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アルゴ1979年11月にイランで発生した「イランアメリカ大使館人質事件」。長らく機密扱いとされてきたこの事件は劇場予告編でも大々的に謳われているようにまるでハリウッド映画さながらの嘘みたいな救出劇だったそうですが、その実話に基づき『ザ・タウン』のベン・アフレック監督が自ら主演も務め映画化したのがこの作品です。実際の事件はうっすら記憶にそういえばそんなことあったよね、くらいにしか覚えてなく、そんな映画的な救出劇があったこともつい最近知ったばかりで楽しみにしていました。

出演はその他に、ブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン、ヴィクター・ガーバー、テイト・ドノヴァン、クレア・デュヴァル、スクート・マクネイリー、ロリー・コクレイン、クリストファー・デナム、カイル・チャンドラー、マット・ノーラン、ロブ・ブラウンスタイン
監督:ベン・アフレック

+++ちょいあらすじ
1979年11月4日。革命に沸くイランで大学生たちを中心としたデモ隊が暴徒化。悪政で批判を浴び癌治療の名目で米国へと逃亡した前国王パーレビの引き渡しを要求する過激派が米国大使館を占拠し52人の大使館員が人質となる事件が発生する。その最中に6人の男女が脱出しカナダ大使私邸へと逃げ延びるが彼らの存在が明るみになれば処刑は免れない。CIAは人質救出のエキスパートであるトニー・メンデスを呼び出し作戦の立案に取りかかるのだが・・・
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トリハダ立ちました。スゴイ、凄かったです。超がつくほどのサスペンスフルな物語でしたね。実話ですから結末も全てわかっているはずなのに、そのことはすっかり忘れてヒヤヒヤハラハラしっぱなしです。クライマックスの空港で兵隊に呼び止められた時は万事休すもうダメかと思ってしまいましたもん。そんなわけないのにね。

物凄くリアルな緊張感に包まれていくんですよね。CIAの人質救出のエキスパートである主人公トニー・メンデスがハリウッド映画界の大物たちの協力を得て偽映画をでっちあげていくくだりはとてもコミカルでしたが、トニーがその作戦を実行し再び舞台がイランへと戻ると空気も一変、たちまち重苦しさが充満していくのです。サスペンスでも流行りのアクション映画のような派手さはなくどちらかと言えば淡々と刻々と描かれていくのですが、絶体絶命の窮地に立たされた主人公たちに襲いかかる大きな重圧がダイレクトに伝わってきます。それはおそらくベン・アフレック監督が史実を忠実に描くことに強く拘り力を注いだからなのでしょう。

エンドロールではその史実を裏付け補完するような説明や映像が映し出されていくのですが、そこであらためてこの作品がとてもリアルに描かれていたことを実感させられてしまうのでした。

マスコミまで騙しての偽の映画企画を立ち上げてしまうなんてホントにマンガみたいな話ですけど、それをやってのけてしまえるのもこの当時のアメリカならではだったのでしょう。SF映画のジャンルに関しては他国の作品を未だ寄せ付けないほどのクオリティを発揮するハリウッド映画ですけど、その類い稀な映画力の高さがこの救出作戦でも威力を発揮したと言えるのかもしれませんね。ラストシーンで映し出されるトニーの息子の部屋に飾られた名作SF映画のフィギュアたちがとても鉾らしく感じられて印象的でしたね。

あくまでもこれはアメリカ側の視点で描かれたものであって、イランが悪でアメリカが正義みたいな単純な構図も必ずしも真実を捉えてるとは言えないかもしれません。事件のそもそもの原因、責任はアメリカ側にもあるわけですしね。しかし、それでもこの救出作戦においてのカナダ政府の尽力は称賛に値するものでしたし、さらに使用人サハルの功績も記憶に留めておかなければいけないでしょう。彼女もまたアメリカ人が感謝すべき命の恩人だったと思います。


緊迫度★★★★☆