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カラスの親指何やら面白そうなミステリー作品だなぁと楽しみにしてました。原作は未読ですが直木賞作家・道尾秀介さんの本格ミステリー小説を映画した作品だそうです。阿部寛さんと村上ショージさんが演じる詐欺師コンビとひょんなことから彼らと共同生活をすることになった3人の若者たちが巻き起こす騒動をユーモア混じりに描く物語です。果たしてラストの秘密って何でしょうね???

出演はその他に、村上ショージ、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、ユースケ・サンタマリア、鶴見辰吾
監督:伊藤匡史

+++ちょいあらすじ
ベテラン詐欺師のタケと成り行きでコンビを組むことになったちょっと間抜けな相棒のテツ。ある日二人が住んでいたアパートが火事になりタケは逃げるようにその場を離れ、テツに辛い過去の出来事を語り始める。翌日、二人は早速新たな住まいを見つけると仕事にも取りかかるがそこで見事なスリの腕前を持つ少女と出会う。まひろと名乗る少女はアパートを追い出されたら住むところがないと言い、タケはもし困ったら家に来ればいいと伝えまひろは去って行った。すると翌朝、まひろが姉のやひろと恋人石屋貫太郎と共に今でくつろいでおり・・・
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なるほどォ、だからテツ役は村上ショージさんだったんですね。村上ショージさんみたいな人とか?いえいえこれは村上ショージさんでなければならなかったのでしょう。だって絶対そんな風には思わないでしょう?勘ぐってアナグラムでもやらない限りは(笑)。

伏線の張り巡らし方とラストでの収束は見事でしたね。これが絶対に口外してはいけないラストの秘密だったんですね。バラバラに点在していたいくつもの点が線となって繋がり結実していくあのラストシーンは実に心地ヨカッタです。これが原作そのままなのかはわかりませんけど、きっと文章で読んでいるとあの全ての真相が明らかにされていくところはさぞかし気持ちの良いことでしょう。それがこの映画から想像出来てしまうのは、この作品そのものの魅力なのでしょう。

ミステリーとしては難易度の低い作品ですが、それもたぶん意図的な狙いなのでしょうね。伏線もこれは明らかに何かの伏線だなというのを見せていくことで、お話そのものはとてもわかりやすいので、迷わず安心して一点集中で観ていてしてしまうだけに最後のサプライズは効果覿面なのです。

タケと河合姉妹の関係性も観ている人にはすぐにわかる伏線が張られていますが、これはある意味ダミーというかミスリード狙いなんですよね。新宿でタケとテツがやひろ、まひろ、貫太郎と別れるシーンで予想通りのまひろの言葉にジーンとさせておきながら、そのさらに上をいく種明かしが最後にあんな風に待ち構えているのですから、さすがにそこまでは意識もまわらず驚かされますよ。

あのラーメン屋の劇団ポスター、、、まんまと騙されちゃいました(笑)。


人情度★★★★

カラスの親指』初見 2012.11.24
カラスの親指 (再)』再鑑賞 2012.12.13