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脳男第46回江戸川乱歩賞を受賞した首藤瓜於さんの小説を原作に『はやぶさ 遥かなる帰還』の瀧本智行監督が生田斗真さんを主演に映画化したアクション・ミステリー作品です。このタイトルだけでもインパクトを感じてしまうのですが、劇場予告編でもダークな雰囲気が充満しているような印象だったのでとても楽しみにしていました。

出演はその他に、江口洋介、二階堂ふみ、太田莉菜、大和田健介、染谷将太、光石研、甲本雅裕、小澤征悦、石橋蓮司、夏八木勲
監督:瀧本智行

+++ちょいあらすじ
都内近郊で無差別連続爆破事件が発生。精神科医の鷲谷真梨子が乗り遅れたパスは直後に爆破され乗客は全員死亡し鷲谷は間一髪のところで逃れることが出来た。犯行は舌を切り取られた女性の全身に爆薬を巻きつけて送り込む人間爆弾によるもので、その猟奇性、動機の不明さが世間を震撼させ、捜査にあたる刑事・茶屋は怒りを露にする・・・
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これはサイコパス対サイコパス?それとも処刑マシーン対殺人鬼かな?ブラックエンジェル対テロリストでいいかもしれませんが、とにかく冷酷非情な物語でしたね。

まずまず面白かったですけどリアリティの無さがちょっと残念でした。サイコパスものの難しさなのかもしれませんが、非現実的なお話を成立させるために理論武装させていくのはいいんですけど理屈を唱えれば唱えるほど嘘っぽく感じられてしまうんですよね。無痛と不死身は全く違うと思うんですけどクライマックスの脳男対緑川の闘いはいくらなんでもオーバーかなと。それと理詰めにしようとすると必然的に説明セリフが増えるのでかえって冷静になって理論的に観てしまうからいろいろツッコミたくもなるのです。

映画の重苦しい雰囲気はとてもいい感じで魅力的でしたしキャストもいいので映画を観ている時は楽しめていたのですが、いざこうして感想を書き始めるといろいろ粗が気になってもしまうのです。殺害シーンや爆破シーンなどかなり派手で凄惨なんですが、ドラマ自体は刻々とシリアスにじっくり積み上げていくような展開なので観応えもあるのです。ただそれだけに鈴木一郎の正体がすぐにわかってしまったり、これまで姿を隠していた犯人の緑川の身元があっさり判明したりと警察の捜査がおざなりなのが物足りないし、終盤の欲をだしすぎてしまったような演出が残念なんですよね。だってあんなに大爆発が連続発生している病院でエキスパートだという爆弾処理班のあの対応はあまりに慎重さに欠けているでしょう。

そもそも悩男と緑川にはどんな因縁があったのでしょうか?たんにアジトを襲撃されただけだったような気がするんですけど、あそこまで執拗に狙うならもっと深い因縁や重い動機があったほうが面白いですよね。

その緑川を演じる二階堂ふみさんの怪演はさすがだなと思いましたが、あれだけの犯行を二人でやりきれるのかな?多額の遺産を相続した資金は潤沢、知能も驚異的なのはアリとしても実際に行動出来るかどうかは別モノでいくらなんでもムリがあり過ぎるかなぁと。眠らせた大人を彼女一人で拉致するのは難しいし、エアシューターって軽いモノしか運べないでしょう?電子カルテ化で不要になったアイテムを生かすアイデアはなかなか面白いんですけどね。

何だか文句ばかりの感想になってしまいましたけど、それでもなんだかんだとラストで悩男が僅かに微笑んでみせる場面ではゾッとしちゃいました。



堪能度★★★☆