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AURA〜魔竜院光牙最後の闘い〜田中ロミオさんによるライトノベル作品を原作に映画化したファンタジー・アニメーション。といっても全く予備知識はゼロなのですが、オタクな男子生徒と魔女を自称する女子生徒が織りなす学園ドラマという設定にもしや流行りの日常系SF?かなと好奇心を抱いて観に行ってしまいました。

声の出演はその他に、花澤香菜、井上麻里奈、明坂聡美、金元寿子、木村良平、安元洋貴、小林由美子、山口勝平、斎藤千和、谷山紀章、松田健一郎、雪野五月、幸田夏穂、森久保祥太郎、水島大宙、置鮎龍太郎、稲田徹
監督:岸誠二

+++ちょいあらすじ
中学時代にいじめられていた佐藤一郎は高校デビューに成功しごく普通に楽しく学園生活を送っていた。ある日の夜、佐藤は忘れ物を取りに忍び込んだ校舎で青いローブを着てつえを持った奇妙な少女に出会い自分は異世界からやってきたと言い張る彼女に困惑する。そして翌日、佐藤が登校するあの彼女がクラスメイトの佐藤良子だったことを知り・・・
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これは私にとっては未知なる世界観の物語でした。難易度も少々高くてよくわからないセリフもありましたけど、新鮮さ抜群、未体験ゾーン突入のドキドキ感があってなかなか面白かったです。

まさかこういうお話だったとは思いもしませんでした。映画紹介文を読んで現実とファンタジーが混在するようなお話だと思い込んでましたからね。そしてさらにイジメというネガティブなテーマで描かれて負の空気が充満していくことにもビックリでした。特にあの女子トイレでのシーンは観ていて胸が苦しくなりましたよ。

物語はいわゆる中二病(もしくは厨二病)をテーマにした青春学園ドラマです。中学時代に虐められていた主人公・佐藤一郎は高校デビューに成功し虐められていた人生と決別し学校生活を楽しんでいました。ところがある日の夜、忘れ物を取りに忍び込んだ校舎でコスプレをした奇妙な女の子と遭遇します。彼女は異次元の世界から来てリュウタンシ?を探しているリサーチャーだと言うのです。

翌日、佐藤が登校するとクラスに昨日遭遇した少女がいました。彼女は不登校だった佐藤良子だったのです。妄想の世界がすっかり現実となってしまっている彼女は佐藤を仲間として一緒にリュウタンシ探しを依頼するのです。再びイジメに遭うことを危惧する佐藤は拒否しますが、担任からある個人資料を突き付けられ良子の面倒を見るよう指示されてしまうのです。その一件をきっかけに佐藤はクラスのオタクな生徒たちの人気者となってしまい自分はそっち側に人間ではないと困惑します。その一方で変わり者な良子を不快に思う生徒たちが良子に敵意を抱い嫌がらせを始めるのです。

中二病ってワードは知ってはいましたけど、それを日常を舞台にデフォルメするとこういうドラマになるんですね。具体的な実例に初めて触れてけっこう衝撃的でした。実際ここまで極端な妄想にハマる人っているのかな?と思うのですが、ここでふと思い出しました。そういえばかれこれ20年以上前のことになりますが「ぼくの地球を守って」というコミックがヒットした時に雑誌などの文通相手や仲間を集うコーナー、それからパソ通時代の掲示板とかかな?前世の仲間たちを探すメッセージが投稿されるのがブームみたいになったんですが、それが異常な雰囲気でもあってちょっとした社会現象になったことがあるんですよね。そしてそんな状況を危惧された作者の日渡早紀さんがフィクション宣言をして次第に終息したように記憶してますが、あれも今で言う中二病みたいなものだったのかもしれませんね。

私も子供の頃から妄想は大好きですけど、ここまで病的なのは怖いし痛いかも。でもそれでも全否定はしないかな?受け入れるかどうかは相手にもよりますけど現実と妄想の区別がちゃんとあって周りに迷惑かけずに楽しめるぶんにはいいんじゃないでしょうか。それも青春の1ページとなるでしょう。


青春度★★★★