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ウォーム・ボディーズアイザック・マリオンの小説「ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語」を『50/50 フィフティ・フィフティ』のジョナサン・レヴィン監督が映画化した異色のゾンビ映画。なんとゾンビ化した青年を主人公のその恋の行方を描く青春ゾンビ映画なのです。予告編など観ずともこの概要だけで、何だか面白そうと期待満々で観に行ってきました。

出演はその他に、テリーサ・パーマー、ロブ・コードリー、デイヴ・フランコ、アナリー・ティプトン、コリー・ハードリクト、ジョン・マルコヴィッチ
監督:ジョナサン・レヴィン

+++ちょいあらすじ
近未来の世界。何らかの理由で人類はゾンビ化し生き残った人々は都市の一部を巨大な壁で隔離してその中で生き延びていた。空港で暮らすゾンビ化してしまった青年Rはある日仲間たちと共に食料にする人間を探しに街へと繰り出すと若者たちのグループを発見し襲いかかる。しかしRは自分に銃を向け身構える女の子ジュリーに一目惚れし彼女を助けると一緒に連れ帰ってしまう。恐怖に慄くジュリーだったが次第にRが危険でないことがわかると心を開き二人は通じあっていくが・・・
+++

傑作は褒めすぎだとしても佳作扱いにはしてあげたい作品。というかそんな言葉はどうでもよくてすっかり気に入ってしまいました。着眼点、発想の勝利とも言えるでしょう。ゾンビ映画にまだこの手があったのかぁと軽く目から鱗です。

物語の舞台は何が原因かハッキリしないもののおそらくウィルスか何かで多くの人がゾンビ化した世界です。感染を逃れた人たちは都市中央部に巨大な壁を建設してその中で何とか生き延び暮らしていました。一方、主人公のゾンビ化した青年Rはまだ僅かに人間らしい感覚が残っており空港で他の多くのゾンビたちと暮らしており、さらに完全に感情、思考能力を失ったゾンビはガイコツと化し獰猛なまでに人間の心臓を探し求め喰らっていたのです。

そんなある日、Rは食糧を求めて街に出かけそこで物資調達をしていた人間の若者たちを発見し襲撃します。ゾンビは頭を壊されなければ死にません。一方の人間は脳を残して噛みつけばゾンビ化し脳を食べるとその者の記憶や感情を体験することが出来るのです。感情を味わいたいRはペリーという若者を襲い脳を食べるのですが、ペリーの脳には恋人ジュリーとのロマンチックな記憶が詰まっておりRはその場にいたジュリーに一瞬で一目惚れ、彼女を襲わず仲間から助けると空港へ連れ帰ってしまうのです。

もうツッコミどころは満載です。車があるならとっと帰ればいいと思うし、多勢に無勢でも武装してる人間のほうが圧倒的に有利なような気もするんですが、そんなことはあえてグッと飲み込んでしまいましょう。この物語で重要なのはあくまでもラブストーリーなのです。そしてRとジュリーによってゾンビ化した者たちが感情を抱き始め人間らしさを取り戻していくゾンビ映画としては禁じ手ともいえる展開なのです。

まぁゾンビが喋れて感情も持てるなんてゾンビ映画としては超反則技もいいとこです(笑)。ある意味これまでのゾンビ映画の世界観をひっくり返してしまいかねない設定ですし、矛盾が生じかねない可能性もあるわけで、たぶん正統派な感覚の方には思いつかない発想なんじゃないかと思うのですが、原作者は目ざとい方なのでしょうね。こういうセンスって日本のサブカルチャーではわりと普通の感覚というか派生系は得意とするところですから感覚的にも相性抜群だったりします。

要は『トワイライト』のゾンビ版でゾンビ映画のパロディとも言える内容でスケールも小さくノリもまんまB級映画なんですが、それをきちんと大真面目にやっているところがこの作品の面白さであり魅力なんですよね。その意味ではやっぱり『トワイライト』なんですよね(笑)。でもそんな映画にジョン・マルコヴィッチが出て来たのにはビックリ(笑)。

観終えて振り返ってみればこれは異形のラブファンタジーと言うべき作品なのかもしれません。


恋愛度★★★★

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