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イヴの時間 劇場版サカサマのパテマ』を観ようと思ったそもそものきっかけはチラシの画柄に惹かれたからでして、物語のあらすじを読んでみたらますます興味をひかれてしまいまして、そしたら次にこの吉浦康裕監督の過去の作品が気になって調べてみたら、この『イヴの時間 劇場版』にビビっときちゃったのでした。

声の出演はその他に、野島健児、田中理恵、佐藤利奈、ゆかな、中尾みち雄、伊藤美紀、沢城みゆき、清川元夢、杉田智和、山口由里子、水谷優子
監督:吉浦康裕

+++ちょいあらすじ
頭上にあるリング以外では人間とは見分けがつかないアンドロイドが一般家庭に家電のように普及する近未来の社会。高校生のリクオも子供の頃からサミィという名のアンドロイドを利用してきたが、ある日サミィの行動ログに不審な記録があるのを見つけ、その場所を探し訪ねてみると・・・
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また一つ宝物になる映画が増えたかも。とてもヨカッタです。めちゃめちゃ好きなタイプのSFファンタジーアニメでしたよ。アニメながらも登場人物たちの繊細な心の機微をリリカルに紡ぎ映し出していく素敵な物語に感動してしまいました。

物語の舞台は近未来、背景や登場人物の雰囲気などからおそらく日本なのでしょう。この近未来の世界では人間と全く変わらない外見を持つアンドロイドが家電のように人間社会で従事しています。その性能はあまりに精巧なため必要以上にアンドロイドに依存するアンドロイド依存症候群、通称ドリ系が昨今社会問題化するほどでした。主人公の高校生リクオの家にも自家用アンドロイドのサミィがいるのですが、ある日リクオはサミィの行動ログに不審な記録を見つけます。命令した行動以外しないはずのアンドロイドが知らない場所に立ち寄っているのです。リクオが友人のマサキと共に調べてみるとそこは「イヴの時間」という名の喫茶店だったのですが、その店では人間とアンドロイドを区別しないというルールが設けられており、アンドロイドは識別のための頭上のリングを消して人間同様に普通にお客として存在していたのです。

倫理的にグレーゾーンであるその店のルールと人間と全く変わらぬ振る舞いに戸惑うリクオとマサキでしたが、リクオはその後も何度もその店に通うようになり交流を重ねていくことでアンドロイドへの意識を変化させるとともに、サミィの決して明かすことのなかった想いに気付きはじめていきます。しかし、ロボット三原則に固執するマサキにはその状況は受け入れ難く店から離れていってしまいます。

アンドロイドが感情を抱くというのは古くからある古典SF的な発想で劇中でも『ブレードランナー』が引用されてましたが、まさにその代表格的作品。最近ならTVドラマ「安堂ロイド」もその一つですね。たんなる道具の一つである機械に心が宿り人間と心を通わせていく物語にどうしてこうも魅力を感じ引き込まれてしまうのか自分でもよくわかりませんが、やはりそこに永遠の憧れみたいなものを思い描き重ねながら観てしまうからなのでしょう。だから空想の世界なのに現実感をこちらが抱いてしまうのかも。人間とアンドロイドの恋なんてそれこそ掟破りな禁断の恋のロマンスでしょう(笑)。

そしてこの世界観の中で人間がアンドロイドの作り手で支配者であり、アンドロイドはその人間に服従する忠実な存在であるという構図も重要な要素なんでしょうね。ある意味、人間と差別されるマイノリティである存在が人間と同等の感情を持ち行動を始めたら社会はそれをどう受け入れるのか?実はアンドロイドはマタファであってそれは現代社会が抱える人間関係の構図や問題点を暗喩してるからこそ共感度の高いテーマとなるのかもしれません。

それにしても日本のアニメーションのクオリティはホントにスゴイですよね。劇場版ということはもとはTVアニメ化されたものなのかな?と思ったらこれはインターネット配信のWEBアニメーションなんだそうですね。最近はアンテナの受信範囲を拡げて頑張ってたつもりでしたけど、まだまだ知らない世界がありそうですね。何だか続編がありそうな雰囲気の最後でしたけど、ぜひ続きを観てみたいです。

観終えたあと、あまり好きではない珈琲が飲みたくなってしまいました。


成長度★★★★★