ブログネタ
日本映画3 に参加中!
永遠の0百田尚樹さんの同名ベストセラー小説を岡田准一さんの主演で『ALWAYS』シリーズなど手がけてきた日本のVFXの名手・山崎貴監督が映画化した作品です。今夏に零戦開発者の堀越二郎さんを題材にしたジブリアニメ『風立ちぬ』が公開されましたけど、こちらは同じ零戦ながらも日本の戦争映画では定番と言える「特攻」モノです。特攻の悲劇の物語はこれまでにも数多く映像化されており今更感もなくはないのですが、飛行機モノが好きなのもありまして山崎貴監督が描く戦争映画に期待して観に行ってきました。

出演はその他に、井上真央、濱田岳、新井浩文、染谷将太、三浦貴大、上田竜也、吹石一恵、田中泯、山本學、風吹ジュン、平幹二朗、橋爪功、夏八木勲
監督:山崎貴

+++ちょいあらすじ
2004年。志穂浪人生の佐伯健太郎は祖母の葬儀で祖父・賢一郎とは血が繋がっていなかったことを初めて知る。実の父親は母・静子を産んで間もなく太平洋戦争で零戦パイロットとして出撃し終戦間近に特攻隊員となり戦場で亡くなったのだという。母自身も実の父の記憶は全くなかったことから母の頼みもあって健太郎は姉とともに実の祖父がどんな人物だったのかを調べ始めるが・・・
+++


思いのほかいい映画でしたね。感動しましたよ。泣きはしませんでしたけど、もっと空いてる状況だったら泣けてたかも。だってあまりに周りですすり泣いてる人が多くて、気持ちが一歩引いてしまったのかも。

この題名ですしここ最近零戦を題材にしたドキュメンタリー作品が放送されたり『風立ちぬ』の存在もあって飛行機愛みたいなのをこめた作品か、それとも愛国的な映画なのかな?と観る前はいろいろ考えていたのですが、想像していたのとは全く違う物語でしたね。太平洋戦争を背景に過去と現在を生きる人々を紡いだ戦争群像劇と言えるヒューマンドラマです。

物語の出発点は2004年です。祖母・松乃の他界を機に祖父の賢一郎とは血の繋がりがないことを知った孫の佐伯健太郎が母・静子の頼みもあって姉と共に実の祖父である宮部久蔵について調べ始めることでドラマは動き出していきます。

要するにはいわゆる「特攻」のお話になっていくわけですが、祖父の宮部久蔵は海軍の中でも一流の腕前を持つ操縦士でありながらも無事生還することを信念としていたことから臆病者呼ばわりされていました。しかし、当時の祖父を知る者の話を聞くうちに健太郎は祖父が臆病者だったのではなく愛する妻と娘のために必死に生きようとしていた事実に触れていくのです。

国のために死ぬという行為をとても崇高な愛国精神として美化していたあの時代。そんな時代に特攻を拒否し部下に死んではいけないと諭す宮部は愚か者扱いされてしまうわけですが、劇中で宮部が語るように特攻という作戦には劇的な効果は全く期待出来ず無謀で無意味でしかない行為を崇高なものとして指示する上層部こそが愚か者だったのですね。

物語の終盤で描かれていくのは人々の数奇な運命。祖父・宮部久蔵を軸にして様々な人の人生が繋がっていく様子に胸が激しく締め付けられました。今ある私の命だって誰かの尊い命の犠牲によって生まれたものかもしれないんですよね。

どうやら静子は私の母と同世代の設定みたいでしたけど、実は私の祖父も海軍でした。小学生の頃に亡くなって戦争体験などを聞く機会はありませんでしたが、横須賀かどこかで展示されてる戦艦三笠(だったかな?)の見学などに連れて行かれた記憶があります。そんなわけでこの映画を観ながら亡き祖父のことをしばし思い出し感慨に浸るのでした。


運命度★★★★☆