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7番房の奇跡なんでも韓国では観客動員歴代3位の記録を樹立した大ヒット作だそうでして2013年の大鐘賞で4部門を受賞しているんだとか。無実の罪で刑務所に送られた知的障害の父と幼い娘の絆を描いたドラマとのことでそれじゃまるでショーン・ペンとダコタちゃんの『I am Sam』?と真っ先に思い出してしまいましたが、監督が『角砂糖』のイ・ファンギョンというのでそれなら泣ける映画かもと期待して観に行ってきました。

出演はその他に、パク・シネ、カル・ソウォン、チョン・ジニョン、オ・ダルス、パク・ウォンサン、キム・ジョンテ、チョン・マンシク、キム・ギチョン
監督:イ・ファンギョン

+++ちょいあらすじ
模擬国民参加裁判に臨もうとする一人の女性。彼女はかつてある幼女暴行殺人事件の犯人とされた男の冤罪を晴らそうとその場に立っていた。それは1997年に遡ったイ・ヨングと幼い娘イェスンの物語であった・・・
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泣けましたァ、涙腺崩壊ッ。たしかに評判通りの感動作でした。でも、結局は冤罪だったわけでしょ?そこんところがものすごーす複雑な気持ちにさせるんですよね。観ようによっては美談ですけど、真実は酷い悲劇なんですよね。そう考えるととっても切なくてまた泣けてきてしまうお話なのです。

この物語は決して現実的とは言えないでしょうね。いくらなんでもあんな自由度の高い刑務所は考えられないし、気球のくだりなんてありえません。でも、それら全てファンタジーだと思えばすこぶる韓国映画らしいと思える作品なんですよね。

主人公は小学校入学目前の6歳の娘イェスンを男手一人で育てる父親イ・ヨングです。ヨングには知的障害があるようですが、二人にはそんなことは問題ではなく仲良くとても幸せに暮らしていました。ところがある日事件が起きます。イェスンが欲しがっているセーラームーンの黄色いランドセルを売っているというお店にヨングを連れて行こうとした女の子が何かの拍子に道に倒れて亡くなってしまうのです。ヨングは懸命に蘇生を試みるのですが、その様子を目撃した通行人がヨングを加害者として警察に通報。さらにその女の子が警察庁長官の娘だったことから早い幕引きを目論む警察はきちんとした捜査もせずにヨングを犯人として立件、ヨングには死刑判決がくだり収監されてしまうのです。

そうして物語はヨングと同じ7番房で暮らす囚人仲間、看守たち、そしてこっそり刑務所に潜り込んだイェスンと過ごす日々を喜怒哀楽、人情味たっぷりに描いていくのです。

冤罪を晴らしていく社会派な作品かと思っていたら全然そんなお話ではなかったですね。現在軸では成長し弁護士?となったイェスンが亡き父のために法廷で熱弁をふるいもちろんそれもクライマックスの感動的なヤマ場となっていくのですが、作品の大きな醍醐味はそこではないのです。殺人を犯したとはとても思えない優しい人がらのヨングとヨングを慕うイェスンの親子愛。そして二人の姿に心突き動かされ奮闘していく仲間たちと、そんな彼らに心を寄せる看守たち。ヨングたちの刑務所生活がユーモアたっぷりにほのぼのと目一杯楽しく描かれていくだけに、やがて訪れるヨングの悲しい現実に涙をこらえきれなくなってしまうんですよね。

やっぱり子役は子供らしく等身大なのが愛らしくていいですね。過剰に大人の真似事をさせるような演出は刺激的ではありますけど好きにはなれないんですよね。

脇役として活躍する文字通りの実力派が顔を揃えただけにとても味わい深い作品に仕上がったと言えるでしょう。そんな中で輝きを放った子役のカル・ソウォンちゃんはお見事でした。


父娘度★★★★☆