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オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜名優ロバート・レッドフォードが全編水上での撮影という過酷なロケに挑んだという作品です。予告編でもロバート・レッドフォード一人しか登場しませんけど、本編もほぼ一人だけでの出演なのでしょうか?メガホンをとるのは今作が初の劇場長編作とJ・C・チャンダーです。

監督:J・C・チャンダー

+++ちょいあらすじ
事の起こりは8日前のことだった。ヨットでインド洋を航海中の男が激しい音で目を覚ますと船室が浸水。外に出てみると海上を漂流していたコンテナが激突していた。応急修理でなんとかしのいだもののそれは始まりに過ぎなかった・・・
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これはタモリさんにぜひ観てほしい映画かも。そういえばタモリさんも船で死にそうになった経験したことあるそうですが、この物語はその比ではありません。

物語の始まりはインド洋をヨットで単独航海する男が突然の衝撃で目を覚ます場面からです。落荷と思われる大きなコンテナがヨット側面に衝突し浸水。男は必死にコンテナをヨットから引き離すと損傷した壁面に応急処置を施し海水を排出。何とか難を逃れますが、間も無くして今度は大嵐に遭遇し窮地に陥ってしまうのです。

物語の舞台となるのは見渡す限り海面しかない大海に浮かぶ小さなヨット。そして登場する人物はヨットを操縦する男ただ一人。劇中で主人公が発するセリフはおそらくほんの数行だけでしょう。アクシデントに遭遇し遭難してからの8日間の出来事を物語は刻々と描いていくだけのお話なのですが、まるで自分自身が嵐に巻き込まれ遭難していくかのように引き込まれていくのでした。

なんとも表現し難い想像を絶するようなお話でした。これこそまさに極限下のサバイバル・ストーリーなのかも。絶望的な状況の中で出来うる限りのことをして生還しようと試みる主人公の姿をただただ見つめていくだけの物語。華やかな演出は一切排除したかのように、それでいて秀逸なカメラワーク、カット割りにてドキュメンタリータッチに主人公の姿、深刻化していく状況に迫っていくんですよね。はっきり言って映画としてはとても地味て娯楽的な要素も皆無と言ってもいいのかもしれませんが、そのぶんリアリティは圧倒的なんですよね。こんな体験は真っ平御免ですと声を大にして言いたくなるような過酷で絶望的な主人公をいったいどんな結末が待ち受けているのか?ひたすら物語の行方を見つめていくしかないのです。

このある意味海と男以外何も無いと言ってもいいお話をしっかりとした骨太なドラマとして牽引していけるのはやはり名優ロバート・レッドフォードならではの演技力と存在感なのでしょう。それも決してまばゆいオーラを放つわけではなく主人公が頭脳的な活躍をするわけでもなくごく普通に見える男を演じたからこそのリアリティだったように思いました。


海難度★★★★