1:11 じゅういちぶんのいち先月、三ツ沢にサッカー観戦に行った時に主演の池岡亮介さんが来ていて映画の宣伝してました。というのも我らが山口泰弘監督も出演しているのです。大好きなサッカーを題材にした青春映画ですし観に行かないわけにはいきません。監督は『きいろいゾウ』などで脚本を担当した片岡翔さんです。

出演はその他に、竹富聖花、工藤阿須加、阿久津愼太郎、上野優華、東亜優、古畑星夏、田辺桃子、楡木直也、福地亜紗美、初芝清、山口泰弘、大竹七未、河井青葉、久遠さやか、鈴木一真、奥貫薫
監督:片岡翔

+++ちょいあらすじ
サッカー部のなかった学校にサッカー部を創り試合が出来る部員11人まであと2人とマネージャーの仁菜と入部希望者探しに奔走する安藤ソラ。そんなソラを鬱陶しく見つめていたのは学校一のイケメン凛哉だった・・・
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映画としてのクオリティは贔屓目に観てもこれはダメでしょう。いったい誰が主人公なの?と言いたくなってしまうようなまとまりのない脚本でしたね。粗いしツッコミどころ満載です。群像劇と言えるには言えますけど、それにしては一人一人の描写が薄っぺらいし、全てを束ねるような柱となる部分が細いんですよね。これと言ったヤマ場もなくて観応えというものがないんですよね。

お話の流れからしてソラが物語の中心でラストのソラのエピソードが核となるのでしょうけど、それなら序盤に伏線をもっとしっかり張っておくべきでしょう。どうして最初にソラが挫折したくだりをもってこなかったのだろう?それがないと何故ソラがサッカー部を作ろうとしているのかわからないし、一緒に活動する仁菜の存在も宙ぶらりん。それでもって肝心のソラのエピソードであんなとんでもないサプライズを仕掛けられても全然盛り上がらないし、それまで描いてきたことが全て吹き飛ばされてしまいました。あの展開で突如実はファンタジーでしたはないでしょうに(笑)。

しかしね、お話そのものは決して嫌いではなかったりするのです。青春モノだしサッカーものだし、群像劇も大好きなので、退屈に思いながら観ていたわけではないのです。過去の挫折から立ち直ろうとする凛哉や瞬のエピソードは良かったですし、カメラ好き女子の千夜子や演劇部の女の子たちや、サッカー部のマネージャーの仁菜のくだりとかそれぞれにいいものが感じられました。でもそれらのエピソードが浅くそしてバラバラに展開されていくので、大きな一つの物語とはなっていかないから、ゴール地点であるはずの練習試合に向かってまったく熱を帯びてはいかないんですよね。そしてその熱の無さがこの映画の温度の低さとなってしまっているのでしょうね。

なにぶん観るからに低予算で尺が80分の作品ですからその短い時間の中で一人一人を色濃く描けというのもムリな話なのですが、もっとしっかり予算をかけてしっかりと練られて作ったものを観てみたかったなぁという思いが強く残る作品でした。

とりあえず9人の部員がいるのだったらちゃんと毎日練習していればいいと思うんですけど?何故にソラと凛哉と瞬の3人だけでやっていたんだろ?

追記:
YouTubeにアップされていたコミックの1話を観たのですが、予想通りストーリーの構成が入れ替わってるみたいですね。脚色もかなり加えられてるみたいで作品の善し悪しよりも無理して映画化してしまったような印象を受けるのでした。ほんのさわりしか観てませんが原作コミックは面白そうです。


青春度★★