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ぼくたちの家族舟を編む』の石井裕也監督が作家・早見和真さんの小説を原作に妻夫木聡さんの主演で映画化したヒューマンドラマ。母親の病気発覚をきっかけにバラバラだった家族が再生していく姿を描く物語です。

出演はその他に、原田美枝子、池松壮亮、長塚京三、黒川芽以、ユースケ・サンタマリア、鶴見辰吾、板谷由夏、市川実日子
監督:石井裕也

+++ちょいあらすじ
最近、物忘れが激しくなった主婦の若菜玲子は長男の浩介の妻ミユキの懐妊を祝う席で奇妙な言動を発してしまう。翌日病院で検査を受けると脳腫瘍が見つかり余命1週間を宣告されてしまう。病状が深刻化していく一方、家族が抱える様々な問題が浮き彫りとなり浩介は次男の俊平と何とかしようと動き始めるが・・・
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涙腺崩壊、素晴らしい感動作でした。もう感無量、心地よい余韻に浸りっぱなしでしばらくこの気分に浸っていたい心境です。

冒頭からちょっと暗めのトーンで描かれ始め、そして母・玲子の深刻な病気が発覚したかと思えば、父親は何だか頼りなくて、一人奮闘する長男の浩介は元ひきこもりでパンク寸前。次男で大学生の俊平はまるで呑気でバラバラだった家族は一瞬にして窮地に立たされてしまいます。さらに父親は経営する会社と家のローンで多額の借金を抱えており、母もサラ金からお金を借りていたことが判明。浩介は妻のミユキが妊娠したばかりで何かと気を遣わなければならず、もうてんてこまい。それぞれがストレスを募らせていくも発散する機会まなく時には衝突してしまうのですが、それでも母親のために何とか頑張ろうという3人の気持ちはやがて1つになっていき、そして奇跡とも言える光明を見出していくのです。

きっと原作も素晴らしいんでしょうけど、思わずお見事と言ってしまいたくなる秀作でした。石井裕也監督はやっぱりスゴイ人です。もちろん見事なのは監督の技量だけじゃなくて役者たちの演技も素晴らしかったのですが、脚本、演出と共に見事なハーモニーを奏でて行く物語はとても自然でリアルな空気感を醸し出して観る者の心に浸透させていくのです。題材的にも重苦しく、実際にも暗めのタッチで描かれていく物語は主人公たちの内面をリアルに映し出していったのです。だからこそ転調していく終盤の展開がまた鮮やかに感じられるんですよね。

俊平、ホントによくやったよね。超ファインプレーでしょっ。88番と黄色のタクシーなんてラッキーアイテム連発(笑)。『キカイダー REBOOT』で悪役だった鶴見辰吾さんとTVドラマ「ファーストクラス」で怖い上司役の板谷由夏さんがまたいい役で登場するんですよね。この作品、文字通りの実力派揃いなだけに表面的には地味に見えつつら素晴らしく観応えのある作品なんですよね。

エンドロールもまた粋な演出が施されていて妻夫木聡さん、池松壮亮さん、長塚京三さん、原田三枝子さんが全員最初に横並びでクレジットされるんですよ。こんなの初めて観ました。まさに4人が主人公の家族の物語ってことなんですよね。

私も家族との関係を大切にしなければとあらためて痛感させられちゃいました。もっともっと親孝行もしなくっちゃですね。


家族度★★★★★