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渇き。第3回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた深町秋生さんの小説を『告白』の中島哲也監督が映画化したサスペンス・ミステリー作品です。予告編の印象からしてかなりぶっ飛んでそうでしたし、中島哲也監督ということできっとコレはいいんじゃないかと期待して観に行ってきました。


出演はその他に、妻夫木聡、清水尋也、二階堂ふみ、橋本愛、森川葵、高杉真宙、國村隼、黒沢あすか、青木崇高、オダギリジョー、中谷美紀
監督:中島哲也

+++ちょいあらすじ
元は刑事で今は警備会社で働く藤島昭和のもとにある日別れた妻から連絡が入る。妻が言うには数日前から娘の加奈子の行方がわからないのだと。孤独感に苛まれ理想の家族像を求める藤島はすぐに捜索を開始するが娘の交友関係をたどるうちに加奈子の知られざる素顔が浮かび上がり・・・
+++

観終えた瞬間どっと疲労感が。いい意味でですけど、かなり精神的に堪えるお話でしたね。期待通りと言えばその通りなんですけど、メチャメチャドSな映画でした。それもいろんな意味で(笑)。観応えたっぷり濃厚濃密な味わいの作品でした。

物語は離婚した妻と暮らす娘・加奈子が失踪したことから、父親で元刑事の藤島昭和が捜査に乗り出すところから始まります。ある事件をきっかけに警察を退職し荒んだ生活の中で孤独に生きてきた藤島はテレビCMが映し出す幸せな家族像に憧れ、これを機会に理想の家族を取り戻そうと加奈子の行方を必死に探し求めていき、その過程で自身が全く知らなかった加奈子の驚愕の真実が次々と明らかになっていくのです。

いったいどう感想を書けばいいのやらなんですけど、とりあえず中島哲也ワールド炸裂。あの恐ろしい数のカット割りはいったい何だったのでしょう。あれってとてもじゃないけど全部コンテには起こせないでしょうから中島哲也監督の頭の中で組み立てているのかな?

たぶん演出的にも観る者を疲弊させるような、狙いがあったんじゃないかと思うのだけど、この芝居は演者の精神的疲労もかなり激しかったんじゃないかと想像します。善人は誰一人として登場せず、まともに見えるのは橋本愛さんくらい?人間が内包する悪意やエゴは欲望が充満していく物語。一歩間違えればかなり悪趣味になりそうなところですが、そこを中島哲也監督の巧みなセンスでそうはさせずにダークだけどポップさも兼ね備えた作品となっているのでしょう。

それにしてもあんな鬼畜な役所広司さんは初めて観たかも。そしてあんなボロボロ不細工な中谷美紀さんにも驚きでしたね。そしてそしてオーディションで抜擢されたというヒロイン加奈子役の小松菜奈さんも存在感抜群。ピュアなルックスの中に内包する悪魔性が放つ狂気には恐怖を感じるほどでしたし、役所広司さん中谷美紀さんを相手に堂々と渡り合っていて、いい意味で二階堂ふみさん、橋本愛さんを脇に従えてました。

後味悪いし救いも全く無いお話でしたけど、そんなお話をとても魅力に感じてしまう私の心も渇いているのでしょうか?(笑)。


渇望度★★★★