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東京無国籍少女ハードボイルド・ヨコハマ・アクションムービーコンペティション2012で押井守審査員長賞を受賞した山岸謙太郎監督の同名短編アクションを原案に押井守監督が自ら映画化したバイオレンス・アクション・ムービー。劇場予告編はなかなかカッコイイ出来映えだったので興味を持ったのですが、さぁどうでしょう?

出演はその他に、金子ノブアキ、りりィ、本田博太郎、田中日奈子、吉永アユリ、花影香音
監督:押井守

+++ちょいあらすじ
女子芸術専門学校では生徒たちが日々課題に励んでいた。そんな彼女たちの中にかつて天才と呼ばれた少女がいたが、今は事故の後遺症で心身に傷を抱え授業に身が入らず古い校舎の空き教室で謎のオブジェ作りに夢中になっていた。そんな彼女を学校上層部は広告塔として特別扱いを続けるが、担任やクラスメイトは少女を疎ましく感じていた・・・
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短編作品を長編化するために無理矢理引き伸ばした感は否めません。ハッキリ言ってラスト15分まで掴み所もよくわからない長い前フリ。何となく展開もオチもだいたい想像がついてその通りに事が運んでしまうのですが、そんな時間を凌いだご褒美なのかクライマックスのラスト15分間は確かに凄かったです。押井守監督もこれがやりたいがための長編化なのでしょう。だいたいあのヒロイン像からして押井守監督のもろ好みっぽい(笑)。

あらすじなど読むとなかなか面白そうなストーリーに思えたのだけだ、実際は説明的な描写は排除し行間をいっぱいとるような描き方で、主人公や登場人物の名前もほとんど出てこなくて感情移入するようなものではありません。それはもちろん意図的な演出なんでしょうけどなかなか話が進んでくれません。

たいして中身のないストーリーをダラダラと見せられるくらいなら短編作品のままのほうがコンパクトにビシッとまとまってインパクトも強いことでしょう。あえて物語の設定を曖昧にぼやかして描いていくことでラストで鮮明となる現実と非現実の交錯する世界観を演出してるんでしょうけど、そこにたどり着くまではドラマ仕立てのPVを観てるみたいだった。

これなら本編前にあった『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』のディレクターズカット晩の予告編のほうがよっぽど魅力的だったかも。

確かに言えることは宣伝で謳ってるような『シックスセンス』『ソウ』『ブラックスワン』と並べるような作品ではないってことかな?(笑)。


堪能度★★☆



そしてこちらは基になった短編作品の予告編。こっちのほうが凄く面白そうなんですけど?