バリックのワインあれこれ

2017年01月

日本では、あまりそんなこともないでしょう。と思ってしまえばそれだけですが、この記事に登場するコンサルタントによると、中国での偽ワインは何と50%にも上ると書いています。

http://www.jeanniecholee.com/my_views/how-to-avoid-buying-fake-wine/

モーリーン・ドーニー(ワイン界のシャーロックホームズ。ルディ・クーニアワン事件でも証言台に立つほどです)が言っている事を箇条書きにすると次のようになります。
- 世界中のワインの約20%は偽物である。
- 全世界的に偽ワインは増えており、偽造集団が関与している。
- 中国・香港では、本物と偽物と見極めることができないため高級ワインの50%は偽物である。
- オークション・ハウスのアッカー・メリルは、ルディ・クーニアワンのおかげで成長した。
- 最近のビンテージのブルゴーニュの偽ワインが増えてきている。
- 偽ワインの出どころは、ベルギー、フランス、スイスである。怪しいブローカーが売りに来る。
- 偽物が多い銘柄は、ペトリュス、ロマネ・コンティ、ラフィット、ムートン、イケム、ラフルール、ヴォギュエ、アンリ・ジャイエ、オーブリオン、シュヴァル・ブラン。

いやはや大変な話ですね。これが本当だとすると。。。
多分、「日本はあまり関係ないよ」というのは事実だと思いますが、わたしなど、世界経済から置いてきぼりを食った日本であればこそ、無関係でいられるのだろうな、と考えますね。

偽ワイン製造と販売は、どこまで違法なのですかね、日本では?仮に海外から入ってきた高額ワインをニセモノと知らずに販売しした場合、日本の販売業者は責任があるのでしょうかね?まあ、誰にも責任を問えないので、騙されないようにしましょう、という事ですかね。

高額ワインに関しては、安いからという事で並行ものではなく、正規代理店(というのがあればですが)から高額で買いましょうってことですかね?しかし、本当ですかね、この偽ワインの話は?日本は関係ないにしても20%という数字は多すぎないですか?どこに証拠がありますか?・・・いやいや、これは単にプロパガンダかもしれない。偽ワインの話そのものがフランスワイン業界のでっち上げかもしれない・・・ってな事で「フランスワイン業界の陰謀」的な小説でも書いてみますか。

知らない人の為に書いておくと、ルディ・クーニアワン事件というのは、当初コレクターとして知られていたこのインドネシア人でしたが、実はカリフォルニアの専用施設で大量の偽ワインを製造し、そしてオークションで大量に売りさばいていたという事件です。数年前に逮捕されました。懲役は確か100年以上だったと思います。足が着いたのは、存在していないはずのビンテージのドメーヌ・ポンソを販売したという、初歩的なミスからでした。バカですね。

一度だけ「ウソだろー、これニセモノだろー」と思って飲んだワインがありました。サシカイヤの1990年もの。シンガポールで買ったのでした。今や物価世界一のシンガポールですが、サシカイヤはすでに有名なワインでしたが、18年ほど前に、信じられない値段で売っていたので買っちゃいました。

ラフィットというワインは、中国人が好むワインでした。名前が中国語上で響きが良いのだそうです。

こちらのウェブサイトを見ると、ラフィットの他の1級ワインに対するプレミアムの変化のトレンドがわかります。
http://www.blog.liv-ex.com/2017/01/lafites-premium-falling.html?mc_cid=e540fd5b93&mc_eid=21e09ce5f2

ラフィットの2008年ものは、ボトルのショルダーに「八」という文字を入れた事もあって、ご覧いただくとわかりますが、他の一級ワインの2倍以上(すなわち100%以上)の価格を付けた時期もあった事がわかります。しかし、最近はプレミアムは20%程度にまで下がってきています。「それでも20%は高い」という事なのかもしれません。これはやはり中国人です。

このウェブサイトの下のグラフを見ると、パーカーのポイントは一級全体でも下がっていますが、2009年以降ラフィットのポイントは、全てのビンテージにおいて平均値より下げています。パーカーポイントが全てというわけではないですが、仮にそれで品質の全てが判断されて価格がつくものだとすると、ラフィットのバリューは低いという事になりますね。

ボルドーの一級はすべからく値段は悪いですが、しばらく続いた不作と中国市場の在庫のもたれ感が原因です。この辺で一発、いいビンテージがほしいですが・・・「7」の着いた年ですからねー、すでに「良い年であるはずがない」と思ってしまっています。

そういえば久しぶりにワインスペクテーターを買いました。

この号の中心は、2016年度ワインのベスト100の発表でしたが、むしろこちらの方に引かれるものがありました。2016年に亡くなった著名人です。

アンリ・ボノー(仏、アンリ・ボノー) 78歳
ドン・シャペル(米、シャペレー) 85歳
ドゥニ・ドブルデュー(仏、コンサルタント) 67歳
エチエンヌ・ヒューゲル(仏、ヒューゲル) 58歳
ルイ・ラトゥール(仏、ルイ・ラトゥール) 84歳
ハリー・マリアーニ(伊、バンフィ) 79歳
ピーター・モンダヴィ(米、チャールズ・クルッグ) 102歳
マーグリット・ビーバー・モンダヴィ(米、ロバート・モンダヴィ妻) 91歳
ポール・ポンタリエ(仏、シャトー・マルゴー) 60歳
アンネグレ・リーガルトナー(独、ライヒスグラーフ・フォン・ケッセルシュタット) 62歳
ジアコーモ・タキス(伊、ティニャネロ) 83歳

などでした。この中に載っていない重要な人がいます。
エメ・ギベール(仏、マ・ド・ドーマ・ガサック) 91歳

この12名の平均寿命はちょうど80歳です。
自分は80までワインを楽しめるかなあ、と思いつつこの亡くなられた人たちの写真に見入りました。
みなさま素晴らしいワインをありがとうございました。
合掌


すこしのんびりしました。2016年はいろんなものに疲れた一年でもありました。
久しぶりのアップデートです。

「ほう」というニュースでした。
来年ヴォルネイのエチエンヌ・ド・モンティーユがなんと北海道南部に進出します。最初は3~5ヘクタール~初め、最終的には10~15ヘクタールほどの畑を持つようです。いわく「日本には高品質のピノを生産できる可能性があり、そして同時に強い国内市場がある」との事です。北海道に決める前にチリやニュージーランドも検討したのです。北海道は広いですが、あえて南部に決めたのは、北部よりは少ないからです。また土壌は火山灰系の土壌で水はけもよいのですね。

「成功するとは言いにくいが、成功を目指してできる事をやるし、いろんなチャレンジをする事でブルーゴーニュにも何かしらフィードバックできるかもしれない」

との事。この内容は「ザ・ドリンクス・ビジネス」の1月16日に掲載されたものです。
我々消費者としてはおおいに「ウェルカム、エチエンヌ!」というところですね。日本の生産者への刺激にもなります。原産地呼称制定への道しるべにもなるし。これは期待したい。



このページのトップヘ