ブログネタ
=プロ野球全般= に参加中!
開幕も直前に迫っているということで、まずは12球団についての雑感を書きます。1発目は昨年日本一になったソフトバンクです。

巨人にも負けない金持ちっぷりと巨大戦力をもって、2014のプロ野球を制したソフトバンクホークス。その大型補強にばかり目が行きがちですが、生え抜きにも優れた選手が多く総合力は優秀。今年も優勝候補の最有力でしょう。

そのソフトバンクで昨年末から話題を独占しているのが、「元怪物」こと松坂大輔です。8年のメジャー生活を終えて、今年からNPBへ復帰することになりました。WBCで二回もMVPを獲得した元日本のエースですし、スター不足が囁かれる近年の野球界では数少ない全国区の知名度も持った選手ということで、相当高い注目を得ています。

しかしそんな報道を見ていて気になるのは、悪い方向の記事が非常に多いということ。「取らなくて正解」だの「時は残酷」だの、とにかく松坂を「下げる」報道が目立ちます。中には「今の若手は松坂を知らない」などという、どんな馬鹿が書いたのかわからないような記事もありました。6年前までエース級の成績を残していたピッチャーを知らないって、幼稚園児かよ・・・。ともかく、マスコミは無理をしてでも松坂を貶したいようです。

その一つの要因となっているのは黒田博樹の復帰でしょう。メジャーで優れた成績を残し、20億近いオファーを蹴って広島へ帰ってきた黒田はまさに時の英雄。それに対比させて、先発の地位も貰えずメジャー契約もおぼつかないナリで帰ってきた松坂を悪く書けば、黒田が引き立ちますからね。マスコミの好きそうな手法です。

しかしまあ、これでは松坂がかわいそうです。もちろん黒田は凄いですし、MLBにおいては松坂とは比べ物にならない投手ですが、でも松坂もそこまで酷くはないですからね。

ポスティング資金と年俸総額を合わせた「1億ドルの男」の評価に見合うような成績は到底残せませんでしたが、渡米二年間はエース級の活躍を見せました。通算では56勝43敗。成功か失敗かで言えば「失敗」に分類されるのは間違いありませんが、一定の足跡を残したのもまた事実。「落ち武者」とはいえ、そのボロボロの傷跡は決して惨めなものではありません。ある程度の敬意を払う必要はあるでしょう。

引退したウェルズとか、フィリーズのハワードとか、レンジャーズのフィルダーと秋信守とか、遥かに酷い役立たずは結構いますしね、メジャーには。特に秋信守、オールスターにすら出たことのない二流選手が1億3000万の契約を結ぶなど、一体どんな手を使えば出来るのか。まあ案の定の不良債権化で、笑いの種にはなりますが。

そもそもメジャーで誰もが認める成功を収めた日本人は少ない。超一流クラスはイチローだけ、その他の成功者も野茂、黒田、上原、斎藤、長谷川など、数える程度です。松井秀喜も、期待ハズレとの評価は残念ながら消えませんしね。日本時代は互角に近い印象のあったイチローとも、天と地ほどの差をつけられましたし。成功できなかったのは松坂だけではありません。

話を戻して、もう一つの要因は高額の契約。年俸の高さが反感を買っているのです。

確かに3年12億は高いですが、しかし松坂の人気や経済効果を踏まえればそこまで異常な年俸ではないでしょう。例えば「マイナーから」復帰しオリックスに入団した中島裕之も松坂と同じく3年12億クラスの契約を結んでいますが、その方が遥かに異常です。松坂は前述のようにメジャーでもある程度の爪痕を残しましたが、中島は丸っきり給料泥棒そのものでしたからね。

ご存知のとおりメジャーで1試合たりともプレーできず、マイナーですら平凡以下の成績しか残せずスゴスゴと逃げ帰ってきた彼は、まさに負け犬です。2年間マイナーで恥を晒していただけで、渡米前(単年2億9000万)より遥かに高額の年俸を得るなど異常そのものだと言えるでしょう。同期復帰に遥かに狂った契約を結んだ選手がいるにも関わらず、松坂だけを否定的にみるのはおかしい話です。

まあそれもこれも松坂の知名度の高さが大きく影響してのものですけどね。ぶっちゃけ中島になど多くの人は興味ないでしょうし・・・。ともかく日本の世界一に二度も貢献した元スタープレイヤーなのですから、マスコミにはもう少しリスペクトを持って接して欲しいものです。

で、最も重要な本題。果たして松坂は活躍できるのかどうか?個人的にはそれなりにやるんじゃないかとは思いますよ。

なんだかんだで去年のメジャーでの成績は83.1イニングを投げて防御率3.89。そんなに悪くはありません。MLBよりレベルの低いNPBでならば、これより良い防御率を残すことはそれほど難しくないでしょう。

一年間ローテーションを守れるのか、という疑問もあります。しかし一昨年にはマイナーとメジャーで合計して140イニングを投げている松坂。アメリカより遥かに日程が緩く楽なNPBでならば十分なイニングを放れるのではないでしょうか。

流石にスーパーエースとして大活躍は難しいと思いますが、25試合で160イニングを投げて12勝・防御率3.50くらいはやれると思います。否定的に報道するのは、せめて結果が出てからにして欲しいものです。

松坂大輔という元怪物が、すっかり落ちぶれてしまったのは間違いありません。渡米前は黒田より格上の存在でしたが、メジャーで逆転され大差をつけられました。ダルビッシュ有に田中将大という、NPBで松坂を上回る実績を残し渡米した、松坂より実力の優る若いスターも出てきました。この現状では、腹の出た自己管理に難のあるポテンシャルだけのピッチャー、などという烙印を押されても仕方ない部分もあるのかもしれません。

しかし、やはり98年の甲子園で日本中を沸かせたあの少年がこのまま残念に終わっていくなどとは思いたくない。毎回でなくてもいい、あの輝きをもう何度か見せてくれることを、期待しています。