生と録画で2度鑑賞。我が人生の節目節目に現れては、大試合を演じてくれるスーパースター。

Federer and Me: A Story of Obsession
William Skidelsky
Yellow Jersey
2015-06-04



5セットマッチの戦績は、それほどよくないフェデラーである。昨日の逆転勝ちも含めて、キャリアで24勝19敗(勝率.558)。8割強の生涯勝率からすると低い。先取速攻型であること、粘られるとチラホラ脆さを見せること、などが原因として挙げられよう。

2セットダウンからのカムバックとなると、昨日で通算10度目である。1000勝以上のうち、わずか10勝しかないのだ。あのジョコビッチでも4回だけというから、崖っぷちからの生還は難しいということだ。


2年前の全米オープン準決勝では、チリッチにストレート負けを食らっている。そのチリッチは、続く決勝で錦織圭を一蹴。今大会4回戦でも手負いの錦織を、パワーショットで情け容赦なく葬った。フェデラー戦での大爆発を、十二分に予感させる仕上がりであった。

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マリン・チリッチ
ポニーキャニオン
2015-05-20



だが一方でフェデラーは、ビッグサーバーには強い。ボールタッチの柔らかさと足回りのよさで、強打を封じて天下を取った。「ニューボールズ世代」の生き残りの面目躍如である。

それとビッグサーバーの多くは、セットを重ねるごとにサーブのコースを読まれてしまう。今回などはその典型で、ゲームの中盤から終盤、チリッチのサービスエースが減る一方、フェデラーはサービスエースを増やしていった。これは最近いつも、フェデラーがジョコビッチにやられるパターンなのだが・・・


つまりフェデラーは、ビッグサーバーに対してはストローカーとして立ち回り、ストローカーに対してはビッグサーバーとして立ち回る。オールラウンダーたる所以である。なので昨夜の大逆転、根拠がないではないのだよ。「相手がよかった」と言ってはチリッチに失礼か。要所要所でダブルフォールトもやらかしちゃったし。

7年前、2009年のロディックとの激闘を思い出す。ロディックもやはりビッグサーバー。あのときは、「ロディックも変わった」「大人になった」と言われたものだ。しかし最後は、空気を読まずにフェデラーが勝った。さて今回は、空気を読んで優勝して・・・くれるかな?いいともー!

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Standing Room Only
2009-09-29