「一応」言っておきますが、
というべきところを、
「一様」言っておきますが、
という誤りをしている人がとても多い。

これは誤変換なのか、本当にそう思い込んでいるのかとても難しい。

ネット上でも、フォーマルな場面がある。
例えば、ネット上の質問箱的なサイト。

そこで質問するとき、人によっては、自分がまともな人だというのを強調するために
バカ丁寧な日本語だったり、
誤りがないように、さまざまな言い訳(エクスキューズ)を交えながら質問をする場面が目立つ。

その中で、「一様、私の場合……」というような表現を見ると
誤植ではなく、おそらく、そういう認識をしているのだろうと思われる。

考えてみると、一応、という言葉を学校や会社で
正式に使う場面はほとんどないのかもしれない。

だとすると、口語で、「いちよう」と発音してみても
誰も気にも留めない。
そしてそのまま誤認を抱えて成長する。

人間、そういった誤りはかなり多いはず。

だからと言ってその人がバカだったりアホだったりするわけではない。

人間にはそういう隙間がたくさんある、ということでしかない。

自分も、昔はそういった隙間をほぼ毎日のように発見していた気がするが、
ここ十年ほどは何もない。

会社でも「偉い人」という扱いを受けていればだれも指摘してくれる人はいなくなる。


サラリーマン時代の上司が、説明会で
「やもすると、ミスをしてしまう」
「ということは、我々がていたらくという意味になります」
という誤りを繰り返していた。

上司にさりげなく誤りを伝えるために、私の出番では
「ややもすると」
「あまりにもふがいない体たらくで」
と、正しい使い方を聞かせようとしても、
その時には上司はタバコを吸いに行ってしまって
聴いてくれることもなかった。

結果、ひたすら誤りを繰り返していたが、
そんなことが、実は自分にもあるのだろうと思うと
もっと話しかけやすい人になっておけばよかったと
やるせない気持ちになる。