下柳 最年長最多勝へ10回完投15勝（日刊スポーツ）

【阪神３−２横浜】

　感謝の気持ち、そして達成感。３７歳左腕・下柳が、ありのままの思いを素直に口にした。

　「本当にありがたい。皆さんのおかげです。きょうはいけるところまでいこうと思っていた」

　勝てば１５勝。そして１９４４年の若林忠志を上回る最年長最多勝が確実なものになる。そのために未知の領域に下柳はいた。９回を投げ終え２―２。１０イニング目はプロ１５年目にして初めての体験だった。その裏の攻撃でも打席に立ったのは、チームがリードを奪うまで投げる必要があったからだ。

　延長１０回１死二塁を切り抜けると、一塁側スタンドは総立ちで大きな拍手。そしてその裏の攻撃で鳥谷に９号サヨナラ本塁打が出た。ロッカーへ向かう直前に、下柳はもう１度「皆さんのおかげです」と感謝の言葉を口にした。広島・黒田が１４勝で下柳を追うが、事実上、自身初のタイトルを確定させた。

　岡田監督は「最後に一番いい終わり方やったな」とうなずき、今季チームにとって８７勝目を挙げた左腕を称えた。戦いの舞台は２２日から始まる日本シリーズへ。本当の頂点を目指す戦いになる。

≪今岡“藤村超え”の１４７打点≫

　打点王を確実にしている今岡が、４回に１４７打点目。初代ミスタータイガースの藤村富美男の球団記録１４６打点を更新した。１死三塁から門倉のフォークボールをしぶとく右前に運び「汚いヒットやけど…」と今岡。「金本さんのおかげ。優勝が決まってからは記録を意識してきたのでうれしい」と喜んだ。次の目標はもちろん日本シリーズ。「まだ日本一があるから頑張りたい」と力を込めた。

　▼阪神・鳥谷（延長１０回の９号サヨナラソロなど２本塁打）最後に自分がホームランなんか打てると思って打席に入ってないから。びっくりしました。奇跡です。

＜横浜　またあと一歩…＞
　
　今季の阪神戦を象徴するかのような試合でまたも勝率５割復帰を逃した。加藤が延長１０回１死から鳥谷に一発を浴び今季９度目のサヨナラ負け。「最後に甘く入ってしまった」とうなだれた。これで阪神戦は６勝１３敗３分けで終了。今季は延長戦８度、４点差以上の試合が２２試合でわずか２試合なだけに牛島監督は「よく粘ったけどな。あと一歩のところで抑えられた」と話していた。

≪阿波野、波留氏を招へい≫
　横浜が今季限りで巨人を退団するＯＢの阿波野秀幸氏（４１）を投手コーチとして、同じくＯＢの波留敏夫氏（３５）を外野守備走塁コーチとしてそれぞれ招へいすることが５日明らかになった。牛島和彦監督（４４）が両氏の手腕を高く評価しており、球団側も認めた。一方、西岡良洋守備走塁コーチ（４４）は退団して、巨人のコーチに就任。野村弘樹投手コーチ（３６）に対しては既に来季の契約を結ばない方針が伝えられている。

Comments

baysam00さん、こんにちは。
この試合にはどうしても勝ちたかったのですが･･･
結局相手チームの引き立て役になってしまいました。
悔しいです。

Posted by ろーれん at 2005年10月07日 13:09

コメント＆トラバありがとうございます。

＞ろーれんさん
私も悔しかったです。
やはりサヨナラ負けをすると腹が立ちますね。

Posted by baysam00 at 2005年10月07日 22:53