【日米安保関連法に呪縛(手かせ・足かせ)されているこの国,なかでもとくに,安倍晋三首相の非国民・反市民的な政治特性を考える】

 【日米軍事同盟関係は天皇裕仁も希望してきたのだが,安倍晋三の外交政治は,はたして親天皇といえるのか】
 

 ①「総選挙で『大政翼賛会』体制の成立を国民は是認するのか 日本外交と政治の正体」(孫崎 享稿『日刊ゲンダイ』2017年10月13日)

 1)孫崎 亨の「対米追随・服従の日本政治家:安倍晋三」批判
  「各省庁の幹部は皆,官邸(の顔色)をみて仕事をしている。国家の破滅に近づいている」。福田康夫元首相は共同通信の取材に対し,安倍政権を公然と批判していたが,日本国家の破滅を回避するには,安倍首相の辞任しかない。多くの国民もそう思っているはずだ。実際,NHKが実施した世論調査では,安倍内閣を「支持する」は37%,「支持しない」は43%だった。
 補注)ほかの各種世論調査でも回答者のその大部分は,このように安倍内閣だけでなく,安倍晋三という首相個人を嫌っている傾向(事実)を明確に表示している。自民党はいいと思っている人のなかにも,この安倍晋三だけは嫌いだという人が多い。そうした事実がいまの政治社会では定着している。
 
 本来であれば,今回の選挙の争点は「安倍政権の是非を問う」であり,「自公対野党連合」の結果,野党連合が大幅に当選議員を増やす可能性があった。ところが,民進党の前原代表の突然の “背信行為” によって,「自民党・公明党」「希望の党・維新」「共産党・立憲民主党・社民党」の3極対立となり,大混乱の戦いとなった。
小池百合子綠のタヌキ風刺画 補注)前原誠司のそうした「21世紀の日本政治史」における不始末:誤判断は,将来においても語り継がれる〈大いなるヘマ〉になるに違いあるまい。

 なお,あの「綠のタヌキ」のことにも触れておくと,安倍晋三専制・独裁的な政治に荷担し,この国の民主主義を溶融させる主役をはたした「シロアリ女王:小池百合子(主演女優役)」とともに前原誠司(「民進党」の代表だった)
は,みごとなまで日本の政治をダメにする主演男優役を演じていた。

 〔記事に戻る→〕 注目されている希望の党がなにをめざしているか,国民にはさっぱりわからない。産経新聞の報道によると,希望の党の小池百合子代表(都知事)が単独インタビューに応じ,自民党と連立する可能性については「結果をみて判断する」と否定せず,連携に含みをもたせたという。これでは自民党に対抗するのか,協力するのかもみえない。
小池百合子『日刊ゲンダイ』2017年10月13日孫崎画像
 ただ,過去の小池代表の発言や政治姿勢を振りかえるかぎり,はっきりしている部分がある。第一に憲法改正を志向し,集団的自衛権を容認する。集団的自衛権は「自衛隊を米国の戦略のために海外に派遣する。戦闘も辞さない」ということである。

 つぎに原発の再稼働に賛成である。希望の党は「原発ゼロ」をかかげたので,当然,再稼働に反対かきわめて抑制的であると思うが違う。小池代表は日本記者クラブ主催の討論会で,「私どもは2030年をめどに脱原発をめざす」と話す一方,「私は再稼働という観点について,これを是としている」ともいっていた。
 補注)本ブログ内ではすでに言及していたとおり,小池百合子は実質では原発推進派と気脈を通じる「原発再稼働」賛成の立場とみるほかない。とくに核兵器の保有にこだわっている立場であるにもかかわらず,「希望の〔ない〕党」の選挙用公約のひとつに「原発ゼロ」をかかげていた。

 彼女はすでに都知事としてやるべき仕事は小池百合子リボンの騎士仮装画像ここ1年のあいだ,すべて中途半端にやり過ごしてきた。具体的な成果(結論)を出していない。この実績(負的なそれ)に照らしても,彼女のいいぶんは「半分以下」に聞いておく必要がある。つまりあまり当てにならない。

 出所)これは「リボンの騎士」の仮装をした小池百合子,http://www.sankei.com/politics/news/161029/plt1610290019-n1.html

 小池百合子は,都議会にジャンヌ・ダルクまがいの扮装をして乗りこんだつもりらしいが,実際にやっている〔できている〕ことといえば,マリー・アントワネットの万分の1にすらにもなっていなかった。結局,いまでは龍頭蛇尾。

 たとえていうと,都民に対して「ケーキ」を腹一杯に食わせてあげるかのようにいっておきながら,紙センベイ(ポテチ?)の1枚〔のひとカケラ〕すら提供できていなかった。そうたとえてみるのが「シロアリ女王」のような小池百合子に対しては,よく似合った形容になる。


 要は,孫崎 亨が危惧するのは,21世紀のいまどきになって「大政翼賛会」を造るかもしれない「小池百合子の「希望の〔ない〕党」の動静である。この「希望の党」は自民党を保管する右翼勢力にしかなりえず,それゆえ安倍晋三政権に荷担するだけの「極右的な右翼」でしかない。

 そういった類いに属する政治的な危険性を,小池百合子は自分流の政治の方向を自画自賛的,自慰的にユリノミクス(本当はユスリミクスでありカタリ〔騙り〕ミクス・ウソノミクス)などと僭越(?)にも語りながら,今回実施される衆議院解散総選挙に「希望の〔ない〕党」を結党し,参入してきた。


 〔『日刊ゲンダイ』記事に戻る→〕 一部メディアは「(希望の党は)箱を開けたらなにが待っているのやら」と報じたが,そのとおりだ。国民が安易な判断で投票すれば,待っているのは集団的自衛権を進め,原発を再稼働する「大政翼賛会」的体制である。
 註記)https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/215496
 註記)http://www.asyura2.com/17/senkyo233/msg/873.html

 2)安倍晋三はアメリカに対して安保関連法を「成立させます」と先に約束していたくらいに「売国的な,いわば国民たちにとっては害悪でしかない〈世襲3代目の政治家〉」である

 安倍晋三が首相として訪米した2015年の4月下旬から5月初めのことであった。米上下両院合同会議で演説の機会を与えられた彼は,アメリカに対して “安保関連法案を成立させる” と,自国の主権者「国民たち」の存在などはそっちのけで,しかも自分勝手に「さきに約束」していた

 安倍晋三の頭中には,日本の国会や「主権在民」などいっさい存在していなかった。日本の立場・利害をいとも簡単にアメリカ側に大安売りしていた。つまり,それらを完全に否定する発言を放っていた。この日本国側における「安倍晋三の属国根性に染まった売国奴性」は,宗主国であるアメリカに対してならば,まさしく遺憾なく発揮されていた。
 
 本ブログ内では,2015年05月12日の記述,主題「戦後レジームの本体-対米従属国日本の悲哀,いまにも続くこのレジームの呪縛-」,副題1「安倍晋三は口先だけの戦時レジーム否定で,結局アメリカに服従の日本国首相」,副題2「2015年4月29日,アメリカ上下両院合同会議での安倍演説は,そのための忠誠を誓っていた」が,以上の「安倍晋三的な悲劇的な問題をとりあげ批判していた。
 ⇒ http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1027198680.html

 3)「2015年4月29日,アメリカ上下両院合同会議での安倍演説」から問題のくだりを引用し,しばし考えてみたい。

   以下においては,『首相の米議会演説の全文』のなかから,安倍晋三がアメリカにゴマをすり,日米安保条約を改定させる誓っていた部分を紹介する。『日本経済新聞』電子版(nikkei.com,2015/4/30)を参照して,問題になるつぎの該当の段落を引用し,寸評もくわた記述をしてみる。

★ 地域における同盟のミッション ★

 私たちは,アジア太平洋地域の平和と安全のため米国の「リバランス」(再均衡)を支持します。徹頭徹尾支持するということをここに明言します。日本はオーストラリア・インドと戦略的な関係を深めました。ASEANの国々や韓国と多面にわたる協力を深めていきます。

 日米同盟を基軸とし,これらの仲間がくわわると,私たちの地域は格段に安定します。日本は,将来における戦略的拠点の一つとして期待されるグアム基地整備事業に28億ドルまで資金協力を実施します。
 補注)要するに,日本はアメリカ様のお手伝いを一生懸命におこなっているし,これからも変わらずに十分な協力を惜しまずおこなっていきます,と「宣誓している」。アメリカの掌(手のひら)がまるで甲子園球場に相当し,安倍晋三はここで真夏に開催される高校野球に出られた1チームの主将みたいに,宣誓していた。そういう姿が映っている。
米上下両院合同出版会議安倍晋三演説
出所)http://mogiseka.at.webry.info/201505/article_1.html

 アジアの海について,私がいう3つの原則をここで強調させてください。第1に,国家がなにか主張をするときは国際法にもとづいてなすこと。第2に,武力や威嚇は自己の主張のため用いないこと。そして第3に,紛争の解決はあくまで平和的手段によること。

 太平洋から,インド洋にかけての広い海を,自由で,法の支配が貫徹する平和の海にしなければなりません。そのためにこそ,日米同盟を強くしなくてはなりません。私たちには,その責任があります。
 補注)ここで安倍晋三が「3つの原則」として挙げて断わっている中身は,逆説的にアメリカの世界軍事戦略を無条件に認める立場に立った発言を意味する。アメリカの軍隊組織(編制)が「地球全体」を自軍の行動を展開させる「場」とみなしている事実は,指摘するまでもなく,自明の〈アメリカ中心の軍事的な事情〉であった。安倍は「アメリカさんのいい子」となって,この「アベの日本国」の役目をきちんと果たしますと,強調していたに過ぎない。
山田順永久属国論224頁
出所)山田 順『永久属国論-憲法・サンフランシスコ平和条約・
   日米安保の本質-』さくら舎,2017年9月,224頁。
(画面 クリックで 拡大・可)
 
 安倍晋三の「母方の祖父:岸 信介」も,もしかしたら,この孫と同じように「対米従属国家体制たりうる日本国のあり方」を推奨していたのか? 岸 信介は,安倍がその孫である立場から尊崇する首相であって,1960年に安保改定を強行したときの首相であった。信介の孫である晋三がまた,その安保問題を日米安保関連法にまで改悪してくれた。歴史の因果は間違いなくめぐっている。このような「政治家の世襲」は,絶対にゴメンこうむりたい悪例である。

 日本はいま,安保法制の充実にとり組んでいます。実現のあかつき日本は,危機の程度に応じて,切れ目のない対応がはるかによくできるようになります。この法整備によって,自衛隊と米軍の協力関係は強化され,日米同盟はよりいっそう堅固になります。それは地域の平和のためたしかな抑止力をもたらすでしょう。戦後,初めての大改革です。この夏までに成就させます。
 補注)この最後には,安保関連法を〔2015年の〕「この夏までに成就させます」と,安倍晋三がアメリカ議会に向けて誓約する文句:場面が出ていた。この首相ははたして,どこの国の最高指導者であるのか? 日本の国会では同法についてはまだ,なにも決まっていない段階:時期であった。ところが安倍はそのように,アメリカに対しては事前に,その成立〔させること〕を確約していた。

 この人は,いったいどこの誰なのであり,日本・日本国・日本人・日本民族にとって,いったいどのような政治家であったのか? この種の疑問が提起されて,あまりにも当然であるだけでなく,反転させていえば,「安倍晋三という政治家の売国奴的な基本性格」があますところもなく,それもバカ正直ともいっていいほどに物語たれていた。

 ここで皆様にご報告したいことがあります。一昨日,ケリー国務長官・カーター国防長官は,私たちの岸田外相・中谷防衛相と会って協議をしました。いま申し上げた法整備を前提として,日米がそのもてる力をよく合わせられるようにする仕組ができました。いっそう確実な平和を築くのに必要な枠組です。

 それこそが,日米防衛協力の新しいガイドラインにほかなりません。昨日〔2015年4月28日〕,オバマ大統領と私は,その意義についてたがいに認めあいました。皆様,私たちは,真に歴史的な文書に合意をしたのです。
 註記)引用は,https://www.nikkei.com/article/DGXLASFS29H1E_Z20C15A4M10600/?df=2 を参照。

 2年半ほど前に安倍晋三がこのように「アメリカ上下両院合同会議」でおこなった演説は,まるで「奴隷のことば・屈従の表現」に満ちた内容になっていた。このあと,安倍晋三が日本の国会においては「自民・公明1強(凶・狂)」政治体制のもとに,安保関連法を成立させ施行していた。

 安全保障関連法案は2015年7月16日,衆議院本会議で可決・成立,つづいて9月19日,参議院本会議で可決・成立し,2016年3月29日,この「集団的自衛権の行使や地球規模での他国軍支援を可能にする安全保障関連法」が施行されていた。

 ② 保守だと自認する小林よしのりが安倍晋三を極右の「対米追従勢力」だと批判する理由

 『BuzzFeed News』(2017/10/14  19:10)のネット記事,「『自民党は保守じゃないんですよ』と,漫画家・小林よしのりが応援演説で語ったこと」のなかで,「保守派の論客としてしられる漫画家の小林よしのりさんは,なぜ,立憲民主党を応援するのか」という点を解説していた。

 小林さんは,安保法制を例に挙げて自民党を「保守ではない。単なる対米追従勢力」だと批判した。「安倍政権は暴走している」「ヒトラーは民主主義から生まれた」などと指摘し,「権力の暴走に立憲主義でフタをしよう」と立憲民主党を応援した。「10分にわたる演説の全文」から,以下の部分を紹介しておく。
   保守二大政党とかいうけど,なんだよ! わしゃ保守ですよ。本当はね? なんで保守がリベラルを応援するのか。それはね,保守じゃないからですよ,自民党が。自民党は保守ではない。あれは,単なる対米追従勢力です。
 補注)この小林よしのりがいうところの意図をより汲んで解釈すると,安倍晋三自民党は対米従属をするための国家体制造りに「邁進」している,それも極右徒党の政治集団だということになる。
『BuzzFeed News』2017年10月14日小林画像
 アメリカについていって戦争しろと。それだけですよ。自衛隊を自衛隊のままで,ですよ? 集団的自衛権に参加させるんですか? こんな恐ろしいことはないですよ。枝野さんは,安保法制の議論のときに個別的自衛権を強化しろといった。実はこれがね,保守の考え方なんですよ。

 わが国を,わが国で,個別的自衛権で守る。これが保守の考えなんですよ。それを希望の党では,集団的自衛権を認めなきゃ入れない。バカなのかと。あやつらは,自民党も希望の党もどっちも対米追従保守ですよ。

 もともとやな,安保法制というのは安倍晋三がアメリカの議会にいって約束してきたことなんですよ。日本国民を置き去りにして,アメリカで約束して,それを日本で勝手に作ってしまったんですよ?

 こんなもののどこが保守だ! 枝野君の方がもっと保守なんですよ,わしからみればね,実は。
 註記)https://www.buzzfeed.com/jp/saoriibuki/kobayashi-yoshinori-speech?utm_term=.nkkWwOJ4X#.vigNDQ5pv
 本日〔2017年10月16日〕『朝日新聞』朝刊「社説」のなかには,こういうふうに指摘する段落があった。その論題は「衆院選 憲法論議 国民主権の深化のために」である。この後半部分を以下に引用する。

 a)「必要性と優先順位と」
 時代の変化にあわせて,憲法のあり方を問いなおす議論は必要だろう。ただ,それには前提がある。憲法は国家権力の行使を規制し,国民の人権を保障するための規範だ。だからこそ,その改正には普通の法律以上に厳しい手続きが定められている。他の措置ではどうしても対処できない現実があって初めて,改正すべきものだ。

 自衛隊については,安倍内閣を含む歴代内閣が「合憲」と位置づけてきた。教育無償化も,予算措置や立法で対応可能だろう。自民党の公約に並ぶ4項目には,改憲しないと対応できないものは見当たらない。少子高齢化をはじめ喫緊の課題が山積するなか,改憲にどの程度の政治エネルギーを割くべきかも重要な論点だ。

 朝日新聞の5月の世論調査で首相に一番力を入れてほしい政策を聞くと,「憲法改正」は5%。29%の「社会保障」や22%の「景気・雇用」に比べて国民の期待は低かった。公約全体で改憲にどの程度の優先順位をおくか。各党は立場を明確にすべきだ。

 安倍首相は,なぜ改憲にこだわるのか。首相はかつて憲法を「みっともない」と表現した。背景には占領期に米国に押しつけられたとの歴史観がある。「われわれの手で新しい憲法をつくっていこう」という精神こそが新しい時代を切り開いていく,と述べたこともある。
 補注)ここでわれわれは,前段で注意を喚起したような「安倍晋三流になる対米従属国家体制の代表者」的なゴマすり発言,つまり「2015年4月29日,アメリカ上下両院合同会議での安倍演説」の内容を,再度思い出ておく必要がる。奇しくもその日は「昭和天皇の誕生日」であった。ここでは安倍晋三が「みっともない」と形容した日本国憲法の問題も,脇に置きながらつぎのように言及してみる。

 ところで,ここで若干話題が少しズレるかもしれないが,本ブログ筆者の自宅に吊るしてあるカレンダーのなかには,なんと「昭和の元号:昭和92年が印刷されているものがあった(下の画像参照)。それも,最近まではうっかりにも気づいていなかった,その昭和92年の表記であった。この画像資料は2017年3月のカレンダーであるが,いつかは適当に用途がありそうな紙質だということで,印刷されていない裏側をいつか・なにかに使おうと心えて保存してあったのである。( ↓  画面 クリックで 拡大・可)
昭和92年カレンダー
 だが,このカレンダーの(現在は10月だからこれからまだ2ヶ月分以上はまだみるたびに目に入るのだが),この昭和92年という数字(文字)を初めてみて気づいたときは,その場で「ズッコケタ」しだいであた。いうまでもないが,すでに死んでいる天皇の「元号の年数」を数えている,それを表記している。「死んだ子の年を数える」のと同じ思考方式ではないかと思われるが,なんらかのそれ以上の意味もこめられているらしい。

 だがまた,昭和天皇の「沖縄メッセージ」を配慮すると,あながちそうとはいえない〈節〉もある。つぎは,『ヒロヒト事情』に関するいつもの点の復習である。本ブログ内の最近における記述,2017年09月29日の「『戦争と平和』の語り方,天皇問題には微温的にしか触れえない知識人の特性と限界,ぬるま湯もそのうち冷水になるが……」から,つぎの段落をここに再掲しておく。

   実は,安倍晋三君が「戦後レジームからの脱却」といった標語のもとに排除したがっていた相手が,以上のごとき「昭和天皇自身」と「この人が関与してきた戦後史そのもの」でもあった。だが,昭和天皇(現在であれば平成天皇)の排除など,そう簡単にできる話ではない。

 そして「その」裏返し的にべったり張りついていた現実の問題であったのが,まさしく「在日米軍基地」であった。昭和天皇は敗戦直後,アメリカ側に対して,在日米軍が長期的に「駐留」しつづけてくれるよう希望を,ひそかに個人的に申し入れていた。彼は「25年から50年,もしくはそれ以上」でもいいからとまで,それも秘密裏に象徴天皇に変わっていった自分の立場(地位)を超えて(これは憲法に違反する私的な行為であった),アメリカ側に対してその希望を伝えていた。
         ★ 天皇メッセージ ★

 沖縄県公文書館は,米国国立公文書館から収集した “天皇メッセージ” を公開している(平成20年3月25日から)。

 同文書は,1947年9月,米国による沖縄の軍事占領に関して,宮内庁御用掛の寺崎英成を通じてシーボルト連合国最高司令官政治顧問に伝えられた天皇の見解をまとめたメモである。【資料コード:0000017550】
 註記)http://www.archives.pref.okinawa.jp/uscar_document/5392

 前段の記述に該当する段落を画像資料として紹介しておく。(画面 クリックで 拡大・可)
  天皇メッセージ段落
  出所)http://www.archives.pref.okinawa.jp/wp-content/uploads/Emperors-message.pdf
 21世紀の日本になってもなお,この外国軍である米軍に「駐留」してもらっている。このあたりの問題が……(後略)
 なかんずく,安倍晋三が米上下両院合同会議で演説をさせてもらったその日付「2015年4月29日」には意味深長が秘められていた,と受けとってもなにも不思議はない。

 換言すれば,「戦後レジーム」(昭和天皇が望んで創られていた敗戦後史における「日本政治の〈敗戦国的な構造〉形成」)は,安倍晋三君がいくら 『「戦後体制」そのものからの「〈脱却〉」』 を切望していて,しかも,しゃかりきになって大声で叫んでみたところで,もとよりとうてい無理難題である仕組が既成事実としてがったり構築されていた。


 というのも,この「戦後レジーム」はもともと「ヒロヒト氏も希望して」準備されてきた,非常に確固たる「敗戦後史における機構物」であったからである。いいかえれば,それは,堅固な米日間における「支配と従属の上下の関係」を意味してきた。

 すなわち「2015年4月29日,アメリカ上下両院合同会議での安倍演説」の内容は,昭和20年代に生起していたそうした「歴史の事実」を,日本国首相の安倍晋三もまったく同じに,そのまま引きずらされていた「無様な格好」の再演(露呈)であった。そして同時にまた,昨今における話題である「日本の国会」ないの様相をめぐっての「民主主義制度」のあり方の問題などは,よりによって,この安倍首相自身が先頭に立って完全にないがしろに(破壊)してきた。

 再言すれば,安倍晋三政権は「日本の国民・市民たちの存在」など度外視にしたうえで,21世紀のいまにおいても「米日軍事同盟関係の核心」だけは,全面的に是認し,受容していた。つまり,アメリカ側の軍事的な意向に対して安倍首相は全面的に屈服していた。

 〔記事「社説」に戻る ↓ 〕
 b)「最後は国民が決める」
 そこには必要性や優先順位の議論はない。首相個人の情念に由来する改憲論だろう。憲法を軽んじる首相のふるまいは,そうした持論の反映のようにみえる。象徴的なのは,歴代内閣が「違憲」としてきた集団的自衛権を,一内閣の閣議決定で「合憲」と一変させたことだ。

 今回の解散も,憲法53条にもとづいて野党が要求した臨時国会召集要求を3カ月もたなざらしにしたあげく,いっさいの審議を拒んだまま踏み切った。憲法をないがしろにする首相が,変える必要のない条文を変えようとする。しかもみずからの首相在任中の施行を視野に,2020年と期限を区切って。改憲を自己目的化する議論に与(くみ)することはできない。

 憲法改正は権力の強化が目的であってはならない。必要なのは,国民主権や人権の尊重,民主主義など憲法の原則をより深化させるための議論である。その意味で,立憲民主党が公約に,首相による衆院解散権の制約や「知る権利」の論議をかかげたことに注目する。権力を縛るこうした方向性こそ大切にすべきだ。

 改憲は政権の都合や,政党の数合わせでは実現できない。その是非に最後に判断を下すのは,私たち国民なのだから。(「社説」引用終わり)

 しかし,この日本に暮らしている「私たち国民・市民・住民・庶民」たちが,小選挙区比例代表並立制の弊害ばかりがめだち,この選挙制度に基本的な問題があるにせよ,いまの自民党〔プラスするに,コバンザメ的な宗教ファッショ政党の公明党とが与党である〕を第1党(過半数)の勢力に選びつづけているかぎり,この日本国は世界史的な意味でいえば,もはや日暮れ時を迎えたといっていいところまで来ている。

 「日出ずる国」などと呑気にいってられなくなっている。もちろん,毎朝「太陽は東から顔を出す」けれども,このままいったらこの日本は「太陽をまともに拝めない国」にもなるかもしれない。

 ③【補 遺】『天木直人のブログ』2017-10-16 から引用

 日本国憲法というこの国の最高法規がありながら,日米安全保障条約・日米合同委員会が憲法の上位に位置し拘束される,敗戦による米国に植民地化されたこの国の現状をいい表わしています。このような国情のなかでいくら,景気回復と安倍のミックスのトリクルダウンを叫んでも,国民の腹の底から湧き上がる真の力を引きだすことはできません。「人間を幸福にしない日本というシステム」の一因があるのではないでしょうか? ( ↓  画面 クリックで 拡大・可)
天木直人選挙ポスター
 このまま辺野古に基地がつくられ,憲法9条改悪・集団的自衛権を容認するならこの国は米国の戦略のもと固定化され,戦争を容認し環境を破壊する砂を噛むようなますます国民を疲弊させ,「人間を幸福にしない国」になり下がってしまいます。

 希望の党が自民党の補完政党となり,野党は護憲を叫んでいますが,この国の独立性を保ち,9条の平和外交を推進するには,ユダヤ国際金融資本と軍産複合体の支配下に置かれた米国との日米同盟を破棄し,永世中立まで視野に入れておかなくてはなりません。

 しかし護憲はいっても,日米安保・日米同盟破棄まで主張する候補は,既存政党のなかにはみられません。そこの急所部分を語らないかぎり,護憲派の候補・政党は選挙目当ての矛盾したことをいっており,選挙をする意味がありません。600億円を使ったままごとにすぎません。

 真実を語っているのは,全国の全候補者のなかでもただ1人,新党憲法9条の代表天木直人氏だけです。元レバノン大使の彼は,イラク戦争の反対を小泉元総理に直訴し,リストラされた人ですが、天木さんは小選挙区東京21区に浄財で彼を押し上げてくれた全国の支援者の支持で立候補しています。

 先日,沖縄で大型ヘリが墜落しましたが,どの候補もそのことを語らず当選のみを考え選挙活動を進めるなか,〔10月〕13日は急遽街頭演説をとりやめ,沖縄の米軍責任者に抗議に出向いています。また,いっこうに進まない拉致問題の蓮池 透さんも街頭演説の応援に駆けつけています。

 一度,「天木直人」で動画検索してみてください。ブログやユーチューブで彼のこれまでの主張や活動をみることができると思います。小泉・安倍の両首相に表立って反骨で立ち向かっている著名人は,私のしるかぎり彼だけです。東京21区に在住の方がおられたら彼への投票を呼びかけ,情報を拡散してください・・・。
 註記)「読者の応援に励まされて」,http://kenpo9.com/archives/2668

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