【安倍晋三に北朝鮮に拉致された日本人を奪回(救出)することはできるのか?】

 【自政権維持のための具材程度に「拉致問題」を悪用してきた安倍晋三が首相であるかぎり,拉致問題の解決は困難ではないのか】



 ①「北朝鮮で拘束のアメリカ人3人解放 米大統領が明らかに」(『NHK NEWS WEB』2018年5月9日,https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180509/k10011432791000.html

 アメリカのトランプ大統領は,北朝鮮で拘束されていた3人のアメリカ人が解放され,帰国の途についていると明らかにしました。これは日本時間の〔5〕9日午後9時半すぎ,トランプ大統領がツイッターに投稿して明らかにしたものです。

 アメリカ政府は去年,北朝鮮で拘束されていたアメリカ人大学生が解放直後に死亡したことを受け,北朝鮮を強く非難するとともに,残る3人の解放を求めてきました。

 アメリカの一部メディアは,先にCIAの長官として北朝鮮を極秘訪問したポンペイオ国務長官に対して,キム・ジョンウン(金 正恩)朝鮮労働党委員長が米朝首脳会談に合わせて3人を解放すると約束したと伝え,首脳会談の実現に向け準備が加速するなか,この問題で進展がみられるのか注目が集まっていました。
   北朝鮮が解放した韓国系アメリカ人3名姪
 出所)https://blog.goo.ne.jp/ta6323blue/e/9d14e044a89c9a795f10d13ff4443495
 懸案のひとつとなっていたアメリカ人3人の拘束が解かれたことで,トランプ大統領とキム委員長との間で6月上旬までに開かれる見通しの史上初となる首脳会談が,いつ,どこで開催されるのかが,次の焦点となります。

 北朝鮮で拘束されてきた3人のアメリカ人に関する情報はつぎのとおりです。
 補注)以下では,指示がない人も含めていずれも,韓国系アメリカ人。

  ※-1 キム・ドンチョル氏(韓国系アメリカ人)。
  ※-2 キム・サンドク〔トニー・キム〕氏(韓国系アメリカ人)
  ※-3 キム・ハクソン氏

 以上に関するニュースの内容を,さらに以下に参照しておく。

 北朝鮮に拘束されていたアメリカ人3人が解放されると,韓国大統領府はコメントを発表し,「北の決断は米朝首脳会談の成功に向けて肯定的な要因になるだろう」として,歓迎した。

 そのうえで,北朝鮮で依然として拘束されている6人の韓国人について,ムン・ジェイン(文 在寅)大統領が先月の南北首脳会談で,キム・ジョンウン(金 正恩)朝鮮労働党委員長に対して,速やかに解放するよう求めたことを明らかにした。「送還が実現すれば,南北の和解と朝鮮半島の平和の機運が高まることになる」と期待を示した。

 「韓国人6人は依然拘束」 北朝鮮では,3人のアメリカ人のほかに,6人の韓国人が拘束されている。6人のうち3人はキリスト教の宣教師で,中朝国境付近で活動していたが,2013年から2014年にかけて,北朝鮮当局に拘束された。

 北朝鮮の裁判所は3人に対し,体制の転覆を図ったとして,無期懲役に当たる「無期労働教化刑」の判決をいい渡し,残る3人は北朝鮮から韓国に亡命した脱北者で,再び北朝鮮に戻ったいきさつや,拘束されている理由など,詳しいことは明らかになっていない。(参照終わり)

 --ともかくトランプは,自国民で北朝鮮に拉致されていた3名を奪還させることができた。これに比べて日本の安倍晋三はどうか? 安倍晋三「第1次政権のとき」から「第2次政権のいままで」,その間に民主党政権が割りこんではいるものの,その6~7年間にかけて,なんら進展をさせえていない。1歩前進という予兆すらみせえないままに来た。

 安倍晋三が拉致問題を自政権の支持率上昇を謀るための具材としてのみ利用(悪用)してきた。安倍はこの問題にまともに本格的にとり組む気持など,もともとなかった。北朝鮮のミサイル問題ではJアラートで国民を脅しまくるときの様子は,拉致問題など埒外であるかのような気分を,みずからが盛んに煽っていた。

 ②「ついに横田早紀江さんも “圧力一辺倒”の安倍外交に異論」(『日刊ゲンダイ』2017年11月23日)

 これは半年前の報道であった。安倍晋三の「対・北朝鮮外交の本質(⇒みてくれだけの虚像性)」がバレバレになってから久しい。けれども,もういい加減にひびれを切らしたというかっこうで,それもあの温厚な女性である横田早紀江(娘のめぐみが拉致被害者)の姿勢が,この記事によるとこう描かれていた。    

 --もう,ガマンの限界なのだろう。横田めぐみさんの母・早紀江さん(81歳)が,安倍首相の “北朝鮮外交” に異を唱え,波紋を呼んでいる。 “圧力” 一辺倒の安倍首相に対し,「金 正恩とケンカじゃなく話しあいをして欲しい」と注文をつけたのだ。

 ほかの被害者家族も,〔2017年11月〕21日,「安倍首相に訪朝して欲しい」と声を上げている。さすがに,いつも口先だけで,成果ゼロの安倍首相に不信感を強めているのだろう。
 補注)安倍晋三が任期中に北朝鮮を訪問する機会があるかどうか,いまのところまったく不詳であり予想すらできない。だが,この日本国首相はそもそも,北朝鮮との外交折衝をおこなう能力も気力ももちあわせていない。

 口先だけでは「最大限の圧力」をかけつづけるなどと,ただ一方的に力んで強調してきたものの,実質ではなにも北朝鮮との交渉経路をもちえず,どちらかというと「表面的にはケンカをしている風をひたすら演技する」外交しかできていなかった御仁である。

 北朝鮮との連絡経路は在中国日本大使館しかなく,最近では両国の外交官同士が裏で関係をもつことさえなくなっているというのだから,子どもの総理大臣が北朝鮮問題そのものにとり組めるなどと,はたが期待することじたい,大きな誤解でしかない現在の状況である。

 トランプがアメリカ人を北朝鮮から解放させたが,安倍晋三にいったいなにができそうかといえば,いままでと同じであって,きっとなにも進捗させえないという予測だけは,一番さきにできる。


 〔記事に戻る→〕 アメリカが北朝鮮をテロ支援国家に再指定した昨日〔2017年11月22日〕,拉致被害者の家族からは,効果を期待する一方,日本政府に具体的なとり組みを求める声が相次いだ。

 市川修一さんの兄・健一さん(72歳)は,圧力の必要性を認めつつも「首相に訪朝してほしい。歯がゆい思いをしているのは家族だ」と焦りをにじませた。5年たっても進展ゼロの安倍首相に対して,具体的なアクションを期待する気持ちが強まっているのは間違いない。

  先週(〔2017年11月〕18日)は,早紀江さんまでが,新潟市内の集会で800人を前にこう発言している。「安倍総理が平壌にいき,金 正恩とケンカじゃなく,ちゃんとした話しあいをしてくれたらありがたい」。あの早紀江さんが安倍首相に注文をつけるのは,よほどのことだ。

 安倍首相の圧力一辺倒は拉致問題の解決を遠ざける。これまで「拉致の安倍」に全幅の信頼を寄せてきた被害者家族も,いい方は柔らかいが,安倍首相の無策に失望と不信感を強めているのだろう。
佐藤勝巳32008年6月17日 補注)安倍晋三も安倍だが,拉致被害者家族も家族である。拉致問題に関する歴史を回顧すれば分かるのだが,いまでは故人になっている佐藤勝巳のごときアジテーターたちに唆されるようにして運動してきた家族たちも,いい加減に「対・北朝鮮拉致問題」の「本質のありか(=間違い)」を理解しはじめている。いままでは,家族会側のそうした無知な状況につけこんで政治利用(タップリと悪用)してきたのが,安倍晋三であった。
 出所)写真は2008年6月17日の佐藤勝巳,http://www.news.janjan.jp/government/0405/0404233533/1.php

 安倍晋三の本性(ここでのそれは,政治家として示してきた「対・北朝鮮」に対する外交悪政)を,その後において覚醒させられた蓮池 透(拉致被害者薫の実兄)が的確に批判しているように,安倍晋三は,けっして本気で拉致問題が解決できればいいと考えた日本の政治家ではない。

 もちろん,解決できるのであればそうしたいが,なにせ彼にはその力量も見識も展望ない。ただできることといえば,なんども繰り返していうが,彼個人の政治的な立場からする利用(悪質な便宜的転用)でしかなかった。

 〔記事に戻る ↓  〕
  ※ もう政治利用は許されない

 「この5年間,安倍政権下で拉致問題は一歩も進んでいません。家族が年を重ねただけです。被害者家族のなかに『自分たちは安倍首相に政治利用されているだけではないか』という不信感が芽生えてもおかしくありません。安倍首相を信じたいと思っている家族らも,たまりかねて対話を訴えはじめたということでしょう」(政界関係者)。

 元家族会事務局長の蓮池 透氏がこういう。「あれでも早紀江さんは,安倍首相に遠慮して,感情を抑えて発言したのだと思います。安倍首相には圧力だけでなく,対話を含めて行動を起こしてもらいたいと願っているはずです。圧力一辺倒では,展望はまったくありません。拉致問題は対話でないと解決できないからです。家族会は『安倍さんに頼るしかない』というスタンスなのでしょうが,違います。安倍さんだから解決しないのです。早く見切りをつけないと,時間がありません」。拉致問題を政治利用する安倍首相の罪は重い。
 註記)https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218122/1
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218122/2
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218122/3

 だが,安倍晋三に解決を期待する(「わらにでもすがる気持で」)拉致被害者家族たちがまたもや,その愚を反復しだす現象が出現している。つぎの ③ のニュースがその点を伝えている。

 ③ 安倍晋三がまた例の演技(パフォーマンス)
    -2018年5月29日新聞朝刊の報道-

 1)安倍「首相,拉致被害者家族と面会」(『朝日新聞』2018年5月29日朝刊4面「総合」    
 安倍晋三首相は〔5月〕28日,拉致被害者の家族らと首相官邸で面会した。米朝首脳会談の開催が揺らぎ始めたことで,政府から状況を説明するため急きょ設定。首相は,米朝会談が開催される場合には拉致問題を提起するようトランプ大統領との電話協議で再度要請する考えを伝えた。家族会の飯塚繁雄代表は「われわれは,(拉致問題の解決は)いましかない,あとがないという覚悟でいる。トランプ大統領との会談で,このへんの確認をお願いしたい」と述べた。(引用終わり)

 なんというか『既視感』満載といったらいい〈短い記事〉である。以前から完全に「蚊帳の外」どころか,「外野席」もみえない球場の外に立って「北朝鮮問題」を観させられているようなこの日本国の総理大臣が,困ったときのトランプ頼みでもって「電話協議で再度要請する考え」だというのだから,実に情けない「対・北朝鮮問題」に対するとり組み方(姿勢)である。

 「対・北朝鮮問題」に関する安倍晋三の基本的な立場は,トランプに頼む以外になにもできない,つまり手も足も出ないそれであった。これでは,まさしく無能外交のお手本であると批判されて当然である。圧力一辺倒の姿勢でしか北朝鮮とは向きあえないでいたのが,この首相である。

 もともとアジア諸国,なかでも一番近い韓国・朝鮮や中国との付きあい方についてさえ,政治家が外交として基本的な踏まえるべき手法(外交上の礼儀)をわきまえていない〔しらない?〕彼のことであった。いまさら急に変えろといってもムリであり,至難の業であった。

 つぎに,この 1)でとりあげた報道を『日本経済新聞』のほうで読んでみたい。

 2)「拉致解決の重要性 首相『トランプ氏に伝える』」(『日本経済新聞』2018年5月29日朝刊4面「総合」)

 安倍晋三首相は〔5月〕28日,北朝鮮による日本人拉致被害者の家族会と首相官邸で面会した。6月12日の開催に向けた再調整が進む米朝首脳会談について「拉致問題にしっかり言及があるのか心配していると思う」と指摘。トランプ米大統領との今後の会談などを通じて「あらためて拉致問題の解決の重要性を伝えたい」と述べた。
 補注) “あらためて” いうまでもあるまいが,安倍晋三にできることといえば,このように「トランプ米大統領」に「あらためて拉致問題の解決の重要性を伝えたい」と述べることだけであった。トランプは,自国民が北朝鮮に拉致された問題については直接交渉をおこない,一定の成果を挙げていた。

 それに対して,なにも交渉経路をもちあわせない安倍晋三が,いったいなにをどういっているかと聞けば,「ジョーカーのようなトランプ大統領」に「お願いだけならばシッカリしておく」といった程度の働きかけしかできていないでいる。これでは,おおよそ「先がみえている」というか,換言すると,あいも変わらず「見通しのつかない」状態に置かれたままだということになる。

 〔記事に戻る→〕 家族会の飯塚繁雄代表は「拉致被害者の帰国は現実的に,しかも早くやってほしい」と伝えた。米朝首脳会談に関し「核の問題が大きすぎて(議題が拉致問題まで)到達するか心配だ。いまから段取りをしていただくことになれば心強い」と話した。(引用終わり)

 拉致被害者たちはまだ安倍晋三になにかが期待できるかのように,ほそぼそであってもすがりたい気持を正直に語っているが,結局は「安倍晋三による〈私的な政治利用〉」のための “かっこうの具材” にされているといっていい。

 北朝鮮による拉致被害者の家族たちは,自分たちがあの国から受けている被害の「国際政治的に観た質的な意味」が,いままでまったく理解できていなかった。だが,今回はとくに,「飯塚繁雄」が「拉致被害者の帰国」の問題について,米朝首脳会談に関する「核の問題が大きすぎて(議題が拉致問題まで)到達するか心配だ」との感想を述べていることから分かるように,いくらかは「拉致問題の本質」を理解するようになっている。

 現在開催中の国会は,「モリ・カケ問題」で「安倍晋三によるウソ・ウソ・ウソのてんこ盛り問題」をめぐり,与野党間の攻防がなされているが,この「安倍流に子どもの次元にある首相〔夫婦〕」による国家私物化政治(内政)のせいで,外交問題などそっちのけの状態を余儀なくされつづけている。

 「カニの甲羅の大きさ似せて……,……」という譬えにしたがっていえば,安倍がまとっている〈あの甲羅〉の実に小さいこと,小さいこと……。よく目をこらしてみないと網膜に映らないくらい小さい。

 3)「〈声〉)首相の『うそ』こそ問題の本質」(『朝日新聞』2018年5月29日朝刊「オピニオン」)

 この投書では,元国家公務員「小野五郎(東京都,75歳)」がこう意見している。
  補注)小野五郎なる氏名の人は多分,この画像に写っている人物である。
      小野五郎画像
       出所)https://news.yahoo.co.jp/feature/362

  補注の補注)小野五郎は1943年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業後,通産省に入り,30歳代半ばにメキシコに渡り,国連工業開発機構専門家として勤務。情報処理振興事業協会総務部長,中小企業事業団業務計画部長,四国通産局総務部長,アジア経済研究所経済協力調査室研究主幹,信州大学経済学部教授などを経て,1992年より埼玉大学経済学部・同大学院経済科学研究科教授。専門は経済政策,産業政策,地球環境,価値論など。1987年に『より普遍的価値観の創造-動態系としての価値観の相違の克服-』で金子賞第一席を受賞。
  註記)http://www.hmv.co.jp/artist_小野五郎_200000000396043/biography/
  註記の補注)本ブログ筆者は昔,この小野五郎に埼玉大学で会ったことがある。ずいぶん「…………な人」にみえたが,つぎにともかく,小野のこの投書を引用しておく。
  かつて中央省庁に勤め,長く政治家と付きあった経験から,加計学園問題は論点がずれていると感じる。

 首相も時に旧友に会うだろうし,友人の仕事の話を聞いても不思議はない。会話の中身を秘書官に漏らすこともあるだろう。要は,公的権限発動がゆがめられたり余計な忖度(そんたく)を招いたりしないよう,細心の注意を払うべきだということだ。

 私が現役時代,大臣や首相筋からの話が再三あったが,多くの場合,相手方に「大臣からも聞いています」と伝えることで顔を立て済ませていた。大臣からの話はたがいに相反するものも少なくなく,当の大臣自身「すべて実現する」とは考えていなかったはずだ。

 本件も,首相が面会などを認めたうえで「一部誤解を招く軽率な行為があった」と謝罪すれば済んだのではないか。にもかかわらず,平然とうそを重ねた。それが最大の問題だ。ひいては国家の命運に関わる首相発言をすべて疑ってかからねばならなくなったことこそ深刻に受け止めるべきだ。(引用終わり)
 この小野五郎風の解釈「論」は,安倍晋三問題を全体的に説明するものとはなりえていない。こういった観方も補足的にできるという程度の指摘である。たしかに,この観方も有益な視点を示唆している。だが,問題の本質を希薄化させる指摘にもなっている。安倍は「モリカケ問題」をめぐっては,自分の進退をかけるとまで断言したのだから,このあたりの問題をかえってぼかすような議論になっている。

 要は「安倍晋三という政治家個人」全体をめぐって色濃く漂ってきた『ウソの充満状況』,いいかえれば「ウソでウソを語り,本当のこと(事実)」もウソとして語るほかなくなったような「アベ流に下手な話法」が,問題をこじらす基本要因を提供していた。

 いまや,なにをいってもウソ,ウソ,ウソ……として以外,受けとれないのである。そういった存在としてしかみなされない政治家が,この「世襲3代目のボクちゃん宰相」の実像であった。いわば「ウソつき晋チャン」の負の面目でもあった。

 4) 本日の『日本経済新聞』朝刊コラム「春秋」は,つぎのように諭しているけれども,安倍晋三君に聞かせているつもりがあったとしたら,おおきな誤解(お世話)にしかなるまい。後半部分を引用する。
  「沙羅双樹の花の色,盛者必衰の理(ことわり)をあらはす」。平家物語の冒頭の一節にあるこの「花」には夏椿も,またふさわしいのではないだろうか。美しさのなかに潜んでいるはかなさは,栄華はけっして長続きすることはないと諭してくれるようだ。しかし,人間はなかなかこの教えを解せず,いくたびも愚行が繰り返されている。

 いまだって,国内の政界やスポーツ界,さらには国際政治の場に,権威に酔ってしまったかのような「おごれる人」や,力量を超えた虚勢で周囲を戸惑わせる「たけき者」があちらこちらにいる。「褐色(かちいろ)の根府川石に,白き花はたと落ちたり」(森 鴎外『沙羅の木』)。かすかな音に耳をすまし,内省を深めてほしいものだ。(引用終わり)
 あの安倍晋三君に向かい「かすかな音に耳をすまし,内省を深めてほしいものだ」と薦めたところで,いかほどの効果がありうるというのか? 今日もまたいわせてもらうが,「ブタに真珠」「馬の耳に念仏」にしかならない。

 つぎの ④ の社説の題名には〈政治の惨状〉との形容がなされているが,安倍晋三の政治は「内政も外交も惨状」そのものになりはてているではないか。「拉致問題の解決」? それ以前のもろもろへの政治的な取組姿勢においてすでに,安倍晋三の政治は実質的に壊滅状態になっている。

 ④「〈社説〉森友加計審議 政治の惨状,首相に責任」(『朝日新聞』2018年5月29日朝刊)

 行政への信頼が土台から深く傷つけられているというのに,安倍首相はいつまで,国民の疑念に背を向けつづけるのか。衆参両院の予算委員会で昨日,森友・加計問題を中心とした集中審議が開かれた。しかし,そこで繰り返されたのは,新たな事実を突きつけられても,問題はないと開きなおる首相の寒々しい対応だった。

 森友学園との国有地取引をめぐっては,財務省が先週,膨大な交渉記録を公開した。首相の妻・昭恵氏の名前がなんど度も登場し,昭恵氏付の職員が「優遇」を求める学園側の照会を受けて,財務省に問いあわせていた記述もある。少なくとも,学園側が,名誉校長を務めていた昭恵氏との関係をテコに交渉に臨んでいたことは明らかだ。

 しかし,首相は「妻がかかわっていないのは明らか」の一点張りで,その「かかわり」も,贈収賄に問われるようなものに限定されるという考えを示した。とうてい納得できない。昭恵氏本人が会見してはとの提案にも「私が答える」と一蹴した。

 加計問題では,2015年2月に加計孝太郎理事長が首相と会って,獣医学部新設について「いいね」といわれたと聞かされたという愛媛県の文書の信憑性が焦点となった。首相は昨日も,会談の事実を否定したが,理解できないのは,面会はつくり話で,愛媛県にウソをついていたという学園のコメントに対し,「論評する立場にない」としたことだ。
          ( ↓  画面 クリックで 拡大・可)
安倍晋三と加計孝太郎画像2
出所)https://twitter.com/hashtag/加計孝太郎
 首相はこれまで,加計氏が自分を利用しようとしたことはないと強調してきた。学園の関係者が,ありもしない面会や自分の発言を捏造(ねつぞう)していたというのなら,怒り,抗議するのが当然だろう。そもそも,学園の説明は額面どおり受けとれない。別の文書には,加計氏と首相に「面談する動きもある」とか,面会を受け「首相秘書官から資料提出の指示あり」といった,面会を前提とした具体的な記述がある。

 一連の文書は整合性があり,一部を否定すればすむものではない。学園のコメントが文書だけで,記者会見で説明していないことも不誠実きわまりない。森友,加計問題は,公文書管理と情報公開という民主主義を支える両輪が壊されている政治の惨状を映し出す。首相の答弁とつじつまを合わせるために,その周辺でウソや公文書の改ざん,廃棄がはびこっているのだとしたら,みずから指示していないとしても,その重い責任は首相にある。(引用終わり)

 あの北朝鮮王朝においても同じく「世襲3代目」である金 正恩とて,こうした安倍晋三の大根役者的な演技(立ちまわり?)を観て,きっと大笑いしながらバカにもしているはずである。「オレみたく完全に独裁でやらなきゃ,ダメだよ!」ともいって,冷笑しているかもしれない。だが,日本の政治はそれでも北朝鮮とは完全に根本から違い,「民主主義度」に関して段違いの差がある,いちおう民主主義国家体制にある。
  ◆  北朝鮮「非」民主主義「反」人民「偽」共和国の独裁者が,金 正恩(世襲3代目)である。

  ◆  日本国は現在,「疑似」民主主義の,反「国民」的な安倍晋三(世襲3代目)が,国家を独裁志向的に私物化中である。
 ということは,北朝鮮のごとき独裁はある意味で,それなりに当然の理が貫いている政治事情にある。しかし,それとは対照的に,日本国の今日における政治状態は「安倍晋三政権による専制的独裁志向の政治」になっており,中途半端という意味をもってすればたしかに,「二重の不徹底さ」(独裁制でもなく民主制でもない特徴)を有している。

 独裁支配国においていえることは,国家体制がおおよそ「ウソので政治でもって社会の全面(仮面?)全体が覆われている」ものであるが,民主主義国においてはいずれ,本当の政治の姿が表に露出してくるものである。

 だが,現在におけるこの日本では,「ウソを前面に出しつづけていく」ほか手がない首相が,長期間支配(政権を維持)する体制が継続してきた。それでは必然的にも,政権の内部は頭から腐ってくる。さらには,国家の全体も堕落させられるはずであり,自己崩壊していくほかない。

 実質「日本が沈没」するための手引きを,安倍晋三みずからが率先して案内しているのだから,救いがたいほどの惨状が目前に繰りひろげられている。

 ⑤ 本ブログの関連する記述

 本ブログは,2014年12月01日に,主題「いつまでも埒があかない北朝鮮の日本人拉致問題」を,つぎの副題も付して記述していた。

  副題1「『日本人の物語(不幸・悲劇)』に終始する『「拉致の被害」論】
  副題2「拉致『異論』との対話問題」
  副題3「金 日成バッチとブルーリボンバッジの呉越同舟?」

  〔※ 断わり〕 本記述は旧ブログ 2009年9月30日の再録であるが,適宜,補正と加筆もおこなっている。題名なども多少変更されている。なお,当時は民主党政権の時期であった。 
    ⇒  http://blog.livedoor.jp/bbgmgt/archives/1014676905.html

 要は,10年近くがその後において経過してきたが,北朝鮮による拉致被害者問題はいっこうに解決する気配がみえない。安倍晋三自身,この問題に積極的な姿勢をみせたうえで,実際に北朝鮮と差しで交渉しようとする意欲を示したことは,実は一度もなかった。

 安倍晋三は〈馬鹿の一つ覚え〉でもって,北朝鮮に対して「最大限の圧力」をくわえつづけるとだけ,叫んできた。だが,それでは問題を解決するための糸口すらつかめないどころか,交渉すべき相手国からはただ拒絶されるしかなかった。

 それゆえ,いまとなって安倍晋三にできることといえば,単に「トランプ頼み・一辺倒」だけである。それでも安倍晋三は,拉致問題の解決のために「自分が最大限の努力を傾注している」との虚言を吐きながら,この方向性での “ウソの雰囲気づくり” には熱心である。

 ⑥【 補  遺:その1 】

 北朝鮮情勢に関する議論は不要だ。蚊帳の外に置かれてる安倍首相になにを聞いても無意味である。いまやすべての関係国が米朝首脳会談の成功を願っているなかで1人反対している安倍首相と議論する必要はない。国会は,安倍首相に「邪魔をするな」とひとこと命じるだけでいいのである。 
 註記)「安倍首相擁護の読売新聞にはつくづく辟易させられる」『天木直人のブログ』2018-05-29,http://kenpo9.com/archives/3810

 【 補  遺:その2 】

 「日大の危機管理学部,上位組織の名誉会長に安倍晋三首相! 現職議員も多数! 設置は日大と加計系列のみ」(『情報速報ドットコム』2018.05.28 20:00,https://johosokuhou.com/2018/05/28/5712/)とか……。

 5月下旬には世間を大騒ぎさせた「日大アメフト部危険タックル問題」で,日大の理事長田中英寿がいっさい社会に対して顔をみせなかった理由が分かる。要するに居直っている。オレになにか「文句あるか……,あってもヨ……, × × × × × だぞ」というわけである。

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