赤っぽい部屋

 広島東洋カープの試合レポとデータコラムっぽいものによるBLOG。カープ戦は十何年連続全試合フルイニング観戦中。衣笠にはまだまだ遠い。  アーケードゲームのベースボールヒーローズ(BBH)日記もちょいちょいと。緒方入りのカープ使い。現在大監督らしい。

シーズンオフのカープネタメモ2 観客動員と総年俸推移

 カープのチーム総年俸と観客動員数の推移について眺めてみる。

2014オフ カープ年俸観客動員数推移

2014オフ カープ年俸観客動員数推移 表


 外国人はバリントン、ミコライオ、フィリップス、キラが退団し、4人の総額は約4億。
 エルドレッドが10900万(5900万増)、ロサリオ3300万(2300万増)、途中入団のヒースが9000万、新入団のグスマン1億、ジョンソン7000万、ザガースキー4250万。
 差し引きで外国人年俸は3500万ほどダウン。各年は当時の為替レート計算。やはり実績組が抜けた分助っ人費用は去年よりは抑え目になってはいるが、それでも年間推移でみれば十分に高い。

 日本人は昇給減俸、新入団と退団引退ひっくるめて小幅の増加になる見込みだったが、黒田の電撃復帰により総額は昨年より43000万増の約25億。ブラウン政権より10億近く高い。

 これは勿論観客動員数の伸びによる収入増と切り離せない。一昨年は関東圏でのファンの拡大が話題になったが、収入の肝となるホームでの入場者数は伸びなかった。しかし昨年の「赤ヘル女子」等の言葉にも代表するように、熱気は全国に拡散し、なんと約34万人増(21.7%増)となる190万人のホーム観客動員数を記録した。室内練習場の建設等で経費はかさんだとは思われるが、ビジネス的には右肩上がりだ。

 また、今年度の年間指定席の完売も明るいニュース。チーム成績がある程度伴うことが条件だが、今年も高水準の集客が期待される。

 ただこの好循環を長期的に継続していくためには、やはり次期エースの育成が望まれる。黒田、前田健太の年俸合計は7億で、近い将来この年俸分が減る。その時に集客減、成績低迷が伴ってビジネスが縮小してはまた長い低迷期になる懸念がある。マツダスタジアムがオープンして今年でまだ7年目。今の集客数を一過性のフィーバーではなく、足場固めとするためには、ダブルエースが抜けた先でも上位を狙える投手陣が不可欠であろうし、それがスター選手であればなお望ましい。

 現状で候補となるのは大瀬良、福井、野村、戸田。現状ではまだエースへの道は遠いし、スケールアップが不可欠だ。ポテンシャルで言えば塹江、今村。同時に、ドラフトでの投手の上位指名を狙いたいし、ある程度即戦力型が望ましい。

 いずれにせよ優勝を狙う中で、先発陣の育成も重要課題だ。ジョンソンやヒースが好成績を残すことは期待するところだが、それ以上に若手の日本人投手がマエケン、黒田に次ぐ3番手4番手に名を連ねることを期待したい。

シーズンオフのカープネタメモ1

 CS突破ではなく、シーズン優勝を狙える戦力が揃った。こんな書き出しをするのはどのくらいぶりだろうか。

 昨年は9月に失速したものの、貯金6の3位。得失点差+39は巨人の+44に次ぐ2位だ。当然ながら不安要素は多々あるものの、勝率5割以上を狙える地力の上に、黒田復帰のビックニュース。期待するなという方が無理であろう。

 戦力が充実してきた一方で、カープは若いチームである。選手の起用法もさることながら、経験の少ない若手がどれだけ伸びるか、どこまで辛抱して使うか、これもシーズンを大きく左右する。外国人の入れ替わりもあった。戦力の見極めと起用法、緒方新監督には早速のかじ取りをしてもらわなければならない。


 では昨年の数字を振り返りながら、課題と傾向を眺めてみたい。

 まずは全体成績から。

■簡易版
2014全体成績簡易

■プチ詳細版
2014全体成績


 カープの得点率はヤクルトに次ぐセ2位。総得点では649で、1位ヤクルト667と18点差。ここから阪神(599)、巨人(596)が中位で続き、中日(570)、横浜(568)の順となる。昨年のカープの攻撃力はセリーグトップクラスだったと言える。

 続いて失点率。ここは巨人が頭一つ抜けて3.80。中位に中日(4.11)、広島(4.28)、阪神(4.31)、横浜(4.36)、下位にヤクルト(5.03)というグループ分けができる。

 防御率で言えばカープ3.79、巨人3.58でその差は0.21だったが、失点率では0.48差。カープは自責点(540)と失点(610)の差が大きく、70差はセリーグで2番目に大きい。ちなみに1位は横浜84で、6位は巨人32。失策数は116横浜、97ヤクルト、89広島、87阪神、75中日、71巨人。失策数が飛び抜けて悪いわけではないが、防御率だけを見るのは危険である。


 さて、簡単に言うと、攻撃力は上位、防御力は中位というのが昨年のカープの戦いだった。もう少し投手について区分分けして見てみよう。

■チーム先発成績
2014先発成績


 黒田が加わりセリーグ屈指の先発陣へ。こんな見出しの記事が最近多いが、これには注釈がつく。昨年の先発成績は、マエケンとヒースを除いて軒並み悪い。セリーグの平均先発失点率は昨年4.33。これをクリアしたのがマエケンとヒースのみであり、他の先発は9イニング平均5点前後失点している。単純にマエケン抜きの先発成績を比較すると、13年防御率3.92、失点率4.21が14年は防御率4.15、失点率4.80である。

 マエケン、黒田という2本柱は強力でありリーグ屈指だが、ここに続く先発の名前が釣り合わず、総合力には不安もある。とは言え、候補は豊富だ。残りの枠を争う若手の成長次第では、屈指の先発陣になれる可能性を十分に秘めている。このあたりは別記したい。


■チームリリーフ成績
2014リリーフ成績


 リリーフ成績に関してはシリアスな状況ではない。13年の防御率3.29、失点率3.94から14年防御率3.75、失点率4.09と悪化はしているが、巨人と阪神の悪化はそれを上回る。巨人は防御率2.57、失点率2.83と12球団屈指の成績だったものが、防御率4.03、失点率4.23。阪神も防御率3.10、失点率3.34の上位クラスの成績が防御率4.20、失点率4.60と、揃って下位に転落しているためである。中日が防御率3.24、失点率3.64と抜けているが、先発成績ほどの開きはない。

 不安点はミコライオの退団と、中田の勤続疲労。プラス要素はザガースキーの3A成績に期待できる点と、リリーフ起用も予想されているヒース、昨年後半に変身した中崎らの上積み。横山の引退と久本の故障で実績組は減ったが、永川と昨年後半に存在感を見せた江草、一岡、復活が待たれる今村、更に先発起用で無ければ戸田や九里の名前もあがる。方程式の形は未定だが、やりくりのできる陣容だ。ベンチに数を数えられる人さえいれば。


 もう少し全体的な数字を見てみると、カープ投手陣の特徴は奪三振率と与四球率の低さが特徴として挙げられる。被HRとQS率は平均的。四球の少なさは大きな武器であり、また打たせて取るタイプが多いのは菊池という強力な武器が心強い。ただし一方でサードに誰を使うかがポイントとなりそうだ。何故なら有力候補の鈴木の二軍守備成績は堂林並みのエラー率であり、堂林にしても内野守備の課題はクリアされていない。木村、梵、田中で三遊間を形成するのが無難ではあるが、攻撃力と将来性は劣る。

 可能な状態かはわからないが、新外国人のグスマンのサード起用があれば選択肢は大きく広がる。マイナーでは通算820試合中504試合でサード出場。セカンドも104試合守っている。ただしサードの守備率.908と堂林ら以上にコンスタントにエラーをしているので現実的ではないが、同じく守備に我慢をするならば、検討する価値くらいはあると思われる。単純に内野よりも外野の方が期待する選手が多いためだ。鈴木、堂林、小窪、木村、梵の中から一人を選ぶよりも、鈴木、天谷、松山、堂林、野間、土生らの中から二人を選ぶ方が魅力的だ。更にエルドレッドを左翼に回し、栗原を一塁に、なんて妄想まで出来る。

 野手の話になってきたが、個別の数字を見る前に、次回は全体の打撃成績について眺めてみる。


■打順別成績
2014カープ打順別成績

2014カープ打順別成績グラフ


 上記はスタメンのみの野手成績(途中出場は含まない)。

 3番にピークが来る流線型の形。1番の出塁率はもう少し欲しいが、ここ数年の凸凹のグラフに比べれば理想形に近い。例えば2012年は以下のようなグラフだった。人材不足はあったものの、どちらが効率的かは明白だろう。

打順別OPS


 ただし今年も流線型に収まるかはわからない。そもそも起用法や打順は未定であるし、菊池とエルドレッドの成績のブレが今季どうなるか、グスマンがどこまで打てるか、鈴木や田中を固定できるか、打力に期待される會澤が何番を打つのか、等々。

 とはいえ、昨年は12球団トップの153HRと長打率.420、出塁率も同3位の.337。野手の大きな入れ代わりはキラの退団とグスマン、野間の入団くらい。そのスタッフでこの数字が大きく落ち込まれては困るし、若手の成長を期待するならば同程度を期待したい。

 これまでの報道では緒方新監督の傾向として身体能力型、バランス型を好みそうな雰囲気はするが、実戦ではどうなるだろうか。

 ということで第1回は全体成績をざっと眺めつつ、いくつか個別の選手名をあげた。次回はもう少し細かいところの数字を見てみたい。

交流戦休みのカープネタメモ

 交流戦を終え、カープは36勝30敗の貯金6。9勝15敗だった交流戦は85得点に対し123失点と、24試合でマイナス38を計上し、シーズンの得失点はプラス2まで目減りした。数字的には貯金が6も残っているのは幸運な部類だろう。

 6月25日現在でカープの平均得点は4.24でリーグ5位。ただし2位巨人の4.36とは僅差でシリアスな問題には至っていない(セリーグ平均4.38、1位ヤクルト5.30、6位DeNA3.77)。

 チーム防御率3.73は3.69の巨人に次ぐリーグ2位(セ平均4.11)。ただしこれが失点率となると4.35となりリーグ3位。同3.94の巨人だけでなく4.30の中日よりも下となる(セ平均4.53)。下降気味だった投手陣の状態に加え、24試合で18失策と守備が乱れたことも要因である。

 総じて交流戦で各種数字は落ち込んだものの、シーズン通してはまだ5割ラインより上で戦える数字に踏みとどまっている。攻守の数字をもう少し細かく見ていきたい。


■先発防御率
140625 チーム先発成績


 先発防御率3.79はリーグ2位。被本塁打率が高めではあるが全体的に悪くない数字。ただしこれが失点率となると4.57に跳ねあがってリーグ4位。数字の印象としては収束しそうではあるが、各所で言われたとおりエラーから崩れた試合が多かったことを表している。

 QS率が上位陣では低めな点もやや気になる点。マエケン66.7%、バリントン64.3%、大瀬良、野村、九里は50%台。バリントンは去年の57.1%よりも高く、野村も同等程度だが、マエケンは76.9%から低下。68%だった大竹も抜けている。QS数は投球イニングの一つの目安でもあり、例えばマエケンは6回未満降板がすでに3試合(昨年4試合)。コンディションはずっと懸念されている部分であり、首脳陣が打ち出している中5日プランは不安が残るし、影響はリリーフ陣にも及ぶ。

 ただし交流戦の最後でマエケン、野村、バリントンは好投を見せ、大瀬良も久々の白星がついた。内転筋の張りで復帰は遅れそうなものの、篠田も二軍で好投を見せている。今井の状態が上がってこないのは誤算ではあるが、九里、戸田、中崎と若手にしのぎを削ってもらいたい。ただ全体的にコンディションは悪いので、鞭は入れて欲しくないところ。


■リリーフ防御率
140625 チームリリーフ成績


 リリーフ防御率3.62は3.54のDeNAに次ぐリーグ2位。失点率3.93はリーグトップで各種優秀な数字が並んでいる。一岡や中田のコンディションは心配だが、久本、今村も好投を見せ始めている。夏場の苦しい時に横山や永川らの力が加われば更に心強い。二軍で好投を続けているフィリップスを使えないのは贅沢な悩みではあるが。


■打順別成績
140625 カープ打順別成績

140625 カープ打順別成績詳細(詳細)


 4番エルドレッドを中心に、2-7番はOPS0.800超えの流線型の理想的な形。7番も0.790と優秀。ネックは1番と8番だ。

 壊滅的な8番捕手の打撃成績は倉や復帰待ちの石原に期待するしかないが、1番は選択肢が多い分ポイントとなる(打撃なら会澤だが、打ち勝つ野球にシフトした場合の選択肢か)。

 1番打者の出塁率.331はまずまず(リーグ全体平均.332)であるが、打率.240で盗塁長打も多くなく、模索中の段階。今年は1番打者というよりはフリースインガーの意味合いで堂林やロサリオも起用している(下位打線に組み込んで状況に応じた打撃、というよりは走者なしで自由に打たせる)。

 対右に関しては4試合ながら結果を残している天谷や調子を上げてきた木村、田中などいい選択肢がまだあるものの、対左はネック。

 1番梵は球数を稼げる貴重さはあるものの、打率.220など状態は上がっていない。1番堂林は打率.260ながら出塁率.349。状態や守備面の問題はあるものの、同様に1番起用がまずは無難なところだろう。


 個人的に短期的ではあるが注目したいのは田中。ライナー系の打球が多く綺麗に打とうとし過ぎている感はあるが、センスがある。交流戦ラスト2試合では固め打ちをし、出塁率も.337まで上げてきた。適正打順はまだ分からないが、交流戦明けのスタート次第では面白い存在だ。


 というわけで全体をざっと眺め、次回は選手個人成績にもう少し目を向けてみようと思いつつ。

対中日1回戦 C 3-2 D 開幕戦競り勝つ

 開幕戦の緊張感、中日応援団不在による鳴り物なしの応援、序盤から動いた試合と中日ベテランバッテリーのしたたかさ。独特な空気の中でカープは劣勢を強いられたが、4番のひと振りと若手の活躍でタフなゲームをモノにした。まずはいい船出である。

 いざ蓋を開けてみると、試合にうまく入りこめなかった選手、序盤から波に乗った選手、試合中に修できた選手、それぞれがくっきりと出た試合だったように思える。

 先発のマエケンは状態は悪くなかったが、1、2回は不用意なボールが何球かあり、それが平田のタイムリー内野安打と和田の一発に繋がった。和田の一発以降は目が覚めたようにも思えたが、降板直前の6回裏はピンチを招き、丸の好返球と石原の好ブロックに助けられたという内容。次回は中五日、心配はしていないが。

 中日打線で目立ったのは3安打1盗塁の1番大島と、初球の失投をドンピシャで振り抜いた6番和田。ルナの内容が良くなかったので繋がらなかったが、大島が元気だと上位はいやらしい。新戦力である両打ちのエルナンデスは、今日の左打席に関しては合わせるようなスイングで対応は出来ていなかった。

 先発川上はギアの入れ具合と、勝負所で失投をしなかったあたりは流石だった。カープは初回の二死満塁のチャンスを逃すとその後苦戦。6回の松山のヒット、キラの2ランで一気に追いついた攻撃は見事だったが、流石に百戦錬磨のバッテリーは難敵だった。

 カープ打線は9回まで4安打ともう一つ元気がなく、やや大ぶりも目立った。開幕戦の緊張感もあったのだろうが、もう少し早く試合を動かせるチャンスはあった。ポイントとなったのは3番松山と7番堂林。松山は6回に有利なカウントを作ってからのヒットは内容があったが、もう一つ狙い球も含めて中途半端なスイングが目立ち、特に相手投手田島が制球に苦しんでいた8回一死からの併殺打は減点対象。OP最後から調子を崩していた堂林はバットが下から出て差し込まれており、修正には時間がかかりそうである。

 カープの今日一番の収穫は、リリーフとして7回8回を無失点の中田。横山と今村不在の中、好調を買われて開幕ベンチ入り。7回は腕がやや振れず、2四球とヒットで二死満塁、打席に森野を迎えるピンチを背負った。河内と久本がブルペンにいたので交代する手はあったが、しかし続投してピンチを切り抜け、次の回も無失点。成長を期待しての続投と残した結果は長いシーズンの糧となる。シーズン序盤にこの中田と一岡をどう使っていくかは注目点だ。

 さて、試合は両軍凌ぎ合いを続けたまま延長戦へ。ここでいい仕事をしたのは代打小窪だった。一死走者なしから登場し、岩瀬からセンター右へのツーベースヒット。更に丸のヒットで一死1,3塁とチャンスを広げると、打席には菊池。初球のセーフティスクイズは失敗したものの、0-2と追い込まれてから高めの直球をライト線へ流し打ち。勝ち越しのタイムリーツーベースで試合を決めた。

 カープは6回2失点のマエケンの後、中田、永川、ミコライオのリリーフ陣が無失点で繋いで逆転勝ち。課題も多く出たものの、派手な一発、好守、好リリーフ、そして若手の活躍と上々の滑り出し。このまま勢いをつけていきたい。

 永川が1勝目、ミコライオが1S。明日はルーキー九里と大野の予告先発。対左オーダーをどうするかも注目点だ。


ザック・フィリップスの成績を眺めてみる

 カープが新規契約したザック・フィリップス。183cm86km、27歳のリリーフ左腕。タイプをおおまかに分類するならば変化球投手という事になるのだろうが、成績の数字に特徴的な項目が多く、興味深い投手だ。


・被本塁打率が低い
 マイナー通算319試合、9イニング平均0.37本と抜群に低い。
 先発からリリーフに転向した09年からは、5年連続で50試合前後にリリーフ登板。毎年3被本塁打以下と安定している。

・ゴロ率が高い
 GO/AOはマイナー通算1.52。低かった昨年でも1.22とゴロアウトがフライ、ライナーアウトを上回っている。ゴロピッチャーと言っていいだろう。


 長身で角度があるわけではないが、ゴロが多い。変化球が低めに集まるタイプと期待できる。ただしメジャーでは上記2つの数字が悪化して跳ね返され、通算19試合しか登板していない。マイナーリーガーである。


・奪三振率が高い
 元々イニングと同程度の三振を取れていたが、今年は59イニングで74三振と約1.4倍に良化。

・与四球が多い
 投球イニングの半分程度と非常に多い。良化した今年でさえ59イニングで24四球。暴投も多いので、低めには集まるがストライクゾーンで勝負するタイプではないという所だろうか。

・WHIPが悪い
 マイナー通算被打率.261と特別良くはなく、加えて上記の非常に多い四球数。当然WHIPは悪く通算1.41。この投手は今年大きく数字を伸ばして獲得に至ったが、それでも今年のWHIP1.24と目を見張るほどではない。


 最近の被本塁打率の低いゴロピッチャーと言えば、シュルツやブラウワーが思い浮かぶ。シュルツも制球がいいわけでは無かったが、ストライクゾーンで勝負できる球威と角度があったため、2年間HRを打たれないなど活躍した。

 ブラウワーは低めで勝負してゴロを多く打たせたものの、タイミングが取りやすかったのか強いゴロを多く打たれ、ヒットになるケースが多かった。ちなみにブラウワーは03年にマイナー51試合でGO/AO 2.24を記録するなどした典型的なゴロピッチャーだった(ただし三振を取るタイプでは無かった)。

 これまでの傾向で行くと、WHIP、与四球率の項目で期待値は低くなる。三振を取れるにしても圧倒できる球威が無ければピッチングにならないからだ。ただしフィリップスの場合はゴロアウトと被本塁打率という武器がある。

 円安のため4000万という年俸はカープとしてはいつものクラス。ただし日本シリーズ中という異例の早期契約。スタートとしては5人目の外国人という位置づけではあるが、この投手が日本球界でどのようにフィットするのか今後の参考としても面白い。


シーズンオフのカープドラフトメモ

 最近のくじ運の悪さ、含みを持たせていた1位候補という前提があり、まさか超目玉の大瀬良の交渉権を獲得できるとは思っていなかった。昨年のオール野手指名から一転、喜びもひとしおである。

 カープ二桁勝利の4本柱は強力な反面、5枚目以降は合計4勝19敗。中村や中崎が伸び悩み、現実的な所ではまず5勝クラスの投手が欲しいという台所事情だったが、これで一気に状況が変わった。長身で馬力のあるパワーピッチャー、同じ右ではあるが、コンビネーションで勝負する先発陣の中に三振の取れる大瀬良が加われば、非常に面白い。昨年と比べ構想を練るだけでも楽しみだ。

 即戦力と言っても、プロで一年間コンスタントに投げ続けられるかは未知数。福井や野村は登板間隔に気を使いながら起用したものの、後半に疲れが見えた。ただトップクラスといわれる大瀬良のエンジンが心強い。

 数字で気になる点と言えば、成長曲線として三振と共に四球が増えた点。低めのボールの球質を課題に挙げる記事も目にする。リリーフで無く先発として活躍するにはまず四球と低めのボールが注目点か。

 また、ライバルの今村や、伸び悩む福井、中崎ら若手投手への相乗効果にも期待したい。

 ドラフト2位の九里も即戦力候補。こちらも186cmと大瀬良同様長身だが、今年の印象は技巧派。まだまだ変化しろはあるが、タイプの違う二人の獲得は層が厚くなる。九里は変化球、制球に優れ、課題はスタミナか。

 ドラフト3位の田中は即戦力内野手。膝次第だが梵のフル出場は難しく、昨年指名した投手転向組はまだ守備に不安がある。別次元の菊池、好守の上本と木村、堅実な安部はいるが、まず守備で計算できる田中はいい補強。三拍子タイプではあるが、プロ入り後にさらにスケール感をアップしてもらいたい。

 4位の西原はサイド気味の右投手。不調というか不遇というか、梅津は一軍で活躍できず、林も引退で右のサイドスローは不足。懐を攻められるどちらかというとパワー型の右サイド、これもまたタイプが違って選択肢は増える。課題は四球の多さ。起用法は不明だが、リリーフとしても面白い。大瀬良もリリーフの可能性が無いわけではないが。

 5位の中村祐太は唯一の高校生。直球で押すタイプだが、まずは故障からの完全復活と体づくりか。


 育成ドラフトは指名する構えは見せたものの、他球団に先を越され指名せずに選択終了。右投手4人、左打ちの内野手一人という指名となった。ただ4投手ともにタイプが異なる点は注目点。

 左投手や捕手という補強ポイントはあったものの、まずは即戦力という方針がぶれ無かった今年のドラフト。なかなか満足のいく結果となった。投手王国を目指すにはコンスタントな投手の補強が必要不可欠。またいい投手が出てきたなと毎年言われるような、そんな将来像に期待している。


CS2nd C 1-3 G 静かな敗戦 目標はまだ遠く

 静かな終戦だった。初回こそ梵のタイムリーで先制、更に盗塁と積極的に攻める姿勢は見せたが、走者が出なくては博打も打てない。3回の丸のポテンヒットとなるツーベースが最後の見せ場で、その後は尻上がりに調子を上げた杉内の前になすすべがなかった。

 カープ先発野村は得意のチェンジアップがきれ、順調に立ち上がったが、こちらは尻下がり。追い込むまでの制球が甘くなり、3回には3連打を浴びて同点。4回一死一塁では、カウント振りの状況から苦し紛れに真ん中に投げた直球を痛打されて逆転を許してこの回で降板。不調を引きずったのか消化不良のマウンドだった。

 5回には横山、久本の継投に入るが、ついに阿部に痛打され、リードを2点に広げられる。その後は今井が連夜の好投、永川も無失点で繋ぐが、打線が反撃できない。

 3回一死二塁から杉内の状態は変わった。特に追い込んでからの制球が抜群だった。カープ打線はどこか焦ったような凡打を繰り返す。8回二死から代打天谷がヒットを放ったものの、最後のひと山も作れなかった。

 散発3安打。中盤以降ほとんど外野に打球が飛ばない寂しい敗戦。スコア上は大きな差では無かったが、初戦を落とした後は完敗が続いた。貴重な大舞台、選手たちは何を持ち帰ったか。それが重要だ。

 2013年の戦いは終わり、来年への戦いがまた始まろうとしている。若手の多いカープに落ち込んでいる暇はない。鍛えがいがあると、コーチがうずうずしているくらいでないといけない。

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