2017年12月02日
2003年のヨウタ
2003年冬、私はまだ独身で、フリーランスの3DCG制作者であった。
ある時、教育事業を営むクライアントから、
「男の子のキャラを提案してもらえませんか?」
とのお話があった。
私は3DCG制作といってもキャラに動きをつけるアニメーションの仕事が中心だったので、キャラデザインなどやったことがなかったし、現在と違って、相談できるデザイナーもいなかった。
しかし、何でも良いから仕事がほしい状況であった私はなんとか自分で作ってみようと、3DCGソフトでモデリングし2D風に出力したキャラクター画像を作ってクライアントに提出してみた。
それが、これである。
提出するとクライアントから、
「キャラの名前は?」
と聞かれた。
名前まで提案するとは思っていなかった私は、用意が無かった。
とっさに、
「えー・・・、『ヨウタ』です」
と答えた。
なぜそう答えたのか、さっぱり分からない。
結局、そのキャラクターは不採用となった。
門外漢が作ったんじゃ、やっぱり無理か、とあきらめた。
キャラの画像は用なしになったが、ブログのプロフィール用画像に困った時に使ったりした。
それから8年後。
私たちに息子が生まれることになり、妻と名前を考えた。
候補はいろいろ挙がったのだが、なかなか決定に至らなかった。
行き詰ったところで、私が言った。
「『ヨウタ』ってのはどうだろう?」
「・・・どうして?」
「うーん、なんか、周りから可愛がられそうな響きじゃない?」
「・・・ふーん」
過去のいきさつは話さなかった。
不採用なんて縁起が悪い、と言われそうだったからだ。
その後、妻が字を選び、「陽太」と決まった。
人から命名の理由を聞かれると、私も妻も
「太陽のように明るく強い子になってほしいということで、太陽をひっくり返して陽太にしました」
と答える。
しかし、実はそんな隠れた過去がある。
6歳になった息子はこんな顔をしている。
2003年のヨウタには似ていない。
しかし、こうして見比べてみると、2003年のヨウタに(デッサン的なこととは別に)決定的に欠けていたものに気づかされる。(遅いっ!!)
ところで、私の「豊」という名前は、小説家を目指していた若き日の父のペンネームだったそうだ。
なんだか、似たようなことをするもんだ。
ある時、教育事業を営むクライアントから、
「男の子のキャラを提案してもらえませんか?」
とのお話があった。
私は3DCG制作といってもキャラに動きをつけるアニメーションの仕事が中心だったので、キャラデザインなどやったことがなかったし、現在と違って、相談できるデザイナーもいなかった。
しかし、何でも良いから仕事がほしい状況であった私はなんとか自分で作ってみようと、3DCGソフトでモデリングし2D風に出力したキャラクター画像を作ってクライアントに提出してみた。
それが、これである。
提出するとクライアントから、
「キャラの名前は?」
と聞かれた。
名前まで提案するとは思っていなかった私は、用意が無かった。
とっさに、
「えー・・・、『ヨウタ』です」
と答えた。
なぜそう答えたのか、さっぱり分からない。
結局、そのキャラクターは不採用となった。
門外漢が作ったんじゃ、やっぱり無理か、とあきらめた。
キャラの画像は用なしになったが、ブログのプロフィール用画像に困った時に使ったりした。
それから8年後。
私たちに息子が生まれることになり、妻と名前を考えた。
候補はいろいろ挙がったのだが、なかなか決定に至らなかった。
行き詰ったところで、私が言った。
「『ヨウタ』ってのはどうだろう?」
「・・・どうして?」
「うーん、なんか、周りから可愛がられそうな響きじゃない?」
「・・・ふーん」
過去のいきさつは話さなかった。
不採用なんて縁起が悪い、と言われそうだったからだ。
その後、妻が字を選び、「陽太」と決まった。
人から命名の理由を聞かれると、私も妻も
「太陽のように明るく強い子になってほしいということで、太陽をひっくり返して陽太にしました」
と答える。
しかし、実はそんな隠れた過去がある。
6歳になった息子はこんな顔をしている。
2003年のヨウタには似ていない。
しかし、こうして見比べてみると、2003年のヨウタに(デッサン的なこととは別に)決定的に欠けていたものに気づかされる。(遅いっ!!)
ところで、私の「豊」という名前は、小説家を目指していた若き日の父のペンネームだったそうだ。
なんだか、似たようなことをするもんだ。