3,4号機燃料プールに「ヒドラジン」なる物質の注入を開始したと東電が発表した。
この「ヒドラジン」を冷却水に混ぜて注入しているという。
燃料プールには当初緊急対策として冷却用に海水を入れていたので、腐食を防止するのが目的。
すでに3,4号機燃料プールで注入を始めている。


ヒドラジン」というまた聞き慣れない名称が出てきた。
調べてみると、「ヒドラジン」とは脱酸素剤として用いられている。
ウィキペディアによると
アンモニアに似た刺激臭を持つ無色の液体で、空気に触れると白煙を生じる。水に易溶。強い還元性を持ち、分解しやすい。引火性があり、ロケットや航空機の燃料として用いられる。常温での保存が可能であるため、ロシアなどのミサイルの燃料としても広く用いられており、また人工衛星や宇宙探査機の姿勢制御用の燃料としても使われている。脱酸素剤として広く使用され、特に高圧ボイラの防食剤として使用されている。燃料電池の燃料としても模索されている。毒物。気化吸引、皮膚への接触ともに腐食をもたらす。また中毒症状をおこす。

とある。

ロケット燃料として広く用いられるとあるが、中国では1996年にロケット打ち上げの失敗から村一つが全滅したとの話もある。
1996年2月14日には、インテルサット708を搭載し西昌衛星発射センターより打ち上げられた長征3B型1号機が打ち上げ直後に機体が傾きだしコントロールを失い、そのまま市街地に落下。500人以上が犠牲となる史上最大の惨事をもたらした。
ウィキペディア「長征(ロケット)」打ち上げ事故項目より


国内では、PRTR制度により第一種指定化学物質に指定されている。
PRTR制度とは、
「人の健康や生態系に有害なおそれがある化学物質について、環境中への排出量及び廃棄物に含まれての移動量を事業者が自ら把握して行政庁に報告し、さらに行政庁は事業者からの報告や統計資料を用いた推計に基づき排出量・移動量を集計・公表する」制度。
危険度の高い化学物質が指定されていて「カドニウム」や「六価クロム」などもリストに含まれている。

国際的には規制を強化していて2002年のヨハネスブルグサミットでは、2020年までに化学物質の製造、使用による人への悪影響最小化を目指すとしている。

将来的に「ヒドラジン」は使用禁止になるかもしれないほどの危険な物質ということになる。
しかし、国内の多くの工場、発電所では防腐剤として使われている。

東京電力では、毒性が問題ない程度に薄め管理するというが核燃料同様、扱いには充分注意して使用してほしい。