新刊とは言っても 「イタリアン・シューズ」は2006年、ヘニング・マンケル58才のときに発表された作品。しかも人気の刑事ヴァランダー・シリーズとは異質の、孤独な男の贖罪と再生の話らしい。冒頭の何行かをかすめただけで、おたのしみはこれからにとっておくことにして、有楽町のビックカメラへ。初代iPadはとっくの昔にリタイアし、二代目iPadがアップデートできなくなってきたので、ペンシル付きを買いに行く。ほとんどお遊び使用なので安いバージョンでメモリーに余裕のあるコスパのいいモデルを選ぶ。とにかくあまり高性能のものを買っても、結局、使いこなせないことはMacBook Proで実証済み。タカラノモチグサレになるのはわかりきっているのだから。それでもペンシル付きはうれしい。欲しかったんです。サラサラっと、原稿の直しに赤字をいれたり、サラッと絵を描いてみたり。しばらくは充分遊べるんじゃないかな、と思う。買い物をぶら下げて蒸し暑い晴海通りの四丁目交差点を通りすがるとき、その方向性のない雑然とした人の動きが、すこし前とずいぶんとちがってきているように思えた。中国人、韓国人、ムスリムの人たちをはじめとする多様な外国人であふれる横断歩道は、立ち止まる人、ななめに移動する人、大声で話しつづける人、脈絡のない集団となってよどみながら流れていく。銀座四丁目交差点、ここはいったいどこなのか。

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