<あれも聴きたい、これも聴きたい>

朴 葵姫 ギターリサイタル

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◆朴 葵姫さんは村治佳織さんとともに、今の日本において最も安定感のある演奏のできるギタリストといってよいのではないだろうか。今回の兵庫県芸術文化センターにおける朴 葵姫さんのリサイタルはそれを裏付けるとても聴きごたえのあるコンサートだった。

◆冒頭のヴィラ=ロボスは一般的な解釈とは異なり、終始優しく、且つなめらかに演奏され、聴いていてゾクゾクするような爽快感があった。バークリーは全て彼女の手の内にあり、小気味よいテクニックを駆使して、派手ではないがその作品の品の良さのようなものをしっかり表現されていたように思う。
アルハンブラについては、わかってはいても彼女の演奏にはいつもホロリとさせられる。
最後のアルベニスは彼女お気に入りの作曲家なんだろう。ギターで演奏されるこの作曲家の作品としては最上の表現ではないだろうか。

◆それにしても朴 葵姫さんにしても村治佳織さんにしても、現在の日本のクラシックギター界では「女高男低」と言ったら良いのか、男性陣よりも女性陣の活躍がより目立つようだ。とにかくコンサートの時の安定感が違う。
このような傾向は、なにもクラシックギター界に限ったことではないかもしれないが、何とも痛快な話ではないか。とにかく私の知る限り、実際のコンサートで安心してその音楽に浸って聴いていられるのは、圧倒的に女性ギタリストの方が多いように思う。
あくまでも勝手な私感だけれど、CDと実際の演奏との間に結構な乖離(理想と現実とが離れること・・・・広辞苑)の見られるギタリストは、どちらかといえば男性ギタリストの方に多い。海外に目を向けるとそうでもないような気もするのだけれど。

アベンシスが戻ってきた

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◆2か月ぶりにアベンシスワゴンが修理から戻ってきた。修理した内容はといえば軽トラックに当てられた左後ろ角の修復(主にリアバンパーとテールランプ交換、リアフェンダーの板金塗装)。
塗装は7回やり直したが、写真にあるような新しく塗装したバンパーとなにもしていない右リアフェンダーとの色の違いが最後に残り、この修正だけでも3回やり直している。

◆メタリック塗装色というのは、なかなかたちが悪く、見る位置や光の当たり具合によって写真のようにバンパーの方がリアフェンダーよりも白っぽく見えたり、反対に黒っぽく見えたりする。当てられた左側は随分近い色まで仕上がっているのにもかかわらず右側は写真のごとく明らかに違って見える。(写真よりも実物はもっと違っている)

◆ディーラーのサービス担当者は、「自分にはこの違いは分からない」というが本音とは思えない。確かに何回もやり直してくれたのはありがたいが、今まで私が話を聞いている限り、結局板金塗装屋さんへ仕事を丸投げしていただけだったように思う。これ以上ディーラーに預けておいても状況は好転しないだろうと、仕方なく了承して引き取ってきた。

◆いずれにしても、ディーラーの言うように、板金塗装屋さんの技術力の低下もあるだろうが、明らかな色の違いがあるにもかかわらず「そんなに違うとは思えないのですが…」ととぼける(?)サービスの姿勢はいかがなものであろうか。営業の百の努力も、サービス部門のたった一つの心無い対応で全てが吹き飛んでしまうものだ。
以前、自分の車として3台、会社の車としても2台、ホンダ車に乗っていたことがあり(全て担当の営業は同じだった)、その時の営業やサービスの対応に比べると、残念だけれども〝心のこもった”対応と言った面でどうしても見劣りがする。

アベンシスの代車、今は先代プリウス

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◆もうかれこれ一か月近くプリウスに乗っています。というのも4月の終わり頃、左後ろ角を軽トラックに当てられて修理に出している私のアベンシスワゴンがまだ戻ってこないので、今月(6月)のはじめ頃から代車として販売店(ネッツ店)が貸してくれているのです。(5月中はフィールダーでした)

◆車を当てられてからもう二か月経っていますが、塗装の色合わせがうまくいかず、すでに6回塗り替えています。1度目は5月の1日に出来上がってきたそうですが、ネッツ店の営業やサービスの人たちが見て、あまりの色の違いに(リアバンパ-,リアフェンダー、左後席ドアの3か所)自主的にやり直しをさせたそうです。私は塗り終わった車を1回しか見ていませんが、結局その後5回塗り直しをして、現在7回目の塗り直し中。いい加減にしてほしいですね。というのも、代車を貸してくれているのはよいのですが、その車は車両保険に入っていないとのことで、何かの加減で傷でも入れてしまったら、全額こちらが負担しなくてはいけないため、とても安心して乗っていられません。
それにしても、今どきの板金塗装屋さんの技術レベルの低下はひどいようですね。販売店の人たちから「コリャだめだワ」と言われているようでは話になりません。

◆ところで代車のプリウス(先代の)ですが、どんな感じかというと、思ったよりよくできた車という印象でした。前の代車のフィールダー(HV)のように、走行中のフワフワとした安定しない感じはなく、車の大きさの割にはどっしりと重量感のある走りをします。ただ感心したのはそれだけで、それ以外のことについてはあまり好感は持てませんね。ハンドルが結構重い割には走行中の自律直進性はあまり良くないので、ついついハンドルを握る指に力が入って硬直してしまいます。しかも車庫入れの時にはさらにハンドルが重くて操作が煩わしく感じます。
また写真のようにダッシュパネルの傾斜が運転者の顔の方に向いているため、熱い場所に駐車していると、乗り込んだ時、熱の照り返しが猛烈に激しくてかないません。そしてこの傾斜ではやはり日中ナビの画面がすこぶる見難い。なぜこんなに液晶パネルを傾斜させる必要があるのでしょうか。
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また他のトヨタ車同様のミラー格納スイッチが使用されており、暗い所では手さぐりで探すことになって、なんとも扱い難く、車の乗り降りの際かなりイラッとします。

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シートはレザー貼りなのか、するする滑ってなんとも居心地が悪く、しかもサイドのホールドがまったくない(背もたれの平らな部分が左右に広すぎる)ため、カーブの時など体が安定しません。

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そして残念ですがあまりにもプラスチック感が満載で安っぽいため、「良い物」感がまったくありません。またハイブリッドなのに室内騒音は大きく、路面状況によっては、車内にタイヤノイズが盛大に入り込み、とても静かな車にはなっていません。車の外ではとても静かなんですが、これって逆ではありませんか?

◆ただこのプリウスは先代のものなので、今のプリウスがどうなっているかはわかりません。今言ったあたり、しっかり改良されていると良いのですが。

和本正貴&鶴丸将太 ジョイントリサイタル

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◆昨年に続き第2回目のリサイタルは2017年6月20日(火)、会場は昨年と同じ兵庫県芸術文化センター小ホール。

◆昨年、お二人の完全に息の合った演奏に会場は熱狂した。拍手や大歓声がなかなか収まらず、どこまでこの興奮が続くのかと不安に思ったほどであった。
その時の演奏があまりにも素晴らしかったため、後日ライブ録音をそのままCDにしようという話が持ち上がり、出来上がってきたCDも随分良い売れ行きだったと聞いている。

◆今年もお二人それぞれのギターソロの他、ウクレレ+ギター、そして最後にウクレレ2重奏で締めくくったが、昨年を上回る熱いコンサートになり、会場も大興奮であった。
彼らの演奏を聴いていると、とにかくウクレレという、下手をするとおもちゃ扱いされそうな小さな楽器の表現力に驚かされる。平日だったにもかかわらず、昨年よりもさらに入場者が多かったそうなので、いかに彼らのファンが増えたかがうかがえる。ウクレレをやったことのないこの私も、実は少しばかり彼らのファンなのです。

大野明美と仲間たちコンサート

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◆6月11日(日)は、新設なった豊中市文化芸術センターの大ホールにおいて、「大野明美と仲間たち」と題して、おおの音楽院に所属する生徒さんや講師の方々が演奏を披露し、さらにゲストとして大野先生と40数年に及び親しくお付き合いのあるギタリスト、荘村清志さんが最後に登場してコンサートに花を添えた。
私はというと、MS・DIGITAL・PA(SR)・SYSTEMを使ってソリストの方々の音響を担当。
但し、大野先生からは写真撮影の依頼もあり、ゆっくりコンサートを楽しめたのは、合奏主体の前半のみ。あとは猛烈にあわただしく1日が過ぎた。

◆このおおの音楽院の発表会では、出演者全員がいかにも楽しそうに演奏に参加されており、いつも心を和ませてもらっている。聴く度に音楽とはこうあってほしいものだと再認識させられる。

◆またこの日の荘村さんは、大野先生のもと、とてもリラックスされていたのか、抜群に素晴らしい演奏を聴かせてくれた。
演奏されたのは、カヴァティーナ(マイヤーズ)、郷愁のショーロ(バリオス)、バーデン・ジャズ組曲(イルマル)、そしてアンコールのアルハンブラの想い出(タレガ)の4曲だったが、全ての作品が長い経験と実績、そして荘村さんの温かい人間性に裏打ちされた、忘れがたいほどの名演であったと思う。

山下和仁&紅弓リサイタル

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◆5月30日は山下和仁とその娘さんである紅弓さんとのリサイタル。午後3時からはお二人のデュオ(あくまでも紅弓さん主体)、そして午後7時より和仁氏のみによるリサイタル。つまり昼夜2公演ということになる。野球でいうところのダブルヘッダー。
まずは昼の部のプログラムを。
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◆こちらに関してはあまり述べる気もないので、感じたことのみ何点か書き残しておくこととする。
①上の写真にあるように、紅弓さんの弾く楽器は、おそらく俗にいう19世紀ギターと思われるが、音色的統一がとれないことは明らかであるにもかかわらず、なぜ敢えて19世紀ギターと現代ギター(J・ラミレスと思われる)でデュオをやるのか。19世紀ギターではないとしても、実際聴いていてその音色の違いに違和感を覚えた。
②ソルの作品ではなぜ楽譜通りに演奏しないのか。(主旋律は全て紅弓さんに、和仁氏は全て伴奏にまわっていた)・・・これは親としての気持ちを考えれば理解できなくもない。但しリサイタルでそうしても良いかということになると少し疑問。これについても聴いている側としては少なからず違和感を覚えた。
③ノルテーニャ(クレスポ)とアンコールで演奏されたエンデチャ&オレムス(タレガ)を19世紀ギターで弾く意図は何なのか。特にタレガの音楽を表現するに19世紀ギターはふさわしくなかろうと思うが。確かにタレガは大方19世紀の芸術家ではあるが、19世紀ギターの表現能力に限界を感じていたのもタレガだし、そこで現代ギター生みの親といわれるA.トーレスが登場してくるのではなかったか。現に今回の演奏では、タレガの音楽世界を十全に表現できていたとは私には思えなかった。
④お二人揃って椅子から立ち上がらんばかりに楽器を振り回すのは、音楽とどんな関わりがあるのかよく理解できない。(正直なところ、あまりお行儀が良いようには見えない)

◆次に夜の部、山下和仁氏のリサイタルのプログラムを以下に。
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前回のオール・バッハ(チェロ組曲全曲)とは打って変わったプログラム。
良いにつけ悪いにつけ、変わらずいつも感じる山下和仁。彼の演奏に対する感想は、その音楽とは関係なく「凄 ! ! ! 」そして「過ぎたるは及ばざるがごとし」

◆彼の熱狂的なファンが世界中にたくさんいることは確かだけれど、私も含めた多くの人がいつも感じることは、その音楽における表現の必然性がどこにあるのだろう、ということだ。小さい音はより小さく。大きい音はより大きく。遅い部分はより遅く。速い部分はより速く。そしてそのすべてが極端に度が過ぎていることだ。
また今回のリサイタルの休憩を挟んだ後半のプログラムについて。作品がどういった内容のものなのか、誰の作品なのか、または彼の作曲になるものか、あるいは彼の即興演奏なのか、とにかく取りとめがなく、始まりも終りもはっきりしない。正直なところを言わせてもらうと、大方の聴衆はかなり長い時間退屈させられたように思う。
今回の聴衆の中で、山下和仁という人の演奏を「また聴きたい!」と思う人がはたして何人いたであろう。老婆心ながら心配せざるを得ないコンサートだった。
真に聴衆の感動を呼ぶことのできる演奏家には、回を追うごとにファンが増えていくはずであると思うが。

大萩康司ギターリサイタル

◆5月18日(木)兵庫県芸術文化センター小ホールにおいて、大萩康司ギターリサイタル

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◆前回彼の演奏を聴いたのは2014年の5月、会場は今回と同じ兵庫県芸術文化センターの小ホール。前回のことを想い出すに今回は大丈夫だろうか、と半信半疑で出かけていったが、結果は後半に行くに従って、どんどんと本領を発揮し、終わってみれば、良い意味で予想を裏切るとても気分の良いコンサートとなった。

まずは当日のプログラムを以下に。

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◆概ね前低・後高。第1曲目のバッハ、次のソル、そして第2ステージ最初のタレガ、以上3作品については、はっきり言ってしまえば、今一つ丁寧さ慎重さが不足しているように感じた。特にバッハについては多少表現に劇的効果を狙っているのか、終始荒っぽさが目立ってしまった。21世紀の演奏家が演奏するのだから、バロックの時代の演奏様式に縛られる必要もあまりないとは思うが、それでも今少しキチッとした演奏をしてほしい。雑音やミスを少なくするだけでも随分改善できる。しかし言い換えればバッハといえどもしっかり大萩君一流の表現と言えなくもないが。
それに比べれば、次のソルに関しては非常に個性的な素晴らしい表現を聞かせてくれた。手垢の付くほどあまた演奏され続けてきたこの作品だが、さすが一流の演奏家の手にかかると、これほどまでにも個性的で新しい表現ができるのか、と驚かされるほどだったが、惜しむらくは少しばかり雑な面が目立ってしまったことだ。よく聴いていると、速いパッセージにおいて、しっかり音の出ていない部分が少なからず見られた。これなども、元々彼がテクニック不足で弾けていないのではなかろう。やはり彼ほどのテクニックをもった人には「さすがに大萩は違うなあ」というところを期待する。最早このくらいの曲をノーミスで弾く人は、若い人たちの中にはいくらでもいる。確かに音楽は技術ばかりではないが、それでもあまりミスが多いと興を削がれてしまう。ギターの演奏会にはミスがつきもの、といった古い常識はそろそろ払拭してもらいたいものだ。
◆タレガに関して、今や私たちは村治佳織さんや朴 葵姫さんの奏でる絶品トレモロを知ってしまっている。残念だけれども今一つ音楽になめらかさや優しさというか、そういったものが不足していなかっただろうか。彼ほどのギタリストであれば、今さら「アルハンブラの想い出」など敢えて練習する気にもならないだろうが、プロとしてコンサートで取り上げる以上、初心に帰ってしっかりトレモロの練習をやった方が良い。

◆そのあとの作品については、これはもう大萩康司ワールド全開、独壇場であった。ブローウェルなどは、30年以上前に大流行し、当時は猫も杓子も・・・、といった感がある曲だが、私は今までこの曲を弾いてみたいと思ったことは一度もない。なぜだか好きになれないのである。しかし大萩君の演奏は電子音楽を聴いている様な不思議な錯覚に陥るほど、1本のギターから様々な音色を引き出して見せ、あぁ、これがこの曲の本来の姿なのかと思うにいたった。またポンセについては、まさに絶品といってよく、まるで夢のなかに漂っているかのような心地がした。その他の曲についても絶妙なリズム感、アクセント、歌心など、まるで水を得た魚とはこのことかと思わせるほど、ギターが生き生きと鳴っていた。まさに彼にはこういった曲が性に合っているのだろう。久々にスカッとさせてくれるような見事な演奏が続いた。

◆最後に、彼の髪型、髭ズラ、さらに真っ黒でとび職のような衣装について、概ね私の周囲にいた人達の評価には随分辛辣なものがあった。老婆心ながら再考してみる意思、ありやなしや。クラシックの演奏家の衣装、風貌については、年々ラフになってきてはいるが、不潔な印象を与えてしまっては元も子もない。
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