<あれも聴きたい、これも聴きたい>

ウクレレ二重奏の録音

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◆12日の日曜日から新しい録音に入った。
今回は大野音学院の鶴丸君と和本君によるウクレレの二重奏。昨年暮れより続いている加治川君の録音はまだ終わっていないが、そちらはもう少し長期戦でいくことになった。

◆今回の録音会場は、今年一月よりオープンとなった豊中市立文化芸術センターの小ホール。写真はステージ上でのマイクのセッティング状態と、下は録音用のPCとオーディオインターフェイス(RMEのFIREFASE UCX)

◆12日、夜の6時から初めて一気に12曲録音を行い、昨日、今日と編集作業に没頭。音の印象はホールの響きが良いためだろうか、若干だが、ある周波数に余分な響きが乗っているように感じた。加治川君のギターの録音は、庄内にあるローズホールというところで行っているが、そちらの方があまり余分な響きが乗らず、ハイ・クォリティーな録音を目指すには適しているようだ。さてどんな仕上がりになるだろうか。

LP、ワルツ堂、アルバン・ベルク、特別な時間

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◆いつのころまでだったか、大阪、梅田の一角に「ワルツ堂」という、関西の音楽ファンならば知らぬ人はいないであろう老舗のレコード店があった。私にとっても、大阪に移ってきた当初から(34年前)多くのレコード、そしてCDを購入してきた「かかりつけ医」ならぬ「行きつけレコード屋」だった。もちろんその他のレコード店もあるにはあったが、専門的な品ぞろえという点からも、私が購入したものの90%がこのワルツ堂であった。ちょっとしたクラシック音楽愛好家のたまり場、あるいは心のより所といった場所だったように思う。

◆しかしLPがCDに駆逐されるにつれてであろうか、それともネット販売の浸透によるのであろうか、新しい商業ビル(現在のアヴァンザ)の1階で新装開店したそのお店もそう長くは続かず、いつしか閉店してしまったが、その閉店する1年ほど前から店の一角で中古のLPレコードを販売するようになった。LPに見切りをつけたお客さんから下取りしたものだったのかもしれないが、もとより中古レコード専門のお店ではないためであろう、それらはみなかなりのお買い得価格であったし、盤質もみな良好なものばかりだったように思う。

◆そのお買い得中古盤なるものを、当時、合計30枚くらいは購入しただろうか、このウィーン・アルバン・ベルク四重奏団の演奏するドボルザークの弦楽四重奏曲第8番ト長調のレコードもそのうちの1枚。
今日久しぶりにアナログプレーヤーに乗せてじっくりかけてみたが、ほとんどノイズもなくとても良い状態で聴くことができた。

◆この8番ト長調、作品106の四重奏曲は、ドヴォルザークがアメリカ赴任中に書かれた、お馴染みの12番ヘ長調、作品96「アメリカ」より後、故郷のボヘミアに戻ってから書かれたものだが、完成は1895年の末と記録にあるから、今からほんの百年と少し前のこと。各楽章の調性のみならず、多様に転調が繰り返され、作品96ほどの統一感には乏しい気もするが、美しい旋律があちこちにちりばめられ、なかなか味わい深い作品になっている。現代の理屈っぽい、そしてはっきりいってあまり面白くない音楽の氾濫を思うにつけ、我らがセゴヴィアの生まれたころは、まだこんなにも旋律的で美しい音楽が普通に書かれていたかと思うと、なにか不思議な気がする。

◆このウィーン・アルバン・ベルク四重奏団はすでに解散してしまっているが、その創立者でもあり、第1ヴァイオリン奏者でもあるギュンター・ピヒラー(写真一番左、1940年生まれ)は、今でも指揮者として各方面で大いに活躍している。2001年から2006年の間は、オーケストラ・アンサンブル金沢の主席客演指揮者もつとめ、翌2007年には金沢において、村治佳織さんのギターソロで「アランフェス協奏曲」を指揮し、私もその演奏に立ち会うことができたという、懐かしい方でもある。

◆そんなことを想い出しながら、ゆったりとレコードを聴いた。やはりLPレコードはいいもんだと思う。第一CDと違って、レコードそのものを大切に扱う必要があるため、いかにも「これから音楽を聴くぞ」という気分になる。毎日の生活の中で、何か特別な時間、という感じがする。

2017年村治昇教室弾き初め発表会

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◆もう一週間以上経ってしまったが、先週の日曜日22日は、村治昇先生の教室の発表会(新年弾き初め会)があり、例年通りお手伝いに行かせてもらった。

◆これまで出場していた上級の生徒さんたちは皆留学が決まり、昨年の春から夏にかけてほとんどの人がドイツやフランスへ行ってしまったので、長くこの発表会を見てきた私としては、少しばかり寂しい思いのする発表会となったが、その穴を埋める人たちが続々と出てきたのはさすがに嬉しい。

◆小学校の高学年になるとタンゴ・アン・スカイや朱色の塔を見事に弾きこなす。また中学1年生くらいになると、ヴィラ=ロボス、バリオス、ソルなどで素晴らしい演奏をする。そしてその上の中学から高校にかけてとなると、私の知る限り、近頃の生半可なプロなどはその足元にも及ばないような見事な指さばきと、そして立派な芸術を聴かせてくれる。発表会は年に2回あるが、それらの生徒さんたちの半年ごとの上達ぶりには、それはもう毎回すさまじいものがある。

◆プロと称するギタリストの方々には、彼ら、そして彼女らの演奏をぜひ一度聴いてみられることをお勧めする。耳の痛い話かもしれないが、なまじお金を取ってリサイタルを開こうなどと大それたことは思えなくなるかもしれない。
聴衆からお金を取れる演奏家になるにためには、当然のことながら、それに見合うだけの高い技量をそなえていなければならないが、果たして現在の日本のギター界はどうであろうか。
この生徒さんたちは、いつも期待を裏切らず素晴らしい演奏を聴かせてくれる。そして半年後(7月)どれほどの進歩を私に見せてくれるだろうか。

ヴィラ=ロボス:バスーンと室内オーケストラのための7音による舞曲

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◆ヴィラ=ロボスの作品には、私たちに馴染み深いギター曲だけでなく、ブラジル風バッハやショーロなどの大規模な連作のほか、交響曲やさまざまな楽器のための協奏曲、そしてピアノ曲やヴァイオリン・ソナタを含む室内楽、そして歌曲などものすごい数の作品があり、名曲と呼ばれる作品も多いが、「お前の一番好きな曲は何だ?」と問われたら、迷わずこの曲をあげる。

◆「バスーンと室内オーケストラのための7音による舞曲」が最後に収められているこのLPレコードは、1969年に購入とジャケットの裏にボールペンで記してあった。つまり今からいうと48年前に手に入れたものということになる。
とにかくこのレコードのメインは、この写真にもあるとおりモーツァルトのフルート協奏曲なんだが、当時珍しくもヴィラ=ロボスの作品が入っているということで購入したものだ。私にとっては、ヴィラ=ロボスのギター以外の作品が聴ける初めての一枚だった。

◆ワクワクしながら買って帰ったことを今でもはっきり覚えている。
間違いなくヴィラ=ロボスの香りがぷんぷんする曲だが、さらに何とも懐かしい郷愁に満ちた作品なのだ。そして最後は題名にあるとおり、ゆっくりとしたテンポでハ調7音を奏でていき、消え入るように終わる。うっかりするとその部分がド・レ・ミ・ファ・・・となっていることに気がつかないほど上手く書かれている。

◆今まで何とかこの曲のCDを手に入れたいと画策してきたのだが、未だにどのカタログにもこの作品の入ったCDを見つけることが出来ないでいる。こんな素敵な曲を、世界中のどの団体も演奏していないなんていうことがあるのだろうか。

松田 弦 ギターリサイタル in 西宮

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◆既に昨年のことになってしまったが、11月29日(火)、兵庫県芸術文化センター小ホールにおけるリサイタルでの松田弦氏は、それまで私が知っている松田弦とはまるで違う、著しく成長した音楽を聴かせる立派なプロの芸術家に成長していた。

◆とにかくその奏でる音楽は細部まで緻密にコントールされ、若いぽっと出のギタリストのような、ただ間違えずにきっちり弾けます、などというレベルをはるかに超え、その指から発せられる全ての音が語り、歌い、そして生きていた。久しぶりに本物の音楽を聴かせてもらった気がする。
素晴らしい音楽は、演奏される楽器が何であるかということを一瞬忘れさせるものだが、この日の松田弦氏はまさにそうであった。

◆冒頭に演奏されたバッハのチェロ組曲第3番も、チェロとギターというまったく音の出方、持続の異なる楽器の違いもさほど気にならなかった。(しかしサラバンドなどのゆったりとした楽章では、やはり音の不足は如何ともし難いものがある)
最後に演奏されたヒナステラのソナタでは、高度なテクニックにより、手の内に入った余裕ある展開を見せ、このリサイタルを締めくくった。

◆願わくば、今後、クラシックギターのスタンダードな作品をさらに数多く取り上げ、松田弦というギタリストのファンを、全国津々浦々に育てていってもらいたいものだ。なぜなら演奏者の「弾きたいもの」と聴衆の「聴きたいもの」とは、いつの時代も往々にして異なることが多いからだ。

大野音楽院クリスマスコンサート

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◆昨日は、毎年恒例、大野音楽院のクリスマスコンサートだった。
午後の1時からほぼ3時間、独奏、重奏、弾き語りとなんでもありのコンサートだけれども、出演される生徒さんたちがみなとても楽しそうで、見ているこちらもつられて幸せな気分になる。

◆音楽教室の発表会であるにもかかわらず、ここ宝塚のベガホールが、いつもお客さんでいっぱいになるのは、温かくてアットホームな大野先生や講師の方々の人気なんだろうなあ。
写真はコンサートが全て終了したあとに毎年行われるお楽しみ抽選会。

インプレッサに乗ってきました

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◆先日はシトロエンのC4カクタスを見に行ったが、今日はスバルがこの10月に発売開始した、ハッチバック型の乗用車、インプレッサ2.0i-Sの試乗に行ってきた。

◆この車は、つい先日トヨタのプリウス(4代目)を押さえて今年のカーオブザイヤーに選ばれたと新聞、ネット上にも出ていた。2000ccと1600ccの2種類があり、それぞれFF2WDとAWD(常時4WD)がある。

◆この車の魅力は、なんといっても第一には水平対向、直噴4気筒エンジン。そして今最も進んでいるといわれている安全装備(アイサイト3)が全機種に標準装備。さらにまったく新しくなったプラットフォームを採用した車体剛性と走行・操縦安定性といったところだろうか。営業に確かめると、今納期は3か月以上かかるとのことであった。

◆私にとってこの車の欠点といえば、今乗っているアベンシス2000ワゴンに比べて、荷室が小さいこと(といっても一般的なハッチバック車よりは大きいが)。時々結構な量の荷物を積まなくてはならないこともあるので、このことは少なからずハンディとなる。後席を倒せば荷室は一挙に広がるが、その代り後席に人が乗れなくなってしまう。
あとはインテリア、特に運転席まわりのデザインがなんともゴチャゴチャ・キンキラし過ぎていることと、エクステリアについては、御多分に漏れず、他の日本車同様あちこちに余計なプレスラインが入っており、例のシトロエン、C4カクタスのようなシンプルでしかもデザインに統一性がある車とはとても比較ができない。今一つ日本のカーデザインの未熟さを露呈してしまっている。日本の自動車メーカーは、トヨタをはじめどのメーカーも、故障が少ない、そこそこ使い易い、といった車を作るのは得意だが、どうしても欲しくなるというような、数字では表せないデザイン性(芸術性といっても良いと思う)の高い車を作ることは、いつまでたっても苦手のようだ。過去にはそういった車が、多くはないが日本にもあったのに非常に残念。

◆試乗した結果はというと、予想通り、走りのなめらかさ、静粛性、走行安定性、ステアリングの操舵感、いずれをとってももはや輸入車、特にワーゲン・ゴルフといい勝負するのではなかろうか、という感想をもった。しかもワーゲン・ゴルフに比べると値段的にはかなり安い。ただ燃費についていえば、ある雑誌のテストによれば、ポルシェの同じ2000cc、直噴4気筒水平対向エンジンのものとほぼ同等ということなので、いくらなんでもいかがなものであろうか。燃費のことだけ考えればポルシェの方を買った方がいいということになる。もっともポルシェを買えるような人が燃費のことを気にするとも思えないが。

◆とにかく今回のインプレッサ、いくつかある自分にとっての欠点に目をつぶれば、次期購入車にするというのも悪くはないとは思うが、今のところまだ釈然としないものが残ることは確かなようだ。
ギャラリー
  • ウクレレ二重奏の録音
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  • LP、ワルツ堂、アルバン・ベルク、特別な時間
  • 2017年村治昇教室弾き初め発表会
  • ヴィラ=ロボス:バスーンと室内オーケストラのための7音による舞曲
  • 松田 弦 ギターリサイタル in 西宮
  • 大野音楽院クリスマスコンサート
  • インプレッサに乗ってきました
  • CD制作のための録音・編集、進行中