◆ちょっと贅沢だとは思うが、私はアナログ・プレーヤーを4台使用している。イクリプス・スピーカーを代理店として販売しているため、イクリプスの機種ごとにプレーヤーを用意しているのでそうなってしまうのだが、2台は国産のダイレクト・ドライブ方式で、残り2台は海外品。当然海外品はベルト・ドライブ方式のものだ(海外品でダイレクト・ドライブ方式のものはない)。その内の1台が写真にあるスイスのトーレンス社製のもの。
◆しかしこのトーレンスのプレーヤーがなんとも曲者で、ベルトを新しいものに交換しても、1年を過ぎるあたりから、テーブルを回そうとスイッチをONにすると、ベルトが滑ってプーリーからはずれ、ターンテーブルは止まってしまう。そうなってくると、手でターンテーブルを回しながらスイッチをONしてやらないと回らないようになり、その後だましだまし使っても、1年半か2年すると目に見えてベルトが伸び、ついにはテーブルを回せなくなる。
◆そこでしぶしぶ新品のベルトを購入して付け替えるのだが、この純正のベルトがオーディオ専門店で3千数百円もする。「たかだかゴムのベルトじゃないか」とは思うのだが、それしかないので仕方がない。
◆ところが悪いことに、今現在はこのトーレンスの製品を扱う輸入元が扱いをやめてしまったようで、調べてみると、純正のベルトは、各お店がダイレクトに輸入することになるため、安いお店で1本8千数百円、高いお店になると1本1万円以上している。あまりにもばかばかしいので、やむをえずあれこれ調査開始。するとありましたありました。充分代替えの効くベルトが国産でありました。純正ベルトの、しかも正規価格の半額以下。1本購入してみて使えることが判ったので、もう2本追加で頼みました。劣化しないように注意して保管すれば、この先何年かは安泰というもの。
◆「そこまでして何で海外製品を、しかもトーレンスなどという使い難いプレーヤーを」、とは思うのだが、そこは趣味の面白さといったらよいのか、めんどくさくなければ趣味は成り立たない。それと取り付けているSMEのアームの使い心地と音の良さでしょうか。