<栃木・柳澤法律事務所 栃木義宏先生><有楽町総合法律事務所 石葉泰久先生>

2009年09月29日

<丸の内仲通り法律事務所 澤田三知夫先生>

photo_sawada澤田三知夫先生にインタビューをさせて頂きました。

Q1.なぜ先生は弁護士になろうと思ったのですか?
A1.昭和33年4月中央大学法学部法律学科に入学しましたが、年齢的に5年のブランクがあり(昭和29年上京し夜間高校入学の為)、通常の就職活動では不利な立場にあったことから司法試験に在学中に合格ができれば、5年のブランクを取り戻すことができるのではないかと決断し、努力した甲斐あって在学中の合格を果たすことができました。



Q2.弁護士になって特に印象に残っている事件は何ですか?
A2.私は裁判官の経験があるので、その時の事件をお話します。

一番思い出のある裁判と言えば、共産党幹部の自宅に盗聴器を仕掛けた神奈川県警に対する損害賠償請求事件です。
被告となったのは、実行犯の警察官ら、神奈川県警本部及び国(警察庁)の三者でした。そこでの一番の問題は、国家賠償法第1条により個人である警察官は賠償責任を負わないとされていることでした。これにより、県警と警察庁(国)の命令を受けて実行に着手した警察官は、今回の訴えは却下されるべきであるという解釈があったのです。このような解釈は最高裁判所判例などで認められてきたものですが、今回の事件は盗聴が通常の職務行為ではなく犯罪だということから、判例に拘束されることなく実行犯の警察官らに個人責任を認め、損害賠償請求を認める判決を出すことができました。マスコミの注目も集めた事件です。

 
Q3.弁護士のお仕事の中で嬉しかったことは何でしょうか?
A3.敗訴必至の事件を和解に持ち込み解決できたときと、相手方当事者から信頼され解決ができたときです。

 
Q4.弁護士としてお仕事をする上での信条・ポリシーを教えて下さい。
A4.弁護士業務は人間と人間との紛争を解決することが仕事であり、換言すれば人の不幸を仕事の対象にしている因果な職業であるから「謙虚にならなければいけない」と先輩弁護士に教えられました。後輩にもそれを肝に銘じて欲しいと思っております。


Q5.ご依頼者様に対して、特に気をつけていることを教えてください。
A5.依頼者のほとんどは、“客観的な視野に立てない”“相手の言い分に耳を傾けない”“不利な事実を隠そうとする”という傾向を持っています。そういった中で、信頼関係の維持に努めながら事件解決を目指していくことです。


Q6.今後の弁護士業界の動向はどうなるとお考えでしょうか?
A6.司法試験合格者の増大で若い人たちがまともな弁護士業務をやっていけない心配があります。しかし、それ以上にそのツケが国民に跳ね返ってくることが心配です。

 
Q7.先生の今後のビジョンを教えて下さい。
A7.1日1日が無事に過ぎていくことです。


Q8.ページを見ている方々に対してメッセージをお願いします。
A8.人間は一人では生きていけない動物であるから、他人に対する感謝と共に、できるだけ人に迷惑をかけない人生を送る心がけが大切です。


<取材法学部生からのコメント>
澤田先生は、弁護士から日弁連事務次長を務めてから、その後東京高等裁判所判事、東京地裁部総括、松山地裁所長として裁判官を務めて、平成16年に弁護士に再登録し、現在は丸の内仲通り法律事務所で弁護士をされています。
先生は任官前より任官後のほうが仕事を楽しいと感じるのは、裁判官として事件の見通しを持つことを修得したことが今の自分を支えているのではないかとお話してくださいました。
このような輝かしい経歴をお持ちの先生ですが、お話してみるととても気さくで謙虚な方で、楽しくインタビューをすることができました。様々な経験をされている先生とお話することにより、たくさんのことを学ぶことができました。ありがとうございました。

慶應義塾大学法学部2年 清水朋子

 



bengoshiretsuden at 15:50│Comments(0)TrackBack(0)

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