2009年12月03日

<勇法律事務所 小嶋勇先生>

photo_kojima 小嶋勇先生にインタビューをさせて頂きました。

Q1. 弁護士になろうと思ったきっかけを教えてください。
A1.三つのきっかけがあります。まずは小学6年生の頃、家を新築するにつけ道路に関して近所ともめ事になり、父が頭を悩ませていたために法律知識の必要性を感じました。 そして高校生になり文理を選択するとき、研究するよりも人と関わって感謝されたいとの思いから法学部へ進み、試験に合格して当初裁判官を志していたものの、修習のときに福岡で出会った弁護士に憧れ、自分も弁護士になろうと思いました。



Q2. 弁護士になって特に印象に残っている案件(事件)を教えてください。
A2.日弁連に対して、耳の聞こえない人々が手話による授業を受けられるよう、人権救済の申し立てを行ったことです。「子供人権100当番」で相談を受け、偶然関わることになったのですが、残念ながら申し立ては受け入れられなかったものの、最終的には4人の弁護士と協働し、100名以上の申し立てを5年がかりで準備することになり、今でも強く印象に残っています。

Q3. 弁護士のお仕事の中で嬉しかったことは何ですか。
A3.弁護士としては良い仕事、苦しい仕事を乗り越えて人に感謝されたときです。また、私は大学や法科大学院での講義も行っているため、教え子が司法試験に合格したときの喜びもまたひとしおです。

Q4. 弁護士としてお仕事をする上での信条・ポリシーを教えてください。
A4.弁護士である前に、常識的・良識的な社会人であることです。法曹の市民感覚を議論するまでもなく、法律は一般市民のためにあるのだから当然のことです。例えば、言葉遣い、挨拶、金銭感覚はもとより、不在時にあった電話連絡やファックス、受信したメール等にはできる限りすぐ対応する、相手の気持ちを第一に考えるといったことを大切にしたいと考えています。

Q5. ご依頼者様に対して、特に気をつけていることは何ですか。
A5. 話をよく聞くことは当然のこととして、できる限り意思疎通を緊密に図り、結果がどうであれ、依頼者に感謝して頂けるように取り組むことです。しかし、できることならば依頼者のみならず、事件の解決を通じて相手方にも感謝してもらえるような仕事をしたいと考えています。少し裁判官的発想なのかもしれませんが、そのようにして事件にアプローチするよう気をつけています。

Q6. 弁護士として特に関心のある分野は何ですか。
A6.最近の関心分野は広く家事や子供に関わること。ただし敢えて焦点を当てるならば離婚事件です。現在の日本は法制度に不備があり、親権を得られなかった親は離婚後に子供と交流することが法的に保障されていません。しかし、早晩、面会交流権の法整備や場合によっては諸外国のように共同親権の導入などへと変わるだろうと期待を持って仕事に取り組んでいます。

Q7. 今後の弁護士業界の動向はどうなるとお考えでしょうか。
A7.弁護士の数は増えることと相まって、質は落ちるのではないかと危惧しています。教育に携わる立場から見て学生の質は落ちていないと思います。しかし、新しい法曹養成制度への不安や弁護士になっても働き口がないことに焦り、じっくりと自らを研鑽する余裕がない人が目立ち、最近は弁護士同士の常識さえも通じなくなってきていると感じることが多いことが残念です。
 
Q8. 先生の今後のビジョンを教えてください。
A8. これまでもこれからも、バランスよく仕事をしたいと考えています。弁護士として仕事をしつつも後輩の育成や社会問題への取り組みにも関わり、また仕事でも民事も扱えば刑事も行政も扱う。このように困っている人がいれば広く力になれることが私のバランスの取り方です。

Q9. ページを見ている方々に対してメッセージをお願い致します。
A9.最近は弁護士も身近な存在になってきていますから、敷居の高い弁護士はやめた方がよいと思います。最初に出会った弁護士に固執してしまうのではなく、意思疎通が密にはかれ、法的アドバイスは当然のこととして、自分の悩みや精神的な相談にも応じてくれる弁護士を探して下さい。

Q10. ページを見ている法曹界を目指している方に向けてのメッセージをお願いします。
A10. 法的素養に長けた優秀な弁護士になることも必要ですが、弁護士になる前に常識を持った社会人になってほしいと思います。また初心を忘れることなく、試験に受かる以前に持っていた理想を大切にして下さい。

Q11.その他に特記したい事項やページを見ている方にお伝えしたいことがございましたら、お願い致します。
A11. 弁護士との関わりは、正式に依頼をしてからではなく探しているときが重要です。一度決めてしまうと変えるのは難しいので、自分と相性の合う、密な意思疎通がはかれる弁護士を探して下さい。


<取材法学部生からのコメント>
事務所の中には沢山のフクロウの置物や玩具があり、相談に来る子供を気遣う先生の暖かさを垣間見ることができました。またフクロウは学問の神様ともされるため、教育へ携わるご自身のあり方を示したものでもあるそうです。その志の通り、大学教育や子供や聾者の人権救済など幅広い活動をなさっており、また連絡への返信も迅速にして下さる、正に「よき社会人」として信頼できる先生でした。

東京大学法学部2年 槙野尚

 



bengoshiretsuden at 12:30│Comments(0)TrackBack(0)

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