<豊嶋法律事務所 豊嶋秀直先生><岸巌法律事務所  岸巌 先生>

2010年03月11日

<九段下法律事務所 今井隆雄先生>

photo_imai今井先生にインタビューをさせて頂きました。


Q1. 弁護士になろうと思ったきっかけを教えてください。 

A1. 東北大学の法学部を卒業し、その後両親の出身地である山形県の地方銀行に就職しました。そこで3年間働いていたのですが、かわいがって貰っていた上司に、「今井君は気が利くし、地方の銀行にいるんじゃなくて、司法試験を受けてみれば」と言われて、もう一度勉強することを決意しました。初めは地元で勉強していたのですが、やがて東京に来て勉強することになり、都会の受験生の刺激を受けて合格することができ、弁護士になりました。 




Q2. 弁護士になって特に印象に残っている案件(事件)を教えてください。

A2. ある資産家の弁護をしていたときなのですが、一審で負けて担保にしていた土地を取られてしまったという事件です。この裁判の中で私は、裁判官と接するときには心理的なやりとりもあり、「こいつに勝たせてやろう」と思われることも大切なのだなと気付きました。そして控訴審で土地を取り返すことができ、以来その資産家の顧問をさせて貰うことになりました。 

Q3. 弁護士のお仕事の中で嬉しかったことは何ですか。

A3. 事件を通じて依頼者に喜んで貰い、その後ひいきにして貰えたことです。 

Q4. 弁護士としてお仕事をする上での信条・ポリシーを教えてください。

A4. 昔親分として慕っていた先生から「依頼者からだまされることもある。油断したらダメだ」と言われました。事件では普通相手方を警戒しますが、それだけではなく、依頼者がきちんとした人間かということをしっかり確かめることも大切です。そうでなければ適切な解決に至ることはできません。ですから私は、依頼者のことをよく観察することを信条にしています。

Q5. ご依頼者様に対して、特に気をつけていることは何ですか。

A5. 前述の通り、依頼者をよく観察した上で対応することです。信頼できる人に評価して貰えるかどうかが大切です。 

Q6. 弁護士として特に関心のある分野は何ですか。

A6.刑事手続きに関心があります。取り調べの可視化のように、証言の裏付けをしっかりと求めることも必要ですが、全てを透明にしてしまうと自白が取れないこともあり得ます。今は何が正義なのか、何が司法のあるべき姿なのかを考える哲学者が減っています。正義というものに正面から向き合って裁判手続きを進めていく必要があると思います。

 

Q7. 今後の弁護士業界の動向はどうなるとお考えでしょうか。

A7. 現在の改革は多くの矛盾を期待していると思います。例えば裁判員制度ですが、国民の義務ではない以上これを強いるのは憲法違反ではないかと思います。他にも質の低下と言われるように裁判官の判断に疑問を持つこともままあります。このように日本の司法制度が崩れていくことを危惧しています。 

Q10. ページを見ている法曹界を目指している方に向けてのメッセージをお願いします。

A10. 法曹を目指す人には哲学や論理学を学んでほしいと思います。「実体的真実」という言葉がありますが、事実は一つだけかというとそれは大きな間違いです。見る場所や時間の流れを加味しなければいけません。また刑罰を与えるということについても、その意義を考えるに当たっては哲学が求められます。ただ法律の条文が分かるというだけでは法律家とは呼べません。様々なものの考え方ができる法曹を目指して下さい。 
 

<取材法学部生からのコメント>

今井先生のお話には「〜の事件で知り合った人にその後…」というものが多くあり、事件を通じて人間関係を広げ、充実した仕事が充実した人生にもつながることがよく分かりました。それらはひとえに今井先生の親しみやすいお人柄によるもので、私も様々楽しいお話を聞かせて頂き、珍しい物を見せて頂いたりしました。法曹・弁護士・法律家というとどれも堅苦しいイメージが先行してしまいますが、今井先生のように朗らかであれば、色々な悩みも相談できるのだと思います。改めて弁護士とは人間性が問われる職業なのだと気付きました。 

東京大学法学部2年 槙野尚 
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