<TMI総合法律事務所  宮川美津子先生><石上法律事務所 石上晴康先生>

2011年02月08日

<赤ネコ法律事務所  森田優子先生>

森田優子先生にインタビューをさせて頂きました。

 

photo_moritaQ1.弁護士になろうと思ったきっかけを教えてください。

A1.物心ついたころから漫画を描いていました。将来は当然美大に行って漫画家になろうと考えていましたが、高校受験の際に「絵だけ描けても良い漫画家にはなれないのでは」と思いました。そんな時に弁護士資格も持つ小説家・和久峻三さんの本を読み、そこから「漫画のために弁護士になろう」と考え法学部に進みました。



Q2.お仕事の中で嬉しかったことは何ですか。

A2.生の事件に触れられた時は嬉しいと感じます。事件を担当している時は慌ただしくて考えられませんが、後から考えると漫画のネタになるかなとも思います。

 

Q3.お仕事の中で大変なことは何ですか。

A3.お金の面で大変だと感じます。個人事務所であまり大きくはありませんが、事務所を維持するための経費と、あとは弁護士会費も結構かかります。弁護士を本業としていない私にとっては少々痛い出費です。

 

Q4.休日はどのようにすごされていますか。

A4.長期の休みが取れると旅行に行っています。できれば海外旅行に出かけたいと思っています。

 

Q5.森田先生の本業は漫画家ということですが、どのようにして弁護士業と両立されているのですか。

A5.両方自由業ですので、やりたい仕事から優先して、適宜時間を配分しています。

私の本業は漫画家なのですが、漫画の仕事と弁護士の仕事との割合は月によってバラバラで、平均すれば7:3くらいでしょうか。弁護士業が少ないこともあれば半々の月もありますし丸々弁護士業に費やす月もあります。

 

Q6.特に関心のある分野は何ですか。

A6. 弁護士になる際に特にどの分野に関わりたいということは考えておらず今現在も専門でやっている仕事はありませんが、一番興味があるのはADRの分野です。裁判によらない解決はお金にはなりませんが依頼者にとってより良い解決方法だと思っています。

 

Q7.お仕事をする上での信条・ポリシーを教えてください。

A7.総合的な満足を依頼者の方に感じてもらうことです。弁護士の仕事ではないと言われることもありますが、納得いくまで話し合うようにしています。

裁判は悲しい結果になることも多いし、両方が疲弊して終わることは切ないです。円満な解決が出来るように協力出来ればと思っています。

 

Q8.受験時代に苦労したことや、工夫したことを教えてください。

A8.何をやっても苦しかったです。私はストーリーを追うのは好きなので判例の内容などは覚えやすいのですが、固有名詞に関しては覚えられず本当に苦労しました。

法律関係の問題はどうしても定義を覚える必要がありますが、これはある程度勉強する中で要素さえ覚えればいいんだとわかりました。苦手な部分は得意分野でカバーし、何とか試験を乗り切りました。

 

Q9.修習生時代の思い出を教えてください。

A9.出来の良い方ではなかったので勉強は辛かったのですが、一つ一つの経験が漫画のネタになると思って頑張りました。

修習が終わった後1年くらい法律事務所に就職してから漫画家になろうかと考えましたが正直法律の勉強に飽きている部分もありましたし、何より漫画が描きたくて仕方なくて即自分の事務所を構え、漫画の仕事も始めました。漫画を描くには時間もかかりますが、今でも描かないと苦しいと感じます。

 

Q10.今後の弁護士業界はどのようになるとお考えですか。

A10.「多種多様な人を法曹界に」というロースクール制度の趣旨はいいと思いますが、

ロースクールでの勉強は、最早ただの受験対策になっていると思います。個人的には今の制度においては元々の職業を犠牲にしてまで法曹界に入ろうとする人は殆どいないと思います。

 

Q11.一般の方に向けてのメッセージをお願いします。

A11.法律は面白いです。私も法律の面白さを表現したくて漫画を描いているところがあります。確かに法学部は一般的に女性の方が少ない学問だし、理屈っぽいというイメージがあるかもしれませんが、法律の楽しさを一緒に共有したいと思っています。

修習生時代に裁判(所で調停)を見学し、裁判官の言うことと一般人のいうことが互いに通じていないと感じました。調停の雰囲気もあるでしょうが、裁判官が女性を説得しようとしても女性にはその言葉は通じず、一方で女性の言うことを裁判官は理解できていませんでした。

確かに法律は難しい部分が多々ありますが、もっと皆が理解できるものにしたいと思っています。ある意味では私は、弁護士の権威をもっと下げたいなと思っています。

 

Q12.学生に向けてのメッセージをお願いします。

A12.今はどこも就職難で就職活動なども大変だと思いますが、よく考えれば他に道があるかも知れません。私は司法試験に受かる前に予備自衛官の経験をしました。知り合いから自衛官の話を聞いたことがきっかけでしたが、実際にやってみると人生観が変わりました。

予備自衛官はまず50日ほど泊まりこんで訓練を受け、その後は年に1週間ほどの招集に出れば良いのですが、その短い期間で銃の操作法から背嚢を背負っての山登り訓練など、本当に色々経験をさせてもらいました。中には魅力に取りつかれて正規の自衛官になった人も少なくありません。

辛い時は「自衛官の時あんなに辛い訓練に耐えられた」「司法試験の勉強を頑張れた」という経験が励みとなります。どこに一発逆転のチャンスがあるかわかりません。だからこそ、色々頑張ってください。

 


<取材学生からのコメント>

インタビュー中「一般の方には少し倦厭されがちな法律をもっと身近に感じて欲しい。『法律って楽しいんだ』ということを知って欲しくて法律に関わる漫画も描いている」とおっしゃっていた森田先生ですが、良い意味で“弁護士らしくない”弁護士の方だと感じました。本業を漫画家とし予備自衛官の経験もおありということで、法律業のみならず複数の支点から社会と繋がっていらっしゃるからかもしれませんが、森田先生の考え方や話し方は“法律家”というよりはむしろ、「コンサルタントや相談員とお話している」といった印象があり、肩の力を抜いた状態で取材内容に関わらず色々なお話をさせていただき、とても有意義な時間を過ごすことができました。

森田先生、お忙しい中インタビューにご協力いただきましてありがとうございました。

 

東洋大学法学部2年 鈴木美貴子

 



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