2011年03月02日

<松本法律事務所 松本憲男先生>

松本憲男先生にインタビューさせて頂きました。photo_matsumoto

Q1.弁護士になろうと思ったきっかけを教えてください。
A1.日本国憲法が施行された日に生まれたことから、両親が「憲男」という名前を付けました。そんなことからもともと憲法に興味があったのか、中学生の頃から憲法の前文や条文を暗記したりして勉強していました。医者を目指そうと思った時期もありましたが、最終的には弁護士に興味があり目指しました。卒業後、すぐに働きたくなかったというのも正直なところ一つの理由です(笑)。



Q2.どのような学生時代を過ごされましたか。
A2.学生時代は毎日麻雀をして遊んでいました(笑)。学生時代は学生がたくさんいる下宿屋さんにいたのですが、毎日楽しかったです。おそらく私達が最後の「神田川(歌)」の世界だったと思います。司法試験を目指したのは卒業してからです。

Q3.受験時代に苦労した話や、勉強をする中で工夫したことがあれば教えて下さい。
A3.昔と今では試験が全く違うのでアドバイスというのは難しいですが、論文を書くときは余計なことを書かないことがコツのように思います。勉強をすればする程色んなことを書きたくなり、結果余計なことまで書いてしまうことが多いと思います。私の友人でも、試験の時に時間をかけず重要な点だけササッと書いていた人の方が受かっていたように思います。

Q4.最初に入所した事務所を選んだ理由と、なりたての頃に苦労したことについて教えて下さい。
A4.最初に選んだ事務所は、友人が修習時代に行った事務所に紹介で入りました。そこの事務所は、若手弁護士に仕事を任せる雰囲気ではなく、若手弁護士が表に立つのをあまり良く思っていませんでした。ボスは人間的には良い人でしたが、仕事に関してはマイペースであり、私は少し苦労しました。

Q5.ご依頼者様と接する際に、特に気をつけていることは何ですか。
A5.依頼者は自分にとって都合の悪いことはなるべく言いたくない、というのが正直なところだと思います。依頼者の言っていることは先ず素直に聞くことにしていますが、どこまでが事実で、何を隠しているのかを注意しながら話を聞く様にしています。特に意識をしてやっていることはないのですが、関西弁を交えると(奈良県出身です)、正直に話し出す人も多い様に感じます(笑)。

Q6.休日はどのような過ごし方をしていらっしゃいますか。
A6.土曜日には仕事をしています。事務所は休みなので電話も来客もなく、書面を書くことがはかどるからです。日曜日は家でゴロゴロして過ごし、嫁さんから嫌がられています。また時々ゴルフに行ったりしています。

Q7.新司法試験制度や弁護士大増員及び今後の弁護士業界の動向についてどのようにお考えでしょうか。
A7.弁護士は増えているが裁判官は増えていないので、訴訟が増えるだけで裁判官の負担が多くなるだけであり、あまり良い制度とは思いません。また増加に伴い競争が激しくなるので、弁護士業界はこれからますます厳しくなってくると思います。仕事がないがゆえに、依頼者の身近で起こっていることを無理やり事件に仕立て上げる、という話も聞いたことがありますが、依頼者も弁護士もお互いに注意すべきでしょうね。

Q8.先生にとって弁護士に最も求められると思う力は何でしょうか。
A8.真実を見極める力と、相手方や事件に正面から向き合う強い気持ちだと思います(偉そうな言い方で、照れますが)。裁判では、正しいことが必ず勝つとは限りません(だから困るのですが・・・)。裁判はあくまで一つの制度に過ぎないので、全て正しいことが勝つというわけではありません。そして裁判に勝つためには、それなりに努力もいるし準備もしなければなりません。そのためにも、先ず依頼者と話をしている時に何が事実で何が事実でないのか見極めることが必要だと思います。また色んな事件があり色んな人と向き合わなければなりません。正直、怖いと思うこと、また時に逃げたくなることもあります。その意味で弁護士という仕事はけっこうしんどいです。
そんな時、正しい道だと信じ立ち向かうには、強い気持ち、勇気がいると思います。

Q9.ページをご覧になっている方にメッセージをお願い致します。
◆一般市民の方へ◆
分からないことや気になることは何でも聞けば良いと思います。敷居が高いと思われがちですが、そんなことはないのでもっと気楽に相談すればいいでしょう。そして嫌だと思えば、他の弁護士を探せば良いのです。ただ弁護士と話した時に、弁護士側は理解してくれていると思って話してたところ、実は理解してくれてなかったということが多くあります。それは両方に不幸です。そうならないためにも疑問に思うことは積極的に質問してください。

◆法曹を目指す学生へ◆
弁護士業界は厳しいのが現状です。これからは高収入は(一部の弁護士を除いて)望めないと思います。生活するのがやっとという状況も、これからは充分考えられます。ですから、軽い気持ちから弁護士になろうとするのは止めた方がいいです。ただ弁護士は人を助けることが出来ますし、感謝もされる仕事です。何十年も前の依頼者の方からいまだにお礼が来る、ということもあります。人の人生に大きく影響を与えられる仕事ですので、その分厳しいこともたくさんありますが喜びもあります。頑張ってください。

<取材学生からのコメント>
松本先生は私のインタビューに、きれいごとだけでなく、法曹界の厳しい現状や弁護士の仕事についてありのままに語って下さいました。
またとても話しやすい雰囲気を作ってくださり、私自身遠慮することなく(学生の私が失礼かもしれませんが)様々なお話を伺うことが出来ました。依頼者に対しても、分からないことや不満があるなら弁護士に直接話してもいいとおっしゃる先生は、どんな時も誠実にそして正直に接していらっしゃるんだろうなという印象を受けました。
松本先生、お忙しい中貴重なお話をありがとうございました。

日本大学商学部4年 林 真奈美



bengoshiretsuden at 11:02│Comments(0)TrackBack(0)

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