2011年06月01日

<田島総合法律事務所 田島正広先生>

田島正広先生にインタビューさせていただきました。photo_tajima

Q1.弁護士になろうと思ったきっかけを教えて下さい。
A1.バブル時代に学生生活を送っていましたが,強引な地上げなどの行き過ぎた企業活動が報じられる中,独立的な視点からものが言える仕事に就きたいと考えたのが,弁護士を志すきっかけでした。

Q2.弁護士になって特に印象に残っている案件(事件)を教えて下さい。
A2.早くからインターネット上の人権活動に取り組んできましたが,最近では報道と人権の分野で,誹謗記事を掲載した出版社の代表取締役の責任を認める裁判例を作ることができました。また,個人情報の安全管理について,ノートPC等の携帯の際の技術的保護措置のあり方と紛失時の対応に関する総務省のガイドライン作りに,中心的に関わりました。

Q3.弁護士になって一番大変だなと感じることは何ですか。
A3.我々がベストと思う方針でも,必ずしも依頼者の納得を得られるとは限りません。適切な状況報告と説明,さらには相手の気持ちになって状況を理解することにより,依頼者の納得感を得ながら業務を行うことには,常に気を遣います。

Q4.休日はどのようにお過ごしですか。
A4.音楽鑑賞やスポーツ観戦など読書をしたりダイビングをしたりスキーをしたり極力時間を作る。家事をやらなきゃいけない。

Q5.学生時代はどのようにお過ごしでしたか。
A5.学生時代は上述したようにバブル時代で、周りは浮かれていました。その中で漠然と弁護士を目指すだろう、くらいには思っていました。

Q6.弁護士としてお仕事をする上での信条・ポリシーを教えて下さい。
A6.法の支配に基づく公正な自由競争社会の実現が,私にとっての根本的な課題です。弁護士は,その法的知識と,実務経験に裏付けられたバランス感覚,リーガル・マインドの下,法の支配を具現するべきものです。当事者間で主張の衝突するような事案においては,依頼者の利益を代弁して主張を戦わせることで妥当な結果を導き,これによって社会正義を実現することになります。また,企業法務においてはコンプライアンス(遵法経営)の確立に基づくガバナンス(企業統治)の実現を目指し,他方,非事業者においては,法制度が予定する妥当な結果を導くことにより,その正当な利益の実現を目指すことになります。

Q7.先生の行っている「フェアリンクスコンサルティング株式会社」の業務はどのようなものですか。
A7. フェアリックスコンサルティング会社は私が100%出資している株式会社です。業務としては_饉劼瞭睇通報の外部窓口講演・セミナー運営業務が挙げられます。私はコンプライアンスに基づくガバナンスの実現を目指しています。その企業倫理を維持する手法としてモニタリングがあると思っています。社長目線のコンプライアンスは当然のこと社員からの目線もあるべきです。それには外部の通報機関が必要で、そこから企業にフィードバックする形をとっています。企業のコンプライアンスについての自浄作用を促すのが目的です。企業にコンプライアンス違反がある場合、もし内部告発を経てマスコミなどの外部から批判を受けるとなると、企業は大きな損失を被ることになります。むしろ自ら積極的にその是正に取り組むことが企業の永続性確保に資する訳です。また講演・セミナー運営業務では自分としてこういう講演を聞きたい、あるいは聞いてほしい、という目線からテーマを取り扱っています。これらは弁護士業務として行うには少々手広すぎるので、会社という形で専門スタッフを設けて行っています。

Q8.先生の今後のビジョンを教えて下さい。
A8. コンプライアンスに対してより一層弁護士として関わっていきたいと思っています。そのためには現在展開している「内部通報の外部窓口」というものをより一層実効化していく必要があると思っています。というのもほとんどの会社が形式的に仕方なく入れている現状があるからです。そのため、内部通報制度が機能せず、外部から批判されるまで自浄作用を果たせないのです。より一層内部通報制度を効果のあるものにしていかなければなりません。

Q9.今後の弁護士業界の動向はどうなるとお考えでしょうか。
A9.就職難ゆえの即独組が散見される中で,自らの事務所を構えることもままならない方が増えているように思います。今後は,税理士さんのように,依頼者の下を巡回するタイプの業務形態が増えるのではないでしょうか。それ自体は,むしろ依頼者からは歓迎されることと思いますし,立派な事務所を構えずともできることです。ピンチの中にチャンスありと言いますが,逆境の中にこそビジネスチャンスを見出してほしいものです。大事なことは,目先の利益に目を奪われることなく,弁護士としてのポリシーを貫くことです。事務所経費に追われるくらいなら,コストのかからない業態を確立した方が,弁護士としての独立的なスタンスを維持するにはよいと思います。

<取材学生からのコメント>
田島先生は弁護士として、その信念に従い、今までにない業務を展開しておりました。そのお話は聞いていてワクワクする内容ばかりで、自分も、先生のように精力的に今までにない仕組みを実行化できる人間になりたいと思っております。大変拙い文章で恐縮ですが、最後に田島先生の今後の更なるご活躍をお祈りし、取材学生からのコメントの結びに代えさせていただきます。

慶應義塾大学法学部3年 井上絢貴



bengoshiretsuden at 11:00│Comments(0)TrackBack(0)

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