2012年03月27日

<マリタックス法律事務所 山下清兵衛先生>

山下清兵衛先生にインタビューをさせて頂きました。photo_yamashita


Q1.弁護士になろうと思ったきっかけを教えて下さい。
A1.もともと法学部出身ということもありましたが、弁護士は他の士業と決定的に違う点があり、それに惹かれたからです。それは「国家権力を使って強制執行できる」という重みのある仕事ができるという点です。権利は実現されて初めて社会的秩序が保たれるのです。日本人は中々裁判を起こさない、いわば権利の多くは泣き寝入りさせられている現状にあるのです。そこで、弁護士はこの現状を打開できる仕事だと思います。


Q2.弁護士になって特に印象に残っている案件(事件)を教えて下さい。
A2.平成7年に行政立法を違憲とする全面勝訴判決を取得した事件です。木更津木材事件と呼ばれ、租税判例百選にも載っています。租税訴訟において憲法違反を理由として全面勝訴するのは日本においてはほとんどありえないことであり、非常に感慨深い事件です。

Q3.弁護士のお仕事の中で嬉しかったことは何ですか。
A3.やはり勝訴して依頼者の権利を実現し、喜んでいただけることです。自分の仕事はほとんどが国との訴訟です。普通の民事事件をやっているだけでは味わえないダイナミックさを日々感じております。

Q4.弁護士としてお仕事をする上での信条・ポリシーを教えて下さい。
A4.弁護士は、「社会正義の実現」という弁護士倫理を実現することが一番大切な使命です。国家権力を使うわけですから、邪な心でやっていいものではありません。法科大学院でも法曹倫理が一番大事な授業だと私は思っています。また、「権利の実効的実現」を心がけております。例えば、三権は基本的人権をただ擁護するだけでなく、放っておけばかえって国家の三権によって人権は害される危険性があります。それを打開し、国民の権利を実現するために日々研鑽を重ねています。

Q5.ご依頼者様に対して、特に気をつけていることは何ですか。
A5.依頼者にとにかく納得していただくことです。何が何でも依頼者が納得する紛争解決に持っていく努力をすることですね。

Q6.弁護士として特に関心のある分野は何ですか。
A6.租税訴訟に関しては日々強い関心を持って取り組んでおります。大宮大学法科大学院でも租税法の教員として教えています。先程も挙げた「民主主義」はただそこにあるだけでは絵に描いた餅のようなものです。我々弁護士がそれを確実に実現する、という高い使命感が必要だと思っています。

Q7.今後の弁護士業界の動向はどうなるとお考えでしょうか。
A7.私は人数が大幅に増えることに反対ではありません。国民の権利が例外なく確実に実現されるということが大切なのです。このためには多くの弁護士の活躍抜きにはあり得ないのです。多くの弁護士が活躍する社会というのが本質的に法の支配を実現できる社会なのです。

Q8.先生の今後のビジョンを教えて下さい。
A8.裁判を受ける権利をどんどん実現し、社会に定着させたいと思っています。そのためには弁護士のネットワークが必要不可欠でありますので、今はそれを広げる活動を行っております。「弁護士ドットコム」と提携したいと考えています。

Q9.ページを見ている法曹界を目指している方に向けてのメッセージをお願いします。
A9.法曹は基本的人権の擁護が目的であるので、高い倫理観を持って勉強していってほしいと思います。司法制度の中で、主権者の権利を実現し、場合によっては強制執行を行える職業であるということを認識して欲しいと思います。そうすればおのずと自分の職業が尊いものだと感じてもらえるでしょう。

<取材学生からのコメント>
山下先生は非常に高い倫理観と使命感を持って弁護士業を営んでいらっしゃり、その一つ一つの言葉は深い経験と思考から出てくるものだろうということがよくわかりました。生き生きと自分の仕事に誇りを持ってお話しされていたのが非常に印象的でした。大変拙い文章で恐縮ですが、最後に山下先生の今後の更なるご活躍をお祈りし、取材学生からのコメントの結びに代えさせていただきます。


慶應義塾大学法学部3年 井上絢貴




bengoshiretsuden at 11:03│Comments(0)TrackBack(0)

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