<むつひまわり基金法律事務所 石田純先生><高島章法律事務所 高島章先生>

2012年10月03日

<郷原総合コンプライアンス法律事務所 郷原信郎先生>

photo_gouhara_20120921郷原信郎先生にインタビューをさせて頂きました。

 Q1. なぜ、弁護士になろうと思われたのですか?
A1,大学時代は地質学を専攻しており、法律とは無縁の生活を送っていました。卒業後は三井鉱山(当時)に入社し、地質調査部に配属され坑内及び開発予定地の炭鉱物質調査などの仕事をしていましたが、その仕事が全く自分に向いていないと考え、2年足らずで退職を決意しました。そして、「どうせなら一からやり直して180°違う職業をめざそう」「その中でも最難関である司法試験に挑戦しよう」と、客観的に見れば無謀な挑戦を決意しました。論理的な物の考え方という面では法学部出身者には負けないし、知識が不足している点はカバーできると思ったのです。そして、二年間の独学で司法試験に合格することができました。司法修習終了後の就職先の法律事務所が内定していたのですが、比較的若い理系出身者という希少価値が買われて検察教官に検察になるように熱心な勧誘を受け、任官しました。その後は、公正取引委員会事務局審査部付検事、東京地検検事、広島地検特別刑事部長、法務省法務総合研究官、長崎地検次席検事、法務省法務総合研究所総括研究官などを歴任し、2003年からは桐蔭横浜大学大学院特任教授、コンプライアンス研究センター長なども兼任し、2006年検事退官、弁護士登録をし、その後、桐蔭横浜大学、名城大学、関西大学等の教授、総務省顧問等も務めています。



Q2. 今までどのようなお仕事をされてきましたか?また、現在どのようなお仕事をされていますか?
A2,弁護士登録して6年間、裁判所には行ったことがありませんでした。民事、刑事の訴訟事件には関わらず、不二家問題、オリンパス問題、九州電力やらせメール問題と言った企業の不祥事に関する第三者委員会の委員長を務めたり、クライスマネジメントのアドバイスをしたりという一般の弁護士とは違う仕事をしてきました。その中でもとくに印象に残っているものは、やはり不二家問題ですね。この問題には、不二家が、マスコミのバッシングにさらされている状況で、信頼回復対策会議の議長という立場で、事実関係の調査や原因分析を行い、不二家に対する世間の誤解を解消しました。この問題の詳細は「思考停止社会(講談社)」で詳しく書いてあるので、そちらをぜひ読んで頂ければと思います。今後は検察問題に力を入れたいと思っています、3年半程前からは、組織の在り方の問題の一つとして、検察特捜検察を厳しく批判してきました。多くの著書を書いてきましたが、、陸山会事件をめぐる不祥事への検察の対応を批判した近著「検察崩壊 失われた正義(毎日新聞社)」http://amzn.to/OmAWRhは、今大きな注目を集めています。私の意見は、ブログ「郷原信郎が斬る(http://nobuogohara.wordpress.com/)」にも書いていますのでぜひ読んで頂けたらと思います。

Q3. 弁護士としてお仕事をする上で意識していることは、何ですか。(信条・ポリシーなど)
A3,「コンプライアンス=法令遵守」という誤解を解き、コンプライアンスは社会的要請に応えることだという理解を広めることです。

Q4. 弁護士のお仕事で一番達成感を感じることはなんでしょうか?
A4,組織の不祥事案件について調査、原因分析を行い、問題の本質を明らかにする報告書を完成させることです。様々な視点から調査を行いますが、問題の本質が見えてくるまでは本当に大変なのですが、それを超えた時はやはり何にも変えがたい達成感を得られます。

Q5. ページを見ている方々へのメッセージ、法曹界を目指している方に向けてのアドバイス等をお願いします。
A5,自分が正しいと思うことを誰からも束縛されることなく、信念を持って貫ける人間になって欲しいです。つまり「自由人」を目指して欲しいということです。自由人になるためには大変な努力と研鑽が必要です。私はそれをめざしてきました、これからも求め続けていきます。そのためには既存の価値観や考え方にとらわれ過ぎないことです。自分の頭で根本から考える姿勢を身に付けてもらいたいと思います。


<取材記者からのコメント>
郷原先生にインタビューをさせて頂きました。郷原先生はコンプライアンスのスペシャリストであり、一般の弁護士先生からは聞くことのできない貴重なお話をたくさんお聞きすることができました。大学の講義や世間一般では、コンプライアンス=法令順守とされていますが、先生が言う、コンプライアンスとは「社会的要請に答えること」という考えは、教えられたことや当たり前に言われていることを、そのまま受け入れるのではなく、何事も根本から自分の頭で考える先生だからこそ導き出せた考えだと思いました。また、自由人を目指して欲しいという先生のお言葉には大変感銘を受け、私も自分が正しいと思うことを誰からも拘束されることなくできるような生き方をしたいと思いました。郷原先生、この度はインタビューをお受け下さりまして誠にありがとうございました。

明治大学法学部法律学科二年 渡邉勇


 


bengoshiretsuden at 12:33│Comments(0)TrackBack(0)

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