<坂本博之法律事務所 弁護士 坂本 博之先生><小倉東総合法律事務所  我那覇東子 先生>

2012年11月26日

<青山法律事務所 青山隆徳 先生>

photo1_弁護士バッヂ青山隆徳先生にインタビューをさせて頂きました。

Q1.先生が弁護士を目指すことになったきっかけをお教えください。
A1.元々は歴史・政治学に興味があり、大学進学時には学者や研究者、もしくは外交官になりたいなどと考えていたのですが、法学部で民法・刑法等の講義に触れ、政治学等に比して法学が極めて体系立った学問であり、その面白さに強く興味を引かれたことから、法学に携わる仕事をしたいと考えるに至りました。
 また、当時は教養課程でも弁護士が開催するゼミなどがあり、その中で法学に携わるのであれば、研究者ではなく現場で生の事件に関与する方がやりがいがあると考え、司法試験を受験することにしました。
 法曹三者の中では、取り組める分野、自由度が高いことから、弁護士を希望しました。


Q2. 弁護士として大切にされている理念についてお教えください。
A2.私達が取り扱う法律の中には、それぞれに「守るべき価値(法益)」が存在します。個別の事件を扱う中では、もちろん最大限依頼者の方に有利な法律構成などを検討するのですが、法の支配や社会正義を実現するという弁護士の立場から、その法律が守るべき価値と反するような処理はしないように心がけています。

Q3.今まで取り組まれた案件の中で印象に残っているものについてお教えください。
A3.以前所属していた事務所は地方自治体や金融機関を顧問としており、私も行政訴訟、金融関係の訴訟などに従事していました。そのなかで、印象に残る2つの事件があります。
 いずれも最高裁まで進んだ事件ですが、一つ目は自治体の公金の不正使用があり、知事の責任が追及された事件です。
 このような事件では、自治体(首長)弁護士は「首長に不正の責任がない」と主張するので、はじめからある意味悪役です。しかし、起きてしまった事実が不正である場合に、将来にわたりそれを是正するべきは当然としても、その法的責任を誰に帰せしめるかは、地方自治体の業務の実態、地方自治における制度の趣旨全般から考えるべきことです。そのような観点から、法が予定している責任分配を、過去の最高裁判例、下級審の裁判例などから論じていきました。最終的に当方の主張が認められ勝訴を得たことは、法律が守るべき価値(本件では自治体の長に過大な負担を負わせることで生じる弊害の回避)の実現にささやかながら貢献できたのではと実感しています。
 もう一つは、消滅時効の中断の有無という法律解釈の問題に関し、それまで認められていなかった新たな中断事由を認めるよう主張し、最高裁にて認められた事案です。
 この事件では、権利者として行うべきことは適切に実施しているのに、権利が消滅するのはおかしいとして,過去の最高裁判例、調査官解説、論文等を丁寧に整理して「依頼者の行為を新たに時効中断事由として認めるべきである」との主張を展開しました。
 その結果、最高裁で当方の意見が認められ逆転勝訴(破棄自判)となりました。
 小さな1分野ではありますが、最高裁に当方の法解釈が認められたことは、まさに法律家の冥利に尽きる経験となりました。

Q4.2012年1月から独立され、伝統に根ざした革新の理念の下、企業法務や医療法務などの分野で法的サービスを提供されていくとのことですが、その将来展望についてお聞かせください。
A4.前事務所で取り組んできた経験を活かしつつ、また県内で他の弁護士が本格的に取り組んでいない分野として、‐取引の実体に即した契約締結の支援、知的財産権の取得と活用、0緡典ヾ悗瞭常的な運営の支援、ご覿箸旅餾歐塀个了抉腓箸い辰心覿繁〔海龍般海鮴儷謀に提供したいと考えております。
 このような業務は、都市部においては当然に提供されていますが、小さな県では弁護士側が「需要がない」と考え、依頼者の皆様も「地元では対応出来ないのではないか」と考えるなど、ミスマッチがあるのではと見ています。このような現状を踏まえ、当事務所がかかる分野に関与することで、地元の企業・団体の皆様に「地元で解決できる部分は地元で解決する」との選択肢を提供出来るようになればと考えております。

Q5.これから弁護士を目指す学生に伝えたいことがあればお教えください。
A5.率直に言うと、私達の年代の弁護士がそれぞれ独り立ちするこれからが、競争が激化し、最も当業界にとって厳しい時期になるのではと考えています。
 私は東京出身でしたが、司法修習が縁で佐賀で弁護士登録しました。その理由は、登録したころの当県には20代の弁護士が2、3名しかおらず、登録直後の若手でも、講演の依頼や県下で耳目を集める訴訟の実働を担うなどの活躍の場が沢山あったためです。しかし、今では当県の弁護士も登録時の2倍となり、自分よりも期が下の会員が3分の2近くを占め、若手会員も急増しており、上記のような地方の魅力は失われつつあります。
反面、法律情報の取得やネットワーク形成などは、インターネット等の普及に伴い格段に容易になっております。地域を問わず、今後はそのようなツールを駆使して先達にいち早く追いつくことこそが、私やこれから弁護士を目指す皆様の武器になるのではないでしょうか。

<取材記者からのコメント>
青山先生は、ご自身が解決に導かれた行政訴訟等のお話を通して、弁護士は依頼者に寄り添いつつも、決して一方に偏ってはならず、法の支配、「法律の守るべき利益」を守ることこそ、弁護士の大切な使命なのだと語られました。また、都市部に限らず地方でも弁護士の数が増えた今、これからの法曹にとって必要なこととして、インターネット等のツールを駆使していち早く先達に追いつくことをあげられました。これから法曹を目指す人にとって有用なアドバイスだと思います。
 先生は2012年から独立され、今後は「地元で出来ることは地元で解決する」という選択肢を提供するため、知的財産分野や海外進出など今まで都市部でしか提供出来ていなかったリーガルサービスについても積極的に提供されるとのことでますますのご活躍が期待されております。本日はお話を聴かせて頂きありがとうございました。


早稲田大学法学部2年 筬島大輔
 



bengoshiretsuden at 10:56│Comments(0)TrackBack(0)

トラックバックURL

コメントする

このブログにコメントするにはログインが必要です。

<坂本博之法律事務所 弁護士 坂本 博之先生><小倉東総合法律事務所  我那覇東子 先生>