<芝垣美男法律事務所 芝垣美男先生><西大寺綜合法律事務所 上月健輔先生>

2013年01月08日

<北潟谷法律事務所 北潟谷仁先生>

北潟谷仁先生にインタビューをさせて頂きました。photo1_弁護士バッヂ

Q1. なぜ、弁護士になろうと思われたのですか? 
A1. 小学生の頃、新聞やテレビで松川事件(1949年に国鉄東北本線で起きた列車転覆事件)の裁判の模様が報道されているのを見て、子供心に弁護士になろうと思いました。被害者(=死亡した運転手さん)のご家族が、「被告人、弁護人、裁判官、検事、全てを恨む」といった趣旨の大変ショッキングな発言をされていたことが強く心に刻まれ、それが法曹界に興味を持ちだすきっかけでした。


Q2. 今までで一番心に残っているお仕事は何でしたか?
 A2. 弁護士登録をして2日目に相談を受けた医療事件。横浜の医院から委託された検査機関で妊婦の血液型を誤判定されたことにより、妊婦が小樽の病院で出産した子供が核黄疸を発症してしまったという事件です。検査機関・医院・病院三者の責任関係の立証に苦労しました。事前に血液型検査の記録があれば、医師はそれを信じるのも当然だから、医師は悪くないとの意見が多かったのですが、私としては煮え切らないものもあったので、東大病院の先生に依頼して、血液型を再検査することで、その誤判の割合の統計を取ってもらいました。結果は1%も誤判があるという結論に至りました。年間100万人生まれる新生児の中で、1万人も血液型を誤判されるということです。これがきっかけとなり、血液型の再検査が義務化される動きになりました。こうして弁護士として医療界に問題提起できたということで、大変心に残っている事件です。この件は『医療過誤判例百選』にも掲載されることとなりました。

Q3. 弁護士としてお仕事をする上で意識していることは、何ですか。(信条・ポリシーなど)
A3. 依頼者の正当な利益を守ることは勿論ですが、その先に、多少なりとも正義を実現することを目指したいです。勝つべき訴訟に負けるのはまずいが、負けるべき訴訟に勝ってしまうのはもっとまずい。勝ち負けを超えた正義というのをいつも念頭に置いています。

Q4.大変多くのご著書をお持ちですが、そうした著作活動のモチベーションは何でしょうか。
 A4. 法医学関係・精神医学関係の学会活動に多く参加してきたが、その中で実務の課題にこたえる文献がなく、自分で書かざるを得ないことが多かったということです。依頼を受けることも多くありました。

Q5. ページを見ている方々へのメッセージ、法曹界を目指している方に向けてのアドバイス等をお願いします。
A5. 高い山のふもとには樹海がある。多くの人は樹海をさまようが、樹海を一歩越えて少し山に登れば、さまよっている人にアドバイスが出来る。それが専門家である。
 しかし専門家といえど、登ったところと反対側の樹海にいる人を導くことはできない。
頂上に登らない限り、全ての人を導くことはできないのだ。いくら勉強して山を登っても、自分はまだ山の途中にいるに過ぎないという謙虚な姿勢、そしていつまでも頂上を目指していく向上心が大切だと思います。


<取材学生からのコメント>
社会的正義のため、徹底的に行動される先生のお姿には感服致しました。先の医療事件の際、真実を解き明かすため個人的に医師に調査を依頼されるほど、徹底的に行動される先生は本当に素晴らしいと思いました。最後のメッセージも大変心に響きました。私も今後も謙虚に努力を続けていこうと思います。

東京大学教養学部文科一類2年 輪嶋秀栄


 



bengoshiretsuden at 15:09│Comments(0)TrackBack(0)

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