2016年10月09日

あれの一つ

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あれもこれもの一つをやっと思い出す。
8:30〜17:15までの不毛な就業時間中に
「ここから解放されたら本を読むぞ」と心に決めていたのだ。
すっかり忘れるくらいだからたいした決意でもないのだけれど
思い出したからには実行しよう。

小学生の頃、毎月世界の文学全集が一冊ずつ送られてきた。
文学少女だった母が私のために家計をやり繰りして注文してくれたものだった。

どこの国かもようわからん舞台で繰り広げられる感動文学よりも
あさりちゃんやハロースパンクに夢中だった私がそれらのページをめくることは結局一度もなかった。
ごめんよ、母ちゃん。

あの全集を読破していれば
今の私とは違う人生が待っていたかもしれないが
世界文学全集を読破したくらいで
人生が劇的に好転するとも思えないので
まあ良しとしよう。

45歳で読書に開眼
そんなのもまたありかな?
天国のお母さん
娘は今から文学おばさんになります。


benjyamin99 at 22:59コメント(0)トラックバック(0)どうでもいいような事 

2016年10月08日

ビバ専業主婦

9月30日付けで失業した。
私の名誉の為に付け加えるなら
首になったわけではなく雇用期間の延長をきっぱりさっぱりお断りして、クソ職場からおさらばしたのさ!
と、言いたいところだが
実際は、腹に散々溜まった不平不満は口にせず
家庭の事情で…などとふにゃふにゃ誤魔化して辞めさせていただいた。
チキンな私…。

しかし
ビバ失業!
ビバ専業主婦!
なのである。

9月30日就業後、職場の門を通り抜ける時
あーーーこの世にこんな自由があっただろうか!明日からめくるめく充実の日々が私を待ち構えているのだ!と心躍らせた。

しかし
10月3日
もう暇…。

働いていた時は、辞めたらあれもしようこれもしようとこころ震えるほど考えていたはずなのに
今となってはあれもこれもなんだったのかいまいち思い出せないぞ?
ヤバイぞ私。image


benjyamin99 at 10:51コメント(0)トラックバック(0)どうでもいいような事 

2016年10月07日

10年ぶりの「いってこうわい」

35歳の私から45歳の私にワープ
もう10年も過ぎたなんて信じられない。
この10年の間に母を亡くし
バリにも何度行っただろうか。
痩せることもなく
すっかり老眼進行中。
またやってみっか。image


benjyamin99 at 22:12コメント(0)トラックバック(0)ごあいさつ 

2007年03月07日

最終日・帰国

バリ2






















朝、今日も快晴。
朝食を済ませ、荷造りを終え、ライスフィールドを眺めながら
チェックアウトの時間まで、一分一秒も惜しい気持ちで、大切に過ごす。
ついに時間となり、後ろ髪を引かれながらも、部屋を後にする。
「必ずまた戻ってくるからね」心に誓った。
今日は、帰りの飛行機までの時間、プラナスパという高級エステで過ごすことにしている。
迎えの車に乗り込み、スミニャックという地域まで1時間の道のり。

プラナスパは、バリの街の中に突如現れたアラブの宮殿のような造りだった。
日本人のスタッフが、丁寧に説明してくれる。
なまりのない、ネイティブの日本語を久々に聞いて、正直ホッとした。
そこではまず、温水・冷水の風呂に交互に入り、
カップルルームで、全身マッサージと、額に温かいオイルをゆっくり落としていく
シロダーラというインドが起源のエステを受けた。
とにかく、夢心地で、今自分が何処にいるのか、見失ってしまうほどだ。
後で旦那に「あんた、ブタ鼻イビキかいてたよ」と言われた。
それが終わると、クリームバス。
髪に、たっぷりのアボカドクリームを塗りこんで、頭と首のマッサージ。
最後はフラワーバスだ。
着替えを済ませ、スミニャックの街を少し散策。
再びスパに戻って、生演奏をバックに、ヘルシーディナーを頂く。
その後、空港まで車で送ってもらった。
いよいよバリともお別れだ。

搭乗までは、まだ長い時間がある。
空港内の店をひやかしたり、レストランで軽食を取ったりして、どうにか過ごす。
ここまで来ると、もっと居たいという思いは消え去り
一刻も早く、自宅に戻りたいという気持ちになるから、不思議だ。
JAL716便は、予定通り深夜1時15分に、デンパサールを飛び立った。

飛行機の窓から下に見える、無数の光の中に、今朝までいたホテルや
ウブドの街を探そうと、必死で窓にくらいついたが、所詮無理なことだった。
飛行機は、ぐんぐん高度をあげ、日本へと向かう。
朝8時30分に、関空へ無事到着。
行きと逆のルートで家に戻る途中、近所のうどん屋で、きつねうどんをすする。
あーやっぱ、かつおだしは最高やね。


こうして我が家の3泊5日バリの旅は終了した。
5日間は、あっという間に過ぎ去り、今となっては
「はて?あの旅は現実だったのかしら?」と不思議な気持ちになる。
旦那もそうらしい。
しかし、旦那の机の上に置かれた、ティンクリックを見ると
あーあれは、まぎれもなく現実の旅だったのだなぁと実感できる。
また戻ってきたなんでもない日常、一人でティンクリックを叩いてみる。
その澄んだ音に、少し胸が痛くなる毎日だ。
次にあの島を訪れるのは、いつだろう。

benjyamin99 at 09:25コメント(3)トラックバック(0)バリ旅行 

2007年03月06日

二日目

トレッキング




























朝、目が覚める。
昨日の雨が嘘のように、空は晴れ渡り、稲穂は輝く。
今日も暑くなりそうだ。
今朝はホテルのトレッキングツアーに参加する。
7時にレセプションに集合。参加者は、オーストラリア人カップル、フランス語の4人家族と私達。
ホテルの周りのライスフィールドや、民家を見て廻るというツアーだ。
スタッフに連れられ、田んぼのアゼ道を、ひたすら歩く。
途中、英語で色々説明してくれるのだが、慣れないぬかるんだ細い道を
必死で皆について行っている私には、景色を愛でたり、その説明を理解する
余裕はまったくない。

いきなり、前を行く旦那がずりこけた。
おいおい油断してるからだよーと思っていたら、今度は私が、アゼからすべり
泥川の中へ足首まで浸かってしまった。
靴も靴下もドロドロだ。
スタッフが「大丈夫?」と声を掛けてくれ、スマートに歩いていく西洋人達は
私を憐れみの目で見つめる。
日本人代表として、恥をさらしてしまった。

疲れただけのトレッキングが終了し、朝食を食べ終わると
部屋の窓を全開に、しばし昼寝を楽しむ。

バリに嫁いだ日本人女性が経営するロスメンで、ティンクリックという
竹の木琴のようなガムランの演奏を教えてくれるというので、昼からそこを訪ねる。
日本語ペラペラのバリ人の旦那さんが、親切丁寧に教えてくれる。
私も旦那も、音楽的才能は皆無で、右手と左手で別々の音を刻むことは不可能なのだと、早めに理解してくれた先生は、左右同じ音を叩く、多分これ以上簡単なのはないと思われる曲を、辛抱強く何度も何度も教えてくれる。
その誠意に少しでも応えようと、私たちも大汗をかきながら、必死で音を刻む。
あっと言う間に一時間が過ぎ、どうにかこうにか1曲が形になったところで
教室は終了。
「みんな何日もかけて練習するのだから、出来なくて当たり前なのですよ」と
最後に先生は、優しい慰めのお言葉をくれた。

先生に教えてもらった楽器屋さんで、旦那が小さめのティンクリックを買う。
本当はもっと大きいのが欲しかったのだろうが、置き場所がないと、私に釘を刺され
それで我慢したのだ。
また一つ、思い出ができた。

夕食は、毎回立ち寄る「漁師」という日本料理店。
ここの天ぷらは、下手な日本の店よりも、よっぽど美味い!
寿司と焼肉もたいらげ、ホテルへ戻る。

明日が最終日かと思うと、泣けてきた。

benjyamin99 at 08:57コメント(0)トラックバック(0)バリ旅行 

2007年03月05日

ウブド一日目(2)

カフェワヤン




























エステを終え、カフェワヤンという店で昼食を取る。
ここはウブド一有名と言っていいレストランだが、私は一度も来た事がなかった。
店の入り口は、たいして広くないのだが、ウナギの寝床のように、奥へ奥へと続いている。
緑の植物と、南国の花々に覆われた庭には、いくつもの座敷があり、その一つに落ち着いた。
3時近くだったので、客はほとんどおらず、なんともくつろげる。
ビンタンビールとナシチャンプルを注文する。
ナシチャンプルは、ごくうまで「ウブド一有名」というのにもうなずける。
はすの池に落ちる小さな滝の水音と、風が緑を揺らす音、
遠くから聞こえる異国の言葉以外には、何も聞こえない空間で
私も旦那も、ひたすらボーっとしていた。
このままここにずーっと居れたらいいのに、きっと旦那もそう思っていたはずだ。
しかし、そうも言ってられない。時間は限られているのだ。
一旦ホテルへ戻り、汗をシャワーで洗い流してから、
夜、レゴンダンスを観るために、再びウブドの街に出た。

ウブドでは毎夜、どこかの寺院で伝統舞踊が催され、たくさんの外国人が訪れる。
寺院の庭で、ガムランの生演奏をバックに、衣装を着けた女性が次々に踊る。
途中、雨が降り始め、屋根つきステージに移動するというハプニングもあったが
久しぶりに観たレゴンダンスは、やはり迫力があり、ひきつけられた。

雨もあがったレゴンダンスの後、夕食のために行った店は、休み。
空腹と疲労を抱え、店もほとんど閉まった暗いウブドの街を
私と旦那は、言葉少なに彷徨った。
ガイド本にあった店を思い出し、そこを訪ねる。
日本語の上手な、丁寧な仕草の男性が迎えてくれた。
私達以外には、1組しか客はいなかったが、出された料理はどれも美味しかった。
途中、足元を黒い物が横切る。
なんだろう?とよく見ると、体長10cmほどのネズミ。
すぐに二匹目が走って行った。
日本では考えられないことだが、ここはバリ。
そんなことくらいでヒャーヒャー言っていたら、食事にはありつけないのだ。
再び、雨がひどく降り始めた。
雨風は涼しく、腹も満腹。
すきっ腹で飲んだビンタンビールのせいか、いい気分だった。

少しでも多く、バリの空気や匂いを吸い込もうと、ジタバタした一日が終わった。

benjyamin99 at 10:01コメント(0)トラックバック(0)バリ旅行 

2007年03月04日

ウブド一日目(1)

ライスフィールド






















「チチチチチ」アランアランの何処かにひそんでいる、ヤモリの泣き声で目が覚めた。
一瞬何処にいるのかわからず、キョロキョロしたが、ここがあのワカデウメだとわかると、私は横になったまま一人ニヤリとした。
時刻は6時30分。日本では蹴られても目が覚めない時間だ。
もそもそとベッドを脱け出し、窓を開ける。
昨夜見た景色とは、また別のものがそこにはあった。
青く晴れた大きな空の下に、田植えを終えたばかりの水田や、もう青々と成長している田んぼが広がっていた。
左手にはバイクで疾走する人が見え、右手にはヤシの木の森。
乾いた心地よい風が部屋へと吹き込み、湿った土と草の青い匂いがした。
「うおぉぉぉーーー!」と叫びたい衝動にかられる。

遠くで、女性が這うように胸を田んぼにつけ、懸命に雑草取りをしているのが見えた。
私はハイな気分のまま、おもわず彼女に手を振った。
表情までは見えないが、彼女も手を振ってくれた。
ふと、彼女達がどんなに泥にまみれて働いたとしても、このホテルに泊まり
のん気にボーっとすることは、一生出来ないのかも知れないと思うと
急に、後ろめたい気分になる。
同時に、彼らのお陰で、今のこの風景が存在することに感謝した。

起きてきた旦那と、朝食へ向かう。
フルーツプレート・フレッシュジュース・ほかほかパンにナシゴレンとバリコーヒー。
高い位置にあるレストランからも、ライスフィールドが見渡せ
吹き抜けていく風に、朝から食欲も増す。

昼前にウブドの街へ出た。
以前と変わらず、街の通りには、うんこ座りの男達が「タクシー?」と
ひっきりなしに声をかけてくる。
「あーこれを聞くとバリだねぇー」と「ノーサンキュウ」と答える時も笑顔になる。

2月のバリは雨季だ。
しかし、今年はエルニーニョの影響か、あまり雨が降らないらしい。
短期滞在者には、有難いことだ。
しかし、暑い!
日中の日差しは、刺すようきつく、一歩歩くごとに体力が失われていく。
しばらく歩き回ると、朝、入念にすり込んだ日焼け止めとファンデは、
とっくに剥がれ落ち、直射日光はガンガン私の顔を照らすが
もうそんなことは、どうでもよかった。とにかく何処かで休みたい。
相変わらず続く白タクの男達の勧誘に、笑顔を返す余裕さえなくなる。

予約していた『ジェラティック』という街エステに、どうにか辿り着く。
ここは前回に続き2度目。
ホテルスパのような高級感はないが、日本語は通じるし、なにより安い。
受付のソファーに座り、冷えたおしぼりで、オヤジさながら顔と首を拭くと
生き返った。






benjyamin99 at 12:37コメント(0)トラックバック(0)バリ旅行 

2007年03月03日

ワカデウメ

ワカ外観






















ワカデウメは全部で16室しかない小さなホテルだ。
ウブドの中心部から少し離れたライスフィールドの中に、ひっそり建っている。
舗装されていない駐車場から、数段の苔むした石段を降りると、小さなレセプションがある。
インドネシアの衣装を身に着けた男性が、にこやかに迎えてくれた。
ガイドがチェックインを済ませてくれ、いよいよ私達の部屋に案内される。

その部屋は、レセプションから一番近い所にあった。
蹴っ飛ばせば簡単に壊れてしまいそうな、頼りげない木のドアを開け
すぐに目に飛び込んできたのは、やわらかな真っ白い天蓋の下ろされた大きなベッドだ。
室内は心地よくライトアップされ、クーラーの涼しい風が降りてくる。
天井は、アランアランと呼ばれる茅葺屋根で、とにかく高い!
乳白色の床は大理石で、部屋の隅に籐製のリラックスチェアーとオットマンが置かれている。
家具はすべてナチュラルな素材で統一され、豪華さや派手さは一切ないが
そこがバリらしくて、とても落ち着く。
案内してくれたスタッフが、テラスへと続く大きな窓を開けてくれた。
控えめな外灯の光に照らされた、外の景色は、私たちが想像していた通り
いやそれ以上だった。
私と旦那は、思わず「おーーー」と声を上げた。
暗闇に浮ぶライスフィールド。

感動することひとしきりだったが、とにかくもう夜中の2時近い。
長旅で疲れた老体をひこずるように、シャワーを浴び
倒れこむようにベットに入った。

benjyamin99 at 10:16コメント(0)トラックバック(0)バリ旅行 

2007年03月02日

ホテルへ

南国の花




























各国の空港に到着すると、その国特有の香りがすると言われる。
ハワイなら花の香り、韓国ならキムチの香り。
バリでは、お香だ。
飛行機を一歩降りると、暖冬とはいえ2月の日本の服装のままだった私は
じめ〜っと湿った重たい空気とその香りに包まれた。
天井のスピーカーから、かすかにガムランの音楽が聞こえる。
人の流れに従い、入国審査へ向かいながら、私も旦那もニヤニヤした。
あーついにまたここに来てしまった。
審査も、悪名高い空港ポーターも無事にすり抜け、出口に向かうと
ガイドはちゃんと待っていてくれた。

空港からウブドにあるホテルまでは、ぶっ飛ばしても1時間はかかる。
車中、ガイドと交わされる会話は、毎度毎度だいたい同じで
「バリは何度目ですか?」→「4度目です」
「何をしますか?」→「エステとか、後はのんびり」
「私の日本語おかしくないですか?」→「とてもお上手ですよ」等々。
一通り会話が終わると、あとは沈黙が続く。

道は大きな幹線道路から、民家や田んぼの見える暗い田舎道へと変わっていく。
人通りのまったくない夜の道を、我が物顔で練り歩くのは、赤く目を光らせた野犬の群れだけだ。
無理もない、今はもう深夜の1時を過ぎている。
もし、このにこやかなガイドが、突如豹変し、私達の身ぐるみはいで
ここに放り出したとしたら、この闇夜の中、いったいどこに助けを求めればいいのだろうかと、私はどうでもいいようなことを真剣に心配しながら
ヘッドライトに照らされる道の、先の先を必死で見ていた。

車が止まった。
「到着しましたよー」とガイドがドアを開けてくれる。
ライトにボーっと浮かび上がった大きな石の看板に
『Waka di Ume』の文字が見えた。
ここが、私が泊まりたいと切望したホテル、ワカデウメだ。
とうとう来たのだ!

benjyamin99 at 08:31コメント(0)トラックバック(0)バリ旅行 

2007年03月01日

出発の日

飛行機






















出発の朝は快晴。関空まではバスで向かう。
人生初の、ツアーでない個人旅行での海外。すべては自己責任だ。
大丈夫、準備ばんたん、ぬかりはない。
しかし、予定通りの時間に空港に到着したにもかかわらず、搭乗するJAL715便の出発は1時間遅れ。
いきなり出鼻をくじかれる。
仕方ないので、3時間以上の時間を、搭乗口近くのベンチでやり過ごす。
しかし、何度来ても空港とは素敵な所だ。
あの「ピンポンパンポ〜ン」いう放送の音、ニコリともしない出国審査官達、免税店から立ち昇る、舶来物の香水の香り、すべてにドキドキさせられる。
たまたま隣合せた老夫婦が、長い待ち時間の不平や、以前に乗ったシンガポール航空のすばらしさについて、延々と語りだす。
普段なら、適当に受け流すところだが、「ほーう、へぇー!」と興味津々に相槌を打ってしまうのは、高テンションの成せる技。

そしていよいよ搭乗の時。
すっかり日の暮れた関空の滑走路を、飛行機は予定より1時間遅れで飛び立った。
バリ島、ングラライ空港への到着は、深夜の12時30分。
ネットでホテルの予約をした、現地旅行会社のガイドは、ちゃんと迎えに来てくれているだろうか、そればかりが気になった。

benjyamin99 at 10:13コメント(0)トラックバック(0)バリ旅行 
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