全員構え!打て!!


教官の声が高らかに響く。 そして一斉に放たれる矢。


タン

タン

タン


ボテ



私の矢はいつも的まで届かない。

技術云々ではなく、それ以前の圧倒的な筋力不足...


.........


「だ、大丈夫だよアチャコちゃん、次があるよ次」

「どんまいどんまい」

訓練仲間はそう言ってくれるが…教官はそうはいかない


「アチャコーーーー! いつも筋力つけなさいと言っているでしょうが!

グランド20!!!!!!


「は、はいー」


果たして弓を引く筋力とランニングでつく筋力が関係あるかは分からないが、私はいつもこうやってランニングをさせられる。

(ま、このランニングのおかげで逃げ足は早くなったけどね)


訓練が終わると、教官はいつもこの話をしてくる。


「いいか、この村は以前、風が吹くだけで滅ぶような過疎村であった。そこに「チーフ」が赴任されてからは目まぐるしい発展を遂げ、今や我々の村は全11レベルの上から 3番目、レベル9までにまで成長を遂げた。チーフはいつも村人のことを第一に考えてくださっている。我々はチーフの想いに応えるためにもこの村の発展に尽力せねばならない。それを胸に留めて日々の訓練に勤しむこと!では解散」


(やっと終わったー...それにしても毎回思うんだけど、チーフって本当にいるの? 噂では村の中心にあるタウンホールにいるって聞いたことあるけど...村の上官やバーバリアンキング様位しか入れないからなー... )


っと1人歩いていると後ろから

「アチャコお疲れ!!」

「おつー」


「アチャミ、アチャヨ、お疲れ様ー」


アチャミ(薄い紫の髪のちょっとお姉さん)とアチャヨ(緑のフードをいつも被っている不思議さん)に話しかけられる。2人とも昔からの親友だ。


「ちょっと帰りにお茶しない? 喫茶ジャイアントに美味しいエリクサーが入ったんだって」

「かむかむ」


「本当!? ....でもごめん。今日は用事が .....


「お、そーなのか。じゃあまた今度だな。用事ってあれか? 男か?笑」

「青春」


「違うってー、また誘ってね! ばいばーい


「おうー! じゃーな」

「グットラック」


喫茶ジャイアントのエリクサーも魅力的だけど、私はさっきの伝説が気になって仕方がなかった。

(もっと詳しい話、ウィズおじさんから聞いてみよう)



私は小走りでウィズおじさんの小屋へ向かうのだった。


続く