アチャコは空を飛んでいた。ふわっと浮いている不思議な感覚。

ああ、鳥達ってこんな気分なんだろうか....



さっきまで私達は塔の上にいた。

バーバリアンキングの敗北を目の前で見せつけられ、戦意を喪失した皆は一斉に逃げ出し、私達も逃げようとした。


そこまでは覚えてる。


そして、今は空を眺めている。その空がどんどん遠ざかる。


そう....落ちているのだ。


ペッカの一撃によって塔もろとも私達は吹き飛ばされたのだ。


「ちょ....!!  きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


地面へと叩きつけられる。全身がごなごなになりそうだった。


「がは....げほ....げほ .....!!アチャミ! アチャヨ!! 大丈夫!?」


砂煙が少しづつ晴れていく....


2人がいた。とても立ち上がれそうな状況ではない。


アチャミは意識はあるものの、両足が瓦礫に挟まれている。

アチャヨは頭から血が出てる。意識は多分ない。


今起き上がっているのは私だけだった。


2人とも!待ってて! 今助けるから!!!!」


「来るな!!!!!」


「!!!」


アチャミが声を上げる。


「逃げろ今動けるのはお前だけだ。私は足をやられてるし、アチャヨも意識がない。みろ... もうすぐ砂煙が完全に晴れる。そしたら奴は躊躇いなく私達を襲うだろうよ。


私達はもうダメだ。だからお前だけでも生きろ...アチャコ」


アチャヨが力無く微笑みかける。





私は即答する。


「私、逃げないよ」


「!!バカ!!我が儘いうな


「ウィズおじさんもそうやって微笑みかけてくれたよ。そしておじさんはいなくなっちゃった。今度は2人がいなくなるの? そんなの絶対に嫌だ」


.................. アチャコ気もちは分かるよ。けどね、今ここに残ったら 3人ともやられちゃうんだよ。


だから、、、だから、、、お前だけでも逃げなさい


隊長やチーフが言ってるでしょ? 100........


「そんなの知らない。


私は....この村も皆も大好き。誰も失いたくない。


100も守るし、1も守る。全部守るんだから!!!」


アチャコは駆け出す。アチャミの静止を振り切って...


砂煙が晴れた。ペッカの目の前にアチャコが飛び出る。


「さっさと出ていきなさい!このポンコツーーー!」


ペッカの右ストレートが炸裂する。

私のパンチは……届きもしなかった。


天高く飛ばされた私はエリクサーがなみなみと溜まっているタンクへと落ちた。



続く