新しい巳年を迎えました。今年もよろしくお願いします。今日まで会社はお休みをいただきましたが、私は五月が丘の現場に木材の寸法を取りに出かけました。屋根の上からビックアーチ(サンフレッチェの試合のあるとこ)を眺めてみました。

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雲はどんよりしていて、時たま雪が下から舞い上がっていました。山の方は雪が強く降っているのでしょうね!


パッシブハウスと言う言葉をお聞きした事のある方は少なくないと思います。省エネルギー性を追及する・家を長く持たせたい・夏に出来るだけエアコンを使わずに涼しく過ごしたいとか誰もが思う事だと思いますが、大きく言えばそれがパッシブハウスになりますが、それを具体的に実現するにはいくつものハードルがあります。

広島では、夏は相当に暑く、冬はとても寒い日が多くあります。とてもさむいといっても、-10度にもなる事はなく、寒くても-2度位だと思いいます。それでも広島に住む私にはとても寒さ厳しい所だと思います。人は寒さ暑さには弱い者のようです。また敏感に温度差を感知する能力があります。

その暑さ対策と家の耐久性延ばすためのハードルの一つに、屋根や壁の通気層を確保することがあります。

DSC09550この写真は、この度始めて考えたディティールで、片流れの屋根に棟を取付けた屋根を考えました。方流れの屋根はこれまでも通気を確保するために、様々な取り組みをしましたが、これまでの方法を、もう少し進化させようと考えたディティールです。

写真の屋根はアスファルトシングル屋根で、コストが安く使いやすい材料ですが、屋根には必ず通気層が必要で通気層がない屋根になれば結露を生じて、屋根の下地が腐ってしまいます。屋根屋さんは結露をすることを知っているので、雨漏りと間違うほどの結露を経験した屋根屋さんは、シングル屋根はあまり使いたくない材料の一つです。屋根の下地板の結露の原因を追及して対策を講じると有効な通気層があることで結露を防ぐ事が出来る事が解りますが、その対策は家の根本的な構造に左右されますので、根本的な構造を左右できない屋根屋さんが嫌がる素材となります。

通気層を確保するには、通気層を取らない屋根と比べると費用はかかり、シングル屋根は約30年で寿命を迎えますが、その時は既存の屋根材を剥がずにその上から新しいシングル屋根を貼る事が出来るので他の屋根と比べて費用は少なく済みます。

又暑さ対策では、風向きに左右されないように通気層から暑い空気を抜くことが有効になります。今回の建物は太陽光発電のパネルを乗せることとデザインを加味して片流れの屋根にしましたが、その一番高い部分に棟を設けてみました。

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写真では解りにくいのですが、シングル屋根と棟の間に空気の通る層が両面にあります。デザイン的にはすっきりした片流れが良いとは思いますが、一寸例のみない屋根を考えています。

又冬の寒さの厳しい時にはあまり必要のない庇ですが、暑さ対策には窓上に取付けた1mほどの出長さの庇はとても有効です。

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出長さ約1mある庇ですが、壁と同じ材料を取付けています。現在多く用いられているデザインからすれば取付したくないと思われる庇ですが、パッシブハウスを考えると、最も重要なディティールの一つが庇になります。

今年のような寒いお正月でも暖かく過ごすには、断熱材や暖房設備や換気を考慮して、夏場は通気、遮熱、庇などを用いて太陽光のコントロール、窓からの通風等様々な事を組み合わせて、初めて一年を通して暮らしやすいパッシブな家造りが可能になります。

建築関係の方でも忘れがちな屋根の通気です。おさまりを考えると様々な方法はありますが、家のデザインと共に考えなければならない我々が最も工夫を凝らす大切な部分です。