つくばの里山博で伊礼さんの設計された建物を拝見してきました。
色々と見どころ満載でしたが、今日は特に洗面台と窓について書きます。

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洗面台にミラーを取り付けると、窓は取り付けないか、天井に近い位置に窓を取り付け、その下に収納付の三面鏡を設けるのが一般的な手法だと感じています。

先日訪問したつくばの里山住宅博の伊礼さんの設計の住宅では、洗面の窓に引込のミラーがありその前に棚がありそこが歯ブラシなどを置けるスペースになっていました。




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 私はあまりミラーはひげをそる時に必要で顔に近い位置でミラーが欲しいと思っているので少し遠い位置のミラーより近くにあるミラーも欲しいと思うのですが、写真のようにミラーが引き込まれると全に窓になるのは明るくていいですね。

 使い易く結露も抑えるのではないかと思いました。洗面や脱衣は湿度が高く、向いている方位も北や西にむく事が多くその窓は結露しやすくなる場所でもありますが、写真のように窓を2重化すると結露は抑える効果もあると思います。

伊礼さんの設計は、窓に引き戸を重ねる事が多いので、実際の窓性能は上がっていそうです。

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伊礼さんの設計する窓は、多機能なアクションをします。
障子が引き込まれたり、今回はディテールはブラッシュアップされているようで、引き込み障子のほか、ハニカムサーモスクリーンも窓上に格納されていて、見た目はすっきりしていました。ハニカムサーモスクリーンの断熱レールはありませんでした。加えるもの削除するものは明確で見た目がすっきりさせようとすることを意識されているのでしょうか。







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網戸も独自に工夫されたもので、その納まりは洗練されていました。彼はそれを標準化とよんでいます。我々建築の技術者はそれを観ると嬉しくなるようなディテールです。








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格子は日本人としての豊かさを感じさせるような気がしますが、その格子網戸の納まりです。格子の組子がよく出来ていてその厚みや桝の大きさは違和感を感じません。

格子は日本人には心地よさを与えます。ただし埃が溜まりやすく掃除がし難い等の欠点もあります。お掃除が得意な人にはお勧めで、そうでない人は横の桟がない縦格子が良いでしょう。





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吉村障子は吉村障子と言われるものです。この吉村障子は吉村順三さんが考案されたもので、引き違い障子を一枚の障子のように見せるよう考案されたものだとおもいます。格子の大きさが同じように見えるよう僅かなディテールですがそれが心地よさを誘うようです。











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ここは障子の肩を部屋側に見せています。これは意図的に建具の上枠の見附とその他の部分を合わせようとしているのかと勝手に解釈しました。

サーモスXの場合、この吉村障子との組み合わせは、すっきりとした納まりになって良いですね、僅かですが熱損失も障子で抑えそうです。






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収納の引き違いは、建具の肩は部屋側になります。色々考えられているなという事が我々のように建築に携わる者には細やかな配慮が嬉しいものです。








伊礼さんの設計に触れて、彼のいう標準化というものを拝見しました。繊細な彼の心の中を垣間見ることが出来て少し遠い所に行きましたが、行って良かったと思いました。

私の窓や建具の備忘録としてもブログを書きました。