近年日本の木材を使うことを、産業の面で国は推奨しています。私も花粉症で悩む一人で、戦後植えられた花粉をまき散らす杉の木は伐採すべきだと思っています。それを推進させるため地域型ブランド化事業や県産材の補助金制度を筆頭に様々な補助金の対象に地域木材を使うことを推奨しています。

その様に地域の木材を使うことを推奨することも含めて、近年木造建築で鉄筋コンクリート造りや鉄骨造で耐火被覆がしてあるような耐火建築物を木造でも建てることを許可するようになりました。

木造耐火建築物をつくるには、燃えやすい木材をプラスターボードによる被覆材でカバーしますが、その被覆の考え方や施工方法は講習を受けて熟知して施工にあたる必要があります。一般の大工さんが簡単に施工できるようなものではないと思います。

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上の写真は日本木造住宅産業協会が示している、木造軸組工法における耐火建築物の設計施工の手引書です。木造耐火建築物の事が詳しく手引きされています。

耐火建築物は、たとえ火事になっても、消火活動が終える間自立して倒壊しないことを目標に定めています。概ね1時間火災になっていても、倒壊しないことが条件に実験され認定工法になっています。火災時の温度は1000度も超えますが木材は200℃ぐらいから火が付きますので1時間も火災に耐えるには、木材を火から守る為の被覆材の厚さが一般的な木造建築と比べると約3倍以上の厚みになります。


概ね木造建築はプラスターボートという建材で火災から木材を守るように被覆していますが、その厚みが一般的には12mmですが木造耐火構造の場合は36mmになります。コンクリート構造は火災には強い面が発揮されて実際に火災にあった現場の改修を行った事もありますが、内部の修復のみで構造躯体の修復はされませんでした。


前述の木造耐火建築は、2006年より始まり現在日本全国で600棟あまり建てられているようですが、小さなものででは防火地域・準防火地域にたてられた狭小住宅から大きなものでは、6階建ての埼玉県庁舎の5階〜6階部分を耐火木造建築した実例もあります。


大規模な特別老人ホーム・園舎なども建設されています。私が数年前に訪問したスウェーデンでも6階建ての共同住宅が木造(日本とは全く異なる工法)で建設されていて、スプリンクラーが設置されていたことを思い出します。木造は燃えやすいものですが、戦後植えられた日本の杉やヒノキを使って建設をすることが、これからは林業・建設業ひいては地域の産業の活性化につながるとても重要な事だと思います。



木造住宅といえば無垢の木を創造しますが、強度の弱い杉などは強度を強く安定させる集成材にして沢山使ってあげることも必要だとおもいます。広島では中国木材さんが杉と米松を合わせたハイブリッドという広島県産材として認定を受けるものを製造しています。私は出来るだけハイブリッドを使うように心がけています。強度も一般的な木材よりもかなり強く梁はE120 F330 を使うようにしています。 杉の単独の強度の約1.5倍もの力が発揮されます。地元の強度の少ない杉を集成材にすることで強くすることが出来るのは素晴らしいアイデア商品だと思います。