2009年11月19日
たまたま レナード・ムロディナウ
たまたま―日常に潜む「偶然」を科学する■やぎっちょ読書感想文
科学の勉強、最近やっていないからやりたいなぁと思って本屋さんへ。本屋に科学の本はそんなに多くない。ないかなぁ〜と思って見ていたら、この本が目に留まりました。
こういうジャンルにしたらものすごいタイトル勝ち?中をめくってみるとランダムと確率に関するほんじゃないですか!
昔々からずっと確率の勉強がしたくて、でも文系やぎっちょは確率の(学問的な)本を目にすると頭がくらくらしてきて倒れそうになるので、これまで挫折してきた分野なんです。
科学からアプローチすると読めるから不思議ですねぇ。
ランダムっておもしろいです。
相変わらず、論理的に内容を説明することができないんだけど、とにかく良かった!
おもしろいし、うれしい感じです。偶然が起こる確率、低くないんですね。継続する人がなぜうまく行くかということも分かります。
以前からアメリカのテレビ番組で、3つの扉のうち1つにコルベットが入っていて、自分が1つの扉を選び、残りの2つのうち1つのはずれ扉を司会者が選びます。今自分が選んだ扉から、司会者が選ばなかった扉への変更が可能なのですが、どうするか?
で、残った扉の向こうにコルベットがある確率は50%ではなく、66%だというお話。前から話そのものは知っていたんだけど、この本を読んでその理由がわかりました。深いー!!
もっとこういう本が出てきたらいいのにな、と注目しています。
2009年11月10日
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ 辻村深月
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。■やぎっちょ読書感想文
辻村深月作品、書店に並ぶたびにドキッとします。今回もそうだったし、それでンガっと手にとって即行買いました。学校系じゃなく大人系でしたね。しかも30代ってはじめてじゃないですか??
何がどうなっているかいまいちよくわからない展開から、山梨に飛び富山に飛び、ストーリーがどっちに行っているかわからなくなってきます。いやいや、ストーリーがわからないのはこれまでの辻村さん作品もそうなので、そこらへんは慣れによる安心。いったいチエはどこに行ったんだ?と気になる。そして途中で、「あ、そうだ名前のトリックにはだまされないでおこう」と気をつける。
さすがに辻村作品コンプリですから、もうそのあたりにはやられません!
と思っていたら、2章でやはり名前が〜ありましたが、まぁこれは誰でも気が付きますよね。なるほどそういう風になっていたのか。関連性が解明されていくけども、そんなに不思議というか意外性はない展開でした。ん、もうページが終わっていくぞ・・・と思っていたら、なるほど最後はそういうオチでございましたか。
まとめ方というか、クライマックスのうまさは秀逸でしたねぇ。だからその数字4つか。ううむ。やられた。
最近は安心して読むことができる作品が多くなってきましたね。また次の作品が楽しみです。
新参者 東野圭吾
新参者■やぎっちょ読書感想文
加賀刑事シリーズ。これが9冊目?かな。赤い指が文庫化されると同時に単行本が出ましたね。駅のポスター見てうわっと叫んでしまいました。
今回はどんな展開かなと思ったら、やけに地道な作業をやっているご様子。。。大丈夫?おもしろの??とナナメに見ながら読み進めると、短編連作的にストーリーが流れ、小さくいい話が積っていく。うーんいいんだけど、物足りない感じがするなぁと思っていたら、ひとつひとつのつながりがどんどん事件解決の方向に向かって行って、殺された峯子の人間性とかどんどんわかってくる。
これって普通に警察がやっている手順じゃないの?ひとつひとつ事件の関連を追って、殺されて今はいない人のことがやっぱりひとつひとつ分かっていく・・・。
いきなり全然関係ないけど、人形焼きが食べたくなりました。最近広島に行ってきたのでもみじまんじゅうを買ってきたんだけど、人形焼きとどう違うんだ!というのがわかりません。知っている人がいたら教えてほしい。。。
なんてことはどうでもよくて、新参者というフレーズは最後に出てくるんですか。なんか作られた感じ満載だけど、いい感じ満載でした。加賀刑事モノって人間ドラマくどいほどにいい感じですね。また3年後ぐらいかな?連載楽しみにしています。加賀刑事結婚してほしいんですよね・・・。
世界が愛した日本 四條たか子
世界が愛した日本■やぎっちょ読書感想文
前にエルトゥールル号事件の本を読んでちょっぴり愛国心に目覚めた?
アマゾンのオススメたどって買ってみました。エルトゥールル号事件はじめ、ほかにも日本人ってこんなに素晴らしいところあったのね、ということがいろいろと分かって良かったな。
第一次世界大戦中のドイツ人捕虜の扱いとか、昔聞いたことがあったんだけど全然忘れていて、この本を読んでそういえばということで思い出しました。
あとわかりやすいのは杉原千畝ですね。岐阜県(だっけ?)に博物館があるから一度行ってみたいです。韓国で最後の李王朝に嫁いだ百合子妃の生き方はひとりの人間として尊敬できますね。自分にはムリっぽいなぁ。
エルトゥールルもそうだけど、ポーランドの話も、恩義の連鎖的な返し合いによる交流ってなんだかいいですね。こういうのが歴史が重なっているということなんだろうな。
読みやすいんだけど、心に深い一冊でした。
悪魔のギャンブルマンション 木下半太
悪夢のギャンブルマンション (幻冬舎文庫)■やぎっちょ読書感想文
エレベーターの4人閉じ込めらるの・・・なんだっけ?映画化されましたね。ので、興味があって文庫本買ってみました。平積みで4つぐらいあったけど、映画で見たいのはいいとして、どれがいいかわからなかったのでタイトルで決めてみました。
シリーズ?になっているんですね。いきなり全員オカマなのでびっくりした。テンポの速いティーンでも読みやすい感じの内容ですね。半分おふざけとか入りながら、進むにつれてどんどん血なまぐさくなってきて、さくさく登場人物殺していくブラックな感じの内容だったので驚きましたぁ。。
読みやすい&ブラック。時間を持て余した時とかかなりいいかも。心霊探偵八雲シリーズと並んで、読む気力がない、でも読みたい!というときにお手頃なシリーズを見つけてホクホクです。
2009年10月16日
4スタンス理論 廣戸聡一

4スタンス理論 チェック法DVD付き―正しい身体の動かし方は4つある。
■やぎっちょ読書感想文
スゴイですね。人によって体の軸、中心のありかが違うという理論です。著者はスポーツ選手の体を整えたりする人らしい。
普通に立った時に足の裏を四分割してドコに重心があるかによって、鞄の持ち方からスポーツのフォームから、重い物の持ち上げ方から、何から何まで変わっていくんです。
画一的にスポーツを教えている人にちょっと恐ろしいものを感じました。
写真解説が多くて分かりやすかったです。ですが・・・運動しないやぎっちょにとっては不必要?みたいな??
日常生活にあてはめたページは面白かったです。
2009年10月15日
妄想銀行 星新一
妄想銀行 (新潮文庫)■やぎっちょ読書感想文
星新一さんって3年に一度ぐらい、どなたかに勧められて読むんですよね。そのたびに古い本なのにどこかすたれないものを感じます。この本は超短編集。あまりに超短編の数が多すぎて、全然覚えられない。。。もともと短編苦手だったりするし・・・。
最後まで読んで昭和42年初版というのを見ました。。。生まれてないし・・・。
当時の背景というか、使われていた言葉とか、電化製品から想像できるイメージとか、そういうところが面白かったな(内容よりも・・・)。
途中、現代の車に備わっている機能が全て出てきて、星さんの洞察力が優れているのか、それとも人間の考えることは決まってくるのか、どっちかわからないけど面白く読めました。
たまにはこういうリラックス系の本を読むのもいいですよね。
2009年10月06日
東の太陽、西の新月 山田邦紀 坂本俊夫
東の太陽、西の新月―日本・トルコ友好秘話「エルトゥールル号」事件■やぎっちょ読書感想文
明治23年に和歌山沖でトルコの戦艦が座礁した事件。69人のトルコ人が助かったんだけど、和歌山の寒村に命からがら上陸して、村民の皆さんが献身的に介抱したという感動的な話を前々から知っていたのですよ。改めて読んでみようかと思いまして。。
なんでもこの年は不作で、自分たちの食糧にも事欠く感じだったのに、非常食まで惜しげもなく全部提供して、衣類も2枚持っている時代じゃないのに、かき集めて全部提供して、という主人公不在の村民みなさんの活躍ぶりって本当に胸打ちます。
本では行政のリーダーシップが詳しく書かれていて(史料があったからだと思う)それも見事。当時の日本政府、和歌山県、兵庫県の対応がこんなに優れていることになんだか胸が熱いです。
章を追うごとに歴史的事実を時系列で追うだけになるのでもうひとつ面白みに欠けてくるのだけど、最後の最後、イラン・イラク戦争時の日本政府のダメバカぶりの憤慨した後の、トルコ政府の日本人救出・・・トルコ人をさておいてまで・・・は、もう涙ながらには読めなかったです。
なんで、他国民をそこまで救出したかって、トルコの人がこのエルトゥールル号事件を忘れていなかったからですよ。(トルコの教科書にも載っているらしい)
日本人が忘れてしまったことをトルコの人が覚えていて、日本人の危機に危険を冒してまで救出に当たるって・・・感動!!
史実でこれだけ感動できたのはいつぶり?というぐらい記憶がないです。この本よんで良かった!
仮想儀礼 篠田節子


仮想儀礼〈上〉
仮想儀礼〈下〉
■やぎっちょ読書感想文
篠田節子さん、読むのは2作目。重いのは分かっていましたが、これはまたかなり重い。が、読んでしまう。
簡単な感想を言うなら、もうこれは「よく書くなぁ」の一言に尽きます。これを書いている気持になってみたら、とっても辛かった・・・。
落ちぶれた2人が新興宗教をビジネスとして起こす話です。最初はベンツに乗りたいというささやかな夢だったのに、案の定最悪の結末へ。
それにしても、やってくる人やってくる人、心に病を抱えている取っても大変な人たちばかりで、これはもう読んでいて絶対宗教事業なんかやるもんか!と思いました。てか、やらないけど・・・。
新興宗教って絶対大変ですね。特に教祖はどこかネジが一本ないことには務まらない気がします。
それにしても、よくこれだけの多様なキャラを、ここまで心がねじ曲がったキャラを書くことができるものですね。取材とかしたのでしょうけど、あーなんか暗い気持ちになってきた・・・。そういう意味で本当にすごいです。。
ここまで徹底的に書かれるともうギブアップしかないよね〜。
新興宗教がカルトの汚名を着ていくメカニズム、これ怖いですね。教祖は何もやっていないのに、周囲で勝手にそうなっていくことって、実は宗教じゃなくてもあるんじゃないかと思いました。
もう最後にはあきらめるしかないですよね。希望のない世界だなぁ。
たまにはこういう重めの本を読むのが良いですね。年1〜2回かな。とか言って今年は全然数読めていないから、年1が限度かも。
読後、達成感よりもぐったり感が増しました・・・。
全国アホ・バカ分布考 松本修
全国アホ・バカ分布考―はるかなる言葉の旅路 (新潮文庫)■やぎっちょ読書感想文
こういう本って本当におもしろいですよね。しっかりとアホとバカの境目を研究して、どうやらアホ・バカだけではないと分かっていく〜ので、もっともっと調べたら一大事業になっちゃった、みたいな内容です。
企画の大本が「探偵ナイトスクープ」というのもすごいな。昔言語学を勉強していたことがあって、京都を発信源として同心円状に言葉は広まっていく、と知っていました。この本はそれをもっと複雑?詳しく書いた本です。
バカは京都の言葉で、バカがすたれてアホになる。地方への伝達速度は今と違って遅いから、バカがはやる頃には京都ではアホになっているんですね。
言葉は平均して年速970メートルで伝播していくらしいです。1年で1キロ。京都から500キロ離れた東京と福岡でバカが使われているのは、500年前(正確には明示入る前までだから600年前)の雅な言葉だったんですね。
それよりも遠いところではさらに古い言葉が使われていて、この本ではおそらく日本で初めて、沖縄のバカを意味する「フリムン」が京都発であったことが確認されています。もともとは「惚れ者」が語源。
アホとかバカの語源にも迫って、何とまぁ必死な本でございました。とってもおもしろい。
古い本でびっくりしたな。平成五年が初版です。
2009年09月14日
TROIS(トロワ) 石田衣良、佐藤江梨子、唯川恵
TROIS トロワ■やぎっちょ読書感想文
本屋さんでIWGPの9巻が出ているのに、横の方で石田衣良の文字がちらちらする。と、見てみると共同執筆されていました。登場人物3人に対してそれぞれの役割で書く、という感じ。
読み終わってみると全体的なまとまりがちゃんとできていて、さすがだなぁと思う反面、ストーリー自体にドラマ性があまりないというか、無難な仕上がりになっていたような気がします。
佐藤江梨子さんの本は読んだことがないんだけど、やぎっちょ的印象としては全体的に唯川恵さんの小説と言われて納得な感じの構成だった気がします。
3人の登場人物の悩みのポイントというか、仕事と恋愛、というのが全く同じで、1人に2人の構成も一緒だったのがもうひとつマンネリ気味だったのかなぁ。
基本面白いんだけどなぁ。キメに欠けた気がします。やはり共同でやるとそうなってしまうのでしょうか??
でも、佐藤江梨子さんの文章は初めてだったので、今度本屋で見かけたらチェックしてみようかと思います。
追想五断章 米澤穂信
追想五断章■やぎっちょ読書感想文
平成4年というのがまたいいころ合いというか、ちょうど携帯がなくて、思いだせないほど昔でもなく、といういいバランスです。米澤さんのシリーズものはさておき、1冊で完結するものとしてはなんとなく穏やかというか、迫力不足というか、淡々と進んでいるストーリーのような気がしました。
細かい、どうでもいいところで推理を働かせなくて済むのは、やぎっちょ的にはとってもOKです。全体的にこういう構成になっている長編は好き。
なんだけど、今回はストーリーがあまりお気に入りじゃなかったかなぁ。あ、いや、主人公がお気に入りじゃなかったか?いやいや、いつも主人公にそんなに肩入れしないからやっぱストーリーかなぁ。
最後の最後は展開が読めるとまでは言わないけども、最後の謎をそんなに知りたい気持ちにならなかったんですよね。知ってもいいし知らなくてもいいか、みたいな。
籠城人物がみんなどこかしら消極的な気がして、そういう雰囲気にのまれたのもあったかもしれませんね。基本ブラック寄りなのはOKなので、消極自体がダメなわけじゃないんだけど。。
ともあれ、久々の米澤さんの本が並んでいてソッコー買っちゃいました。
ドラゴン・ティアーズ 石田衣良
ドラゴン・ティアーズ──龍涙■やぎっちょ読書感想文
久々の池袋ウエストゲートパークシリーズ。今回で9冊目。
あーでも、ややマンネリ化は否めません。しょうがないけどね。もう何度も前から書いていますが、タカシの活躍ぶりがもっともっと見たい。すごい強い相手出てきてほしいです。。
今回もマコトが活躍するのはいいとして、最後がなんだか衝撃でした。妹できるかー。そう来たか!ふわわ。
石田衣良さんにご希望なのですが、季節で4章に分けず、分けてもいいけど、とにかく長編で書いてくれないかな。なんだかここまでくるともう最終本出ていいんじゃないかな、なんて思ってきました。
マコトまだ25歳設定がどうも・・・。だって9年分書いてるわけだもんねぇ。年齢がだんだん合わなくなっているんじゃないかと思うんです。
最初の頃なんて携帯じゃなくてピッチだったわけだし。。。
そして何よりも長編でぐいぐいやってほしいよ。
大作を再び、じゃないけど。IWGPなんだかマンネリ化入ってきている気がしますから。。。
とはいえ、いつも楽しむんだけどね。。。
フリーター、家を買う。 有川浩
フリーター、家を買う。■やぎっちょ読書感想文
ぬははんと面白かったけど、うむむんとも面白かったです。
内容がどうもシリアス系?でしたね。有川さん的ラブがぐっと縮まって数的には全然なかったような気がしますです。が、深かった。面白かった。
やぎっちょ的に変なところだと、面接の採用基準とかものすごいおもしろかったなぁ。わかるわかるって感じで。最初は何とまぁダメダメな家族だと思ったけど、そしてここまでいっちゃってる家族って、普通に考えるともうダメなんだと思うけど、よく持ち越した?なぁなんて。
お母さんかわいそうに書かれているんだけど、なんだか感情を呑み込んで閉じ込めてしまうお母さん自身にも問題ってあったんじゃないかなぁ、なんて思いました。病気になったこと自体はいいんだけど、もっと前から?といいますか。もちろん理解のない周囲はもってのほかなんだけどね。
姉ちゃんがカッコ良かったですね。有川さん本には必ずこういう人出てくる気がするなぁ。
ラブから現実路線に移っている気がしますが、何を書かせてもおもしろい!のです。でも、家買っちゃうってすごくね?
ドラッカーへの旅 ジェフリー・A・クレイムズ
ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる■やぎっちょ読書感想文
ドラッカーのインタビューですね。
なんだか全体的に「ドラッカーは知っていた」みたいな、半分あがめる系というか、そういちいち持ち上げる文章を入れてくれなくてもいいのに的な表現が多くて逆に岡目八目になってしまったような気がします。
全体的にもちろんドラッカー的要点は抑えられているんだけど、何と言うか・・・読み終わって印象に残らない本だったような気が・・・むむむ。
それに、もう少し早いタイミング、2年前ぐらいに出していたらもっと売れたんでしょうね。
今でもドラッカー本関係が出たら、つい手に取ってしまいます。。











