2012年06月09日
珊瑚と雪 梨木香歩

雪と珊瑚と
■やぎっちょ読書感想文
最近なんだか、継続して読む作家さんが減ってきています。そして最近なんだか、文字を読むのがつらくなってきていて、本がなかなか前に進まない。。。この本読むのにもものすごい時間がかかってしまいました。
でもこの本は、そして梨木さんはいいですねぇ〜母親、自分で何かを進めていきたい女性、にとってもいい本じゃないかなぁなんて思いながら読んでいました。梨木さんの安定的なうまさというのは健在だなぁ。この独特の空気感。あ、でも今回はなんとなく食堂かたつむりを思い出しました。食材を生かされる音が聞こえてくるかのような作品でしたね。野菜ケーキ食べてみたいです。そして人間関係というか親子の関係。確かに人の中には子供を愛せない人がいて、そういう人なんだからしょうがないのだろうけども、その人に当たった子供はなかなかに不運ですよね。その辺り、完璧ではないけどもまとまりをもってくるところも梨木さんの上手いところだなぁ。あと、パン屋のバイトの子の最後の手紙。露骨。そんな爆弾を入れても、全体的に人を慈しんで生きていくことがあるんだよ〜という全体の空気感がやぱ好きなのでございます。
2012年05月26日
ウェットウェア デニス・ブレイ

ウェットウェア: 単細胞は生きたコンピューターである
■やぎっちょ読書感想文
やぎっちょにはちと専門書的に難しかったです。むむ。これは・・・もう少し詳しく知っていなければわからない本だったなぁ。細胞膜とかタンパク質とか、簡単に結論書いてほしかったなぁ〜という己の無知を知った一冊となりました。ふぅー。
2012年05月17日
僕らのごはんは明日で待ってる 瀬尾まいこ

僕らのご飯は明日で待ってる
■やぎっちょ読書感想文
瀬尾まいこさん長らく読んでませんでした。一冊前の湊かなえさんの本がどうにもマンネリ化してきた感覚があったので、瀬尾さんだいじょうぶかなぁと思っていたら大当たり。瀬尾まいこさんの空気感の良さが残りながら、暗すぎる配色はなりを潜めて、なんだかとっても青春でも大人な内容でした。キャラ設定も良かったからかな。ほのぼのだけで進むのかと思ったらそうでもなく、最後のところではなんだかとても心にぐっと来て、誰かと一緒にやっていくこと、家族を作るということはこういうことなのかなとちょっと学びというか、感心するところがありましたね。いいお話だったなぁ。こういう小説だけ読みたいなと思うのだよね。
サファイア 湊かなえ

サファイア
■やぎっちょ読書感想文
湊かなえ新境地!とオビに書いていたので、ほほ〜どんな転換を!と期待しただけにその部分は残念でした。出版社戦略?なのかな。踊らされたかも。短編があまり得意ではないというのもあるけども、それにつけてもなんだろう?文調というのかな、に少々飽きが出てきたのは否めません。おもしろかったけどね。それでもなんだかな。。。んー。まぁそんなわけで普通と言っては失礼かもしれないけど、普通に楽しめた一冊でした。
2012年05月10日
生態学入門 日本生態学会編

生態学入門
■やぎっちょ読書感想文
生態学そのものをお勉強?したのはこれがはじめてかも知れません。なんだか子供のころに習ったことや出てきたことも入っている気がするけどね。ちょっとただ今研究中の話題に必要なので買って勉強してみました。なんだけど、拾い読みというか、テーマに関係ないところはかなり流し読みしてしまって本の評価としては書けないな。とにかくわかりやすい、初心者に優しい、そして内容が興味深い!という三点ワンセットだった気がしますよ。生物のつくりについて、その手段について、当たり前だけど過去のどれほど多い研究者が体系的にしてくれたのか!?ということがとっても網羅されていて、読んで良かったなぁの一冊でした。と、同時にこのタイトルとジャケじゃあまり読んでもらえない本なんだろうなぁ残念という気もします。教科書みたいだしね。個人的にとてもたのしめました〜!
2012年04月14日
サクラ咲く 辻村深月

サクラ咲く (BOOK WITH YOU)
■やぎっちょ読書感想文
辻村さんの名前で買いましたが、「中学生から」の文字が。宮部さんとかあさのあつこさんとかも同系列で書いているので、中学生に読みやすい光文社の新しい仕掛けなんですかね?でもおもしろく読めました。ヘンに勘ぐったところがなく、ストレートに気持ちいい内容でしたねぇ。3編からなっていて、いきなりSFだったからちょっと戸惑ったけど、結局は気持ちよいです。はい。最後の図書室が出てくる小説。図書室が出てくるだけで&美女のワンセットって小説になりますねぇ。好きです。間の中編がタイトルのサクラ咲くなんだけど、しっかりと安定した構成でやぱ気持ちよく読めましたです。友情、真剣さ、とっても好きだな。曲がったところなくって。そういう本を春日和に読むと心が爽快ですね。
2012年04月12日
分子進化のほぼ中立説 太田朋子

分子進化のほぼ中立説 (ブルーバックス)
■やぎっちょ読書感想文
あ〜むしろ買ってごめんなさい。文系やぎっちょにはとっても理系な内容でした。読み込めばわかるんだろうけど、そもそも読み込む気が湧いてこない?みたいな??むふー。しょうがないなぁ。速読で拾えるところだけ拾いました。あ〜選書間違った。本屋さんだと中身を見て選べるのだけど、アマゾンだからねぇ。ま、こういうこともあります。
仕事も子育ても自分もうまくいく!「働くママ」の時間術 馬場じむこ

仕事も子育ても自分もうまくいく! 「働くママ」の時間術
■やぎっちょ読書感想文
結論からいうとものすごく良かったです。緻密、具体的、細かい。著者の性格をモロ出しているかのようなあっちのかゆいところにも、こっちのかゆいところにも全てに手が届きます状態です。前半の印象は、会社、子供との関係、自分自身の3本柱の中で自分の時間・・・・だけにとらわれず、つまるところ、どのようにうまく進めていくのか?というところに目線があるように思いました。突発的な・・・・例えば子供が熱を出したので引き取りに来てくれ、の連絡に対しての具体的な方法とか、会社でその状況をどのように上手く運ぶことができるのか?とかとにかくあの手この手の豊富な一冊ですね。後半のポイントは、ネットやスマートフォンなどを活用した時間術や自己啓発の方法が豊富なことと何よりもダンナさんとの関係をどのように上手く維持するか、そして維持するだけではなく積極的に参加してもらうためにはどうしたらいいか方法論やスキルだけではなく、感情面にまで触れて具体的・・・・やっぱり緻密なんだけど・・・・に示してくれているところが嬉しいですね。働いていないお母さんも、夫婦仲を見直したいお母さんにもオススメな一冊だと思います。
2012年04月08日
生物と無生物のあいだ 福岡伸一

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)
■やぎっちょ読書感想文
ええっと。。。ごめんなさい。ハナシにムダが多すぎる気がしてなりませんでした。確かに科学の分野って要点だけ書いても文系の人にはおもしろくも何ともないと思うのですが、著者のストーリーとか、回りくどいハナシのしかたとかいらなかったなぁ〜。そして結局うーん、科学的によくわかりませんでした。やぎっちょこの手の本読んでるから、そんなに頭悪くないと思うんだけど・・・。んーごめんね。個人的にはちょっとNG。でも人気があるからこの本が良かった〜という人もいるのでしょうね。わかりやすく教えてくれる人いませんかね〜
2012年04月01日
スピリチュアルと物理学 柊木匠

“物理学者のセラピスト”がやさしく教える スピリチュアルと物理学
■やぎっちょ読書感想文
やぎっちょ、スピリチュアルの本はほとんど読みませんが、一度読んだら結構外さない気がしています。この本もとっても分かりやすくて、物理学が苦手でもとっても簡単にシンプルに説明してくれているし、スピリチュアルとの相関も示してくれています。著者は一見してどちらの世界にも精通しているし、関係性をほんと上手く示してくれているなぁ。この世界をスタートする人の導入の一冊としてとても優れていると思います。やーおもしろかった。
2012年03月27日
プリズン・トリック 遠藤武文

プリズン・トリック (講談社文庫)
■やぎっちょ読書感想文
交通刑務所を使った?トリックでした。トリックが見事すぎるという話だったけども、読めたなぁ。それは。全体の作りはとても見事だと思いました。全体が、登場人物も含めて淡々と進むような感覚があったな。感情移入のあまりない小説という感じがしました。個人的にだけど登場人物のなまえが覚えにくかったかも?作家さんは新人なんですかね?久々の本格ミステリー。楽しく読ませていただきました。
2012年03月16日
顔をなくした男 ブライアン・フリーマントル


顔をなくした男(上) (新潮文庫)
顔をなくした男(下) (新潮文庫)
■やぎっちょ読書感想文
ものすごく久々のチャーリーマフィンシリーズ。最後に読んだのは05年かな。間に読んでない続きがあると思われる。。冷戦終了後のストーリーが迫力に欠けるのは致し方ないにしても、これはこれでまたおもしろい展開となりました。ただご不満だったのは、チャーリーが登場するシーンが少なかったことかなぁ。個人プレイが活躍するのではなく、陰謀の大きさの詳細が活躍する中にチャーリーが組み込まれているような印象を受けました。それにしてもものすごい久々だったので、スパイのものすごいまでのリスク管理を忘れていました。その辺りを読むのもひとつの楽しみだったりするんですよねぇ。みんな自分が脱落しないようにしている世界。ストレスの緊張が緩むことはないんだろうなぁ。次はチャーリの活躍にもっとフォーカスして書いてあったらいいのにな、と思うのです。
2012年03月10日
錯覚の科学 クリストファー・チャブリス ダニエル・シモンズ

錯覚の科学
■やぎっちょ読書感想文
昨年の★5つは1冊、一昨年が2冊だったのだけど、今年は早くも5つ★が出ました〜!!この本ものすごく良書でした。錯覚を科学する内容で、注意の錯覚、記憶の錯覚、自信の錯覚、知識の錯覚、原因の錯覚、可能性の錯覚という6種類をそれぞれ心理的に、実験的にどのように錯覚が起こるかのメカニズムを表している本です。アメリカの本らしく実例が大半を占めます。
最初の「注意の錯覚」がおそらく最も有名だと思うのだけど、バスケットボールのパスに集中しているとゴリラの登場を見逃してしまうという、人間の視角認識の実験がおもしろいですね。携帯電話をしながら運転をするとなぜ事故につながりやすいか?ということもこの錯覚と心理の関係で説明できます。
「記憶」が自分の都合のよいように書き換えられるメカニズム。自信が自信過剰になる背景。知識の過剰評価、原因の錯覚はこんな様子。
一つは、偶然のものにパターンを見いだし、そのパターンで将来を予測すること。二つめは、二つのものの相互関係を、因果関係と思い込むこと。三つめは、前後して起きたことに、因果関係があると思い込むこと。と、書かれています。これが全部錯覚なんだけど、人間の脳がその仕組みを求めてしまうんだねぇ。可能性の錯覚は、まだまだ自分には未知の隠れた可能性があると思ってしまう心理。右脳開発とかもそうかな。そして最後に直感は本当に信じるに値するか?という内容で締めくくられています。
影響力の武器も、6つの影響について心理学的、実験的、実例豊富に書かれていたけども、それに近い気がしますね。どちらも良書なので二点ワンセットで読んでおきたい気もします。しますが。両方一気に読むと何がなんだかわからなくなりそうだなぁ。ともかくも、自分を知って生かしていくということにとっても役立つ一冊の良書であることは間違いないです。ちょっと難しいところがあってもみんな読めばいいのになぁと本気で思いました。
ちなみに実験はこちらから。パスの回数を数えることに集中です!!
2012年03月05日
選択の科学 シーナ・アイエンガー

選択の科学
■やぎっちょ読書感想文
アメリカの本によくあることだけど、実例が豊富。んーでも、この本は実例の中に結論が埋もれてしまって結局何が言いたいのかよくわからないままに終わってしまいました。最初の3章ぐらいはとっても良かったんだけどな。「からの自由」と「する自由」とかね。著者の経験をベースにした選択の違いとか。もうなんだか、読んでいるうちにうんざりしてきてしまいまして、選択の科学だけに「よまない選択」しちゃいました。。。途中で読まなくなる本ってほんとめずらしいのです〜
2012年02月26日
ステップファーザー・ステップ 宮部みゆき

ステップファザー・ステップ (講談社文庫)
■やぎっちょ読書感想文
鋼の錬金術師の人の画ですよね。なんだかね。この時期本当に読む本がなくて、本屋でもなんだか迷うまでもなく読む本がなくてなくて、困っておりました・・・で、手に取った一冊。テレビになっているんですね。やぎっちょテレビ見ないからわからないけど。かなり古い本だったのでビックリ。設定がおもしろいよね。てっきりお母さんはいるものだと思ったら、どっちもいないんだもんなぁ。あ、それにしてもこんなに古い本が今でもテレビになるというのは、やぱ宮部さん堅いなぁ。きっとお金いっぱい入るんだろうなぁ〜。短編だったけど、珍しく、楽しく読めました。最後のはだまされたなぁ。いいクライマックスでしたね〜