2007年11月30日

クローバー 島本理生4

クローバー

■やぎっちょ書評
いやいや。まいった。・・・好き!(キャッ)
うんとね、この本はいろんな意味ですごかったなぁ。とは言っても、気がつけばあちき・・・島本理生さんの本全部読んでいるわけで、これまでの小説を知っているわけですよね。どうしてもその目線から見てしまうんだけど、そういう意味ですごかったんです。

まず、救いようのないダメ男が出てこない!
ガーン・・・ガーン。島本ワールドよ、どこ行った。ほにゃらら!?
それからね、ナラタージュ前後にあった独特の空気感というか、間が全く見られなくなりました。島本さんをこの本ではじめて読む人はたぶん「ふーん。普通の話だね。てへ」って思うと思います。
けど、あのワールドからこの人間模様への変化って、何気にものすごいと感じたんですよね〜。うまく言えないけど、ただ深いという気がします。
そして、主人公が男というのもない・・・いや、短編で一度あったっけ?(確認しない自分が好き!)・・・ですよね。男心も人間心理も見事にわかってるなぁ、でてるなぁと感心することしきりでした。

ストーリー自体は、特殊な話ではありません。恋愛ストーリー。やぱ島本さんは恋愛が良いような気がします(ダメ男出て来ないやつね)。
主人公はおおむね冬冶。と、その双子の姉の華子。華子はサバサバ系。冬冶は召使系(?)。ま、気は優しくて力もない・・・みたいな。

華子は恋多き女で、島本さんのあとがきによると華子の恋と成長物語になるはずだったのが、途中から(かなり初期の段階で)熊のような熊野が出てくることで、しょーがなく冬冶のストーリーになった、みたいな。。。
いいよね。そういうイレギュラー。
冬冶の性格が苦手で書くのに相当苦労されたようです。でも、すごいうまく運んでいたと思いますよ。

冬冶の彼女になる雪村さんですが、途中うわー嫌いと思ったら、いやいやなかなかいい子だ!と思ったら、やっぱどーよ、と思わせる二転三転の彼女でした。うむ。
内向的なのに結構冬冶を振り回しますしね。かと思ったらめちゃめちゃ一途で、本気で冬冶のことが好きだし。でも別れ話がわけわかんないし。。。不思議ちゃんでした。
不思議ちゃんの雪村さんは、ものを食べるときに必ずいろいろとこぼすんだけど、それを改めようとはせず、ティッシュを持ち歩くことで「どーよ」という表情をする子でした。って、こんな説明どうでもいいか。。。

冬冶がね、実家の大学院に進むか東京の大学院に進むか迷って、父親に相談したときの父の発言がぐぐっときましたよ。就職という選択肢もできてより複雑に、そり迷うことになりますけどね。
でも本当に、自分に決断がないと人に伝えることなんてできないなぁなんて、素直に感じました。
最終的に冬冶が選んだのが本当にそれで良かったのか、結構、おおいに疑問だけど・・・。

あー。ところで、なんで自分。島本理生ワールドに引かれていくんだろう。
どうして林檎は木から落ちるのに月は落ちてこないんだろう(意味不明)。
ハッ!これは恋?恋なのですかっ!?(100万%違います)
出版のペースが早くてうれしいです。次も楽しみだ!!

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この記事へのコメント

1. Posted by nero   2007年11月30日 12:26
やぎっちょサン、ご無沙汰してます。
とは云え、こっそりと拝見はしてるんですけどね。

ワタシも最近この作品読んで、とっても好きだったので、嬉しくってコメントしちゃいましたよ。

http://www.mypress.jp/v2_writers/gatto_nero/story/?story_id=1675447

まぁ、ワタシのは相変わらず感想にはなってませんけど。。。
こっそり拝見して、またいつか突然あらわれると思いますので(笑)
2. Posted by やぎっちょ   2007年12月01日 12:52
neroさん
こんにちは〜♪
neroさんも新刊読まれるの早いですね〜!感想の出だしに「好き」ってあったのが、一緒で笑えました。
こっそり見てくださってありがとうございますね。あちきもこっそり見てますが、全体的に誰かのブログに行く頻度が減ってます(汗)
ちょくちょくお邪魔しますね★
3. Posted by りょう   2007年12月02日 20:36
はじめまして。
トラックバックありがとうございました。
いつもこっそりお邪魔させてもらっているのでまたよろしくお願いします。
雪村さん確かに不思議ちゃんでしたね。
きっと今まで自分をあまり出したことないからどうなっているのかわからなくて不器用なんだなあと思いました。
最後の冬治の選択はちょっと残念でした。
どちらを選択してもそう思うかもしれませんが。
4. Posted by やぎっちょ   2007年12月03日 15:07
りょうさん
はじめまして♪コメントありがとうございます♪♪
このブログを見てくださっているんですね。うれしいです。ありがとうございます。
雪村さん不思議ちゃんで、こうして読み終わってみるとなかなかいいキャラでした。自分をうまく出せないって大人になってからもあるけど、この年代だと余計に多いのかもしれませんね。
最後はそうですね〜。どの選択でも納得できなかったかもしれないけど、この選択はあちきも首をひねってしまいました〜★
5. Posted by エビノート   2007年12月05日 20:29
やぎっちょさん、こんばんは〜♪
主人公が男性って、短編以外では初でしたね!
『コイノカオリ』というアンソロジーの中にあった「最後の教室」以来だと思います。確か。
冬冶がダメダメ君になっちゃうのかなぁ〜という不安もありましたが、若さゆえということで微笑ましく読むことができました。
華子と熊野氏のやり取りが可笑しかったです♪
この二人お似合いですよね。
6. Posted by やぎっちょ   2007年12月06日 17:17
エビノートさん
こんばんは♪
ね〜。男子主人公なかなかよくないですか!?すごい気に入ったんだけど。。あ〜そーだそーだ。コイノカオリ読みました!
冬冶はいやいや、これまでの島本さん小説のダメ男に比べたら、怪力無双なほどに男らしかった(あれで?)と思います!!ふがふが。
華子と熊野氏は良かったですよねぇ。最初の方で熊野氏躓いたと思ったけど、なにはともあれ愛がはぐくまれればそれでよし!
次の島本さん作品もこの雰囲気を残していってほしいです★
7. Posted by 弥勒   2007年12月16日 21:41
冬治ってどっちかと言えば
ダメ男じゃないっすか?!(爆)
最終的選択には同じく疑問でしたよ〜
いいのかー!!それでー!と
内心叫んでました。
でもこうゆう話を待っていたのですよ。
矛盾してるけど(笑)
普通の恋愛小説ってゆうの?!
えーと…(-_-;みたくなんないやつ。
なので楽しかったです。
8. Posted by やぎっちょ   2007年12月17日 00:51
そらさん
あーーーどっちかといえば(笑)
これまでと比較してしまうから、ついいい男?に見えてしまいました。しまった!
やっぱ誰でも最後の選択を疑問に思うんですね。ま、いいか、自分の人生じゃないしぃとか思って心の均衡?を保とうとしました(笑)
やっと普通?の恋愛小説が来ましたねー。この調子で続けてほしいです★
9. Posted by yori   2008年01月07日 23:43
やぎっちょさん こんばんは
登場人物の個性がしっかりはっきりしていて、御約束の駄目男君は登場しないモノの 笑 とても素敵で尚かつ奥深い作品に仕上がっていましたね。こんな島本さんは良いですよ!!
10. Posted by やぎっちょ   2008年01月08日 00:56
yoriさん
こんばんは〜♪
ですよね〜♪♪こんな島本さん大好き!いつまでもダメ男ばっかじゃ進歩ないですもんね!(笑)次の本もものすごく楽しみです★
11. Posted by 苗坊   2008年01月13日 11:33
こんにちは。
TBさせていただきました。
面白かったですね^^
キャラクターでは熊野さんが1番すきでしたね^^
ここまで求愛されてたら、私はころっといっちゃいますね^^;
島本さんの作品は、雰囲気が変わっても好きだなぁと思いました。
12. Posted by やぎっちょ   2008年01月13日 13:08
苗坊さん
こんにちは〜♪
熊野さん大きくて熊みたいなのに、どこか一部分だけ黒いのが人間の深さを表してますね〜(そうかな?)
ほんと作品の雰囲気が結構変わっていましたよね。びっくりです。今後はどのような作風で行くのでしょうかね!?
13. Posted by masako   2008年09月08日 23:19
こんばんは。
これは今まで読んだ島本さん作品の中で一番好みでした♪
雪村さんは本当不思議ちゃんでしたね〜。冬治の選択は同じくそれでいいの??と疑問でした。

私は雪村さんより華子派。華子って言うほど我侭には思えなかったんですよね。華子と熊野さんの関係は結構いいなーって思いました。
14. Posted by やぎっちょ   2008年09月09日 15:51
masakoさん
こんにちは♪
あ、一番でしたか!それも納得です。最新刊はそれ程じゃなかったですよぉーー。
やぎっちょも華子派かなぁ。なんか雪村さん好きになれなくって。。。
こういう系統の本をもっと書いてほしいですね!!

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