(②の続き)

 ①でStuxnetがどんなものか、またその存在と危険性、過去の事件等を書いた。また、311事件の時も実際福島原発も地震のあとポンプと弁とコントローラーが誤作動したということも記した。

 ②で福島原発のセキュリティ管理をイスラエル企業MagnaBSPが行っていることを書いた。更に、Stuxnetが福島原発で導入されている可能性があることを書いた。

 続いて、ここで福島原発のセキュリティ面を考えてみる。

 311以前にさかのぼると、311直前迄にも相次いでの点検漏れや、非常用ディーゼル発電機が起動までに15分程度かかるという事故が起きていた。


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風のたよりーいわき市議会議員 佐藤かずよし http://skazuyoshi.exblog.jp/12828796/
あわやメルトダウン、福島第一原発2号機電源喪失水位低下  2010年 06月 19日

 17日午後第一原発2号機であわやメルトダウンの事故が発生しました。発電機の故障で自動停止したものの、外部電源遮断の上に非常用ディーゼル発電機がすぐ作動せず電源喪失となり給水ポンプが停止、原子炉内の水位が約2m低下、約15分後に非常ディーゼル発電機が起動し隔離時冷却系ポンプによる 注水で水位回復するという、深刻な事態でした。東京電力は事実経過を明らかにしておらず、真相はまだ闇の中ですが、この事故は誠に重大です。
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 それだけではない。他にも点検漏れなど、福島原発の管理の甘さがみられる。


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東電、429機器で点検漏れ=柏崎刈羽、福島原発を調査 2011年2月28日[時事通信社]
http://www.asahi.com/politics/jiji/JJT201102280072.html
 東京電力は28日、柏崎刈羽(新潟県)福島第1、第2原発の点検漏れに関する調査結果と再発防止策をまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出し た。点検漏れは3原発で計429機器に上るが、東電は「既に機器の健全性を確認しており、安全上の問題はない」としている
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福島第一原発の33機器で点検漏れ 最長は11年間   2011年3月1日
http://mytown.asahi.com/areanews/fukushima/TKY201102280471.html
 東京電力は28日、柏崎刈羽原発(計7基)の多数の機器で点検漏れがあったことを受けた調査で、福島第一原発の1~6号機でも33機器で点検漏れが見つかったと発表した。6号機の原子炉建屋内にあり、残留熱除去系の電動弁に電力を供給する分電盤は11年間点検していなかった。いずれも健全性に問題はないなどとして運転は継続する。 福島第二原発1~4号機でも21機器で点検漏れが見つかり、2月2日に発表した。
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 そして311。
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相次ぐ原発緊急事態、想定外と見通しの甘さ (2011年3月12日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110312-OYT1T00248.htm
 福島第一原子力発電所、第二発電所で相次いで出された原子力緊急事態宣言は、日本の原発防災の巨大地震に対する見通しの甘さを露呈させた。
 東電によると、建屋の震度など実際の揺れのデータをまだ評価していないものの、今回の地震のマグニチュード8・8は同発電所の想定(最大マグニチュード7・9)を上回る規模だった。
 緊急時に水を注入して炉心を冷やす緊急炉心冷却装置(ECCS)が電源も含めて停止。くみ上げた冷却水(海水)を回すポンプも止まった。このため、原子炉の冷却が不十分になり、格納容器内の圧力が上昇、容器が崩壊する危機が高まった。
 ポンプ停止の原因は、福島第一の場合、1~6号機の非常用ディーゼル発電機計13機がすべて地震約1時間後故障停止したことだった。想定では、地震が起きても各基が非常用発電機を融通しあって復旧するとしていたが、全滅した。
 福島第二では、被害状況が確認できない、として海水を通すポンプなどが止まったまま。さらに福島第二では、放射線監視装置も3台のうち2台が停止している。このため監視装置を積んだ車などを動かして放射線監視に当たっている。
 東電は電源を確保して原子炉の温度を下げるため、保有する発電機車51台を現地に集め、発電の準備を進めている。
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 それだけではない。311の後ですら、、、

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福島原発のセキュリティやばくね?な件について 
http://d.hatena.ne.jp/kagura-may/20110331/p1

 いとも簡単に職業右翼の侵入を許すとはな。もし、突っ込んできた車がテロリストの運転する物で、爆弾満載だったらどうするつもりだったんだろう?。

福島第2原発 街宣車が不法侵入 ゲート壊し走り回る

 31日午後1時10分ごろ、東京電力福島第2原発(福島県富岡町、楢葉町)で、施錠されている西側車両ゲートを右翼団体の街宣車とみられる車両が突破。構内を走り回った末、約10分後に同じゲートから逃走した。構内の施設や作業員に被害はなかったが、ゲートは壊されており、県警双葉署は器物損壊や建造物侵入容疑で捜査。車両に乗っていたとみられる人物から任意で事情聴取している。
 県警によると同日午後0時20分ごろ、第2原発から北へ12キロ離れた同第1原発(同県大熊町、双葉町)の正門前に、第2原発に侵入したのと同一とみられる街宣車と乗用車の計2台が現れ、東電社員が県警に通報していた。街宣車は第1原発には侵入せず、第2原発に移動したとみられる。【松本惇】
3月31日 毎日新聞)
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 参考
福島第2原発:街宣車が不法侵入 ゲート壊し走り回る - 毎日jp(毎日新聞)
http://ceron.jp/url/mainichi.jp/select/weathernews/20110311/nuclear/news/20110401k0000m040020000c.html
福島第2原発:街宣車が不法侵入 容疑の男を逮捕 - 毎日jp(毎日新聞)
http://ceron.jp/url/mainichi.jp/select/today/news/20110401k0000m040020000c.html


 そもそもセキュリティがあまあまなのだ。これでは地震どころかそれ以前に故障していてもおかしくないのかもしれない。それに、Stuxnetが何者かによって持ち込まれてしまう可能性も非常に高いのではないか。

 それに311事件のあと、3/31に起きた福島原発、施錠されている西側車両ゲートを右翼団体の街宣車と思われる車両が突破している。危険な状況にある中で、ゲートを突破できてしまうというのはいかがなものか。

 というか、原発という非常な危険な核施設セキュリティはどうなっていたのか。監視カメラ警報システムというものが「重要施設」を守っているのではないのか?まさか、ニュース等で流れているようなあんな遠距離のカメラだけと言うのは、ありえないだろう。
 普通に考えて、24時間監視するかたちで設置されているはずだ。その監視カメラと、警報システムを担当しているのが、イスラエルのMagnaBSP社なわけだが。


 何故、公開しないのだろう?公開できない映像があるのだろうか?
 そもそもそういった画像や動画の存在に関して、話題が出てこないのは何故だろう?
 そういった画像・動画が報道されないのは何故だろう?
 そういった画像・動画の公開を言及しないのは何故だろう?



 過去の記事の中でも、2010年 06月 19日の記事「あわやメルトダウン、福島第一原発2号機電源喪失水位低下 」(風のたよりーいわき市議会議員 佐藤かずよし http://skazuyoshi.exblog.jp/12828796/に注目してほしい。

 「2010年6月17日、第一原発2号機外部電源遮断の上に非常用ディーゼル発電機がすぐ作動せず、電源喪失となり給水ポンプが停止、原子炉内の水位が約2m低下、約15分後に非常ディーゼル発電機が起動」したとある。

 これについて、ハタ次男氏のブログ 「憂いの果てに ~次男坊のアフォリズム~」http://hatajinan.blog61.fc2.com/ に詳しく調べられた記事があるので以下に紹介、転載する。

----以下、転載---
「2011/09/13 - 福島第一原発事故の真相に迫る! 4 〈スタクスネットが世界中の原発をメルトダウンさせる?!〉」http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-316.html)より

ここで一旦話を2010年6月のフクイチ2号機事故に戻す。

 フクイチ2号機事故では原子炉スクラムした際に、補助リレーの誤作動により外部電源に切り替わらず非常用ディーゼル発電機を稼働させた。原子力安全・保安院の寺坂保安院長は2011年5月1日の国会答弁で、「スクラム後の電源切替の際、瞬間的な停電が発生し、外部電源が失われ、原子炉圧力上昇、水位低下を確認。安全弁を開きまして圧力を逃し、原子炉水位が自動起動するレベルに達する前に、手動で隔離系冷却装置を起動した」と明言している。
 この時の事故を東電は、『人為ミスと推定した』のだが、あくまでも推定である。では、真の原因とは一体何か。内部電源が遮断された際、外部電源が作動しなかったことである。それにより、30分もの間、外部電源が遮断された状態が続き、原子炉水位が2メートルも失われたのである。

福島第一原発事故の真相に迫る! 2 〈フクイチ2号機事故の推定経過と撤去された系統安定化装置〉
http://hatajinan.blog61.fc2.com/blog-entry-313.html

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【事故5】7月9日東電本社における聞き取りから(東電共の会): 福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)
http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2010/07/post-30ef.html
福島第一・2号「外部電源全喪失事故」が提起した深刻な欠陥

~7月9日東電本社における聞き取りから~
2010.7.12 
東京電力と共に脱原発をめざす会 
当会では、6日の東電の発表を受けて、9日に本社で説明を受けました。原因と対策と称するその内容は、たいへん深刻なものであり、またその対策はとても納得のいくものではありませんでした。

○原因究明が全くできていない。すべて推定にすぎない。
○時系列、チャート等具体的な証拠がなにも示されていない。
○真の原因は、外部電源切り替えができなかったこと
○外部電源のシステムエラーであるが、インターロックの内包する欠陥という普遍性をもつ
○他のプラントはもとより、全国、海外にも水平展開すべき重大事故。


このまま起動準備に入るとは、あまりにも無謀です。(同感です)
しかし報道もおよそ満足ではなく、県民に事実が知らされていません。
--抜粋ここまで--
(略)
 東電の調査結果を見ても、外部電源がつながらなかった原因『5~7ミリ秒(0.005~7秒)』瞬間的な誤信号が三回あり、その誤信号を受けて外部電源側遮断機がインターロックし作動しなかったとも読み取れる。

 外部電源側遮断機が作動しなかった原因は内部電源と外部電源切り替えの際にインターロックされたことにある。その際、誤信号は人為ミスでも故障でもなく、スタクソネットが書き込んだコードよるものだとも考えられないか。原子炉スクラムにより内部電源が遮断された際、スタクソネットにより書き換えられたコードが誤信号を発し、外部電源側遮断機が内部電源はまだつながっているとシステムが判断しインターロックがかかった。本来ならば『入』に入るべきところで作動せず、非常用ディーゼル発電機が起動する事態に陥った。スタクソネットが原因で外部電源喪失が発生したと考えたほうが合点がいくではないか。

---転載記載ここまで---



ここで、再度、スタクスネットのおさらいを一部。

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日本コンピュータセキュリティインシデント対応チーム協議会
マルウェア Stuxnet(スタクスネット) について 
http://www.nca.gr.jp/2010/stuxnet/

 Stuxnet (スタクスネット) は、2010年7月中旬に出現し、USB 経由で Windows の脆弱性を悪用して Windows PC に感染する、独シーメンス社製ソフトウェアを攻撃対象とする特徴を持つことから、注目を集めました。 さらに、9月中旬に入ってから、より詳細な情報が公開され始めたこと、国内でも感染事例があったことから、一般紙が取上げ始めました。
 インシデント情報活用フレームワーク検討 WGでは、脅威情報共有 WGと協力して Stuxnet (スタクスネット) に関する公開情報を調査し、本レポートにまとめました。

動作上の特徴
(1) Windows の脆弱性を悪用して Windows システムに感染
 (2) 独シーメンス社製ソフトウェア (SIMATIC WinCC or SIMATIC PCS 7) の脆弱性を悪用して、SQL コマンド経由で SIMATIC WinCC あるいは、SIMATIC PCS 7 の稼働する Windows システムに感染
(3) 独シーメンス社製ソフトウェア (SIMATIC STEP 7) を悪用して、PLC (プログラマブルロジックコントローラ) に悪質なコードの書き込み
Stuxnet は、STEP 7 の s7otbxdx.dll ファイルの改ざんし、CPU が 6ES7-417 および 6ES7-315-2 のプログラマブルロジックコントローラに悪質なコードの書き込みを行います。

[想定される攻撃対象システム]
非常に高速(807Hz~1210Hz)で動作する周波数変換ドライブが必要
[攻撃活動と影響]
何か月にもわたって出力周波数を短時間のうちに1410Hz、2Hz、1064Hz順に変化させる ⇒ 制御系システムの通常動作の妨害
---ここまで---


 Stuxnetが侵入した制御システムでは、出力周波数を短時間のうちに3回変化させ、通常動作を妨害する。そして、2010年6月に発生した福島原発のトラブルでは、東電の調査結果に外部電源がつながらなかった原因を『5~7ミリ秒(0.005~7秒)』の瞬間的な誤信号が三回あったとある。
 はたしてこれが、単なる偶然だろうか。
 

 また、ハタ次男氏のブログでは、ここから更に過去に起きた世界中の原発でのトラブルを紹介・分析し、「これらの原子炉トラブルはほぼ全て外部電源が喪失され」、「非常用ディーゼル発電機で原子炉の冷却機能を維持する事態に陥った。」とある。

東通原発一号機→地震で外部電源喪失
女川原発→すでに原子炉停止状態であったが余震で外部電源二系統喪失
六ケ所村再処理工場→地震で外部電源喪失
韓国古里原発1~4号機→外部電源喪失
アメリカ・ブラウンズフェリー原発→竜巻でスクラム後外部電源喪失
アメリカ・フォートキャリフーン原発、クーパー原発→ミズーリ川の氾濫・洪水によりスクラム後、外部電源喪失
アメリカ・ノースアナ原発→アメリカ東部の地震によりスクラム後、外部電源喪失
アメリカ・サンオノフレ原発→竜巻によりスクラム後外部電源喪失


 実にこれだけの原発が何らかの自然(?)災害によって、外部電源喪失に至っているのだ。これらの自然(?)災害起因の事故も想定して、原発施設は準備がなされて然るべきで、そう考えると明らかに不自然すぎるほどに電源を喪失しまくっている。
 
 ④に続く