2015年01月

2015年01月04日

大河ドラマ『花燃ゆ』と台湾のつながり

 今夜(1/4)から始まったNHKの大河ドラマだが、主人公は杉文という、吉田松陰の妹を井上真央が演じる。

 主人公の周囲には幕末の英雄、維新の功労者となる若者が綺羅、星のごとく集っており、しかもドラマではなぜか二枚目俳優が大勢起用されており、話題にはことかかないだろう。

 台湾でも緯來日本チャンネルが大河ドラマを月〜金と毎日放送することがほとんどだから(『軍師官兵衛』はまだだが)、来年あたり放送される可能性はある。そして旅行業者とタイアップして、山口周辺への旅をPRし、台湾人旅行客が増えることもありうる。実際、宇部空港はこれまでトランスアジア航空のチャーター便が飛んでいる。

 今、緯來では井上真央の朝ドラ『おひさま』(台湾でのタイトルは『陽子(ヤンズ)』)を放映中。井上真央は『花男』もそうだが、けっこう多く台湾で放送されたことがある。そして主人公の二番目の夫となる小田村伊之助(楫取素彦〈かとりもとひこ〉)を演じるのは大沢たかお。『仁〜JIN』は台湾でも絶賛放送だったし、奇しくも同名(発音上)の高雄からの台湾新幹線がロケ場所となった『藁の盾』も台湾で話題となった。

 しかし、『花燃ゆ』と台湾とのつながりを一番感じさせるのが、台北市の北部にある「芝山巌」だ。ここはもともと日本統治時代初期にできた学校があって、統治に反対する勢力によって惨殺されてしまった日本人教師六人を祀る「六氏先生の墓」もある。その六人の先生の中の一人(最年長)が楫取素彦の次男、楫取道明だ。文の姉と結婚した素彦の実子で、姉死後は文が素彦の後妻となり、道明は文が育てたようなものだ。そして当然ながら道明は吉田松陰の甥っ子にあたる。そんな人が六氏先生のなかにいたとは、以前この芝山巌には行ったことがあるのに知らなかった。ガイドの仕事で案内することになり、その予習で調べてわかったのが以上のことだ。