abilify sales

 今回は2013年度のアメリカでの薬剤の売上ベスト100についてです。なんと、あのエビリファイが全ての薬剤の中で売り上げNo1に輝いたのです。アメリカ人はエビリファイを飲みながらストレス社会で逞しく生き抜いているのでした。
(Source: IMS National Sales Perspectives, IMS Health)

 以下の薬剤が2013年度のアメリカ合衆国での売上ベスト20の薬剤です(2012年10月1日~2013年9月30日)。

1 Abilify $6,460,215,394
2 Nexium $6,135,667,614
3 Humira $5,549,996,855
4 Crestor $5,310,818,889
5 Cymbalta $5,219,860,418
6 Advair Diskus $5,121,312,668
7 Enbrel $4,681,201,645
8 Remicade $4,098,233,242
9 Copaxone $3,697,182,238
10 Neulasta $3,580,364,758
11 Rituxan $3,288,614,045
12 Lantus Solostar $3,005,681,663
13 Spiriva Handihaler $2,998,207,542
14 Atripla $2,856,818,557
15 Januvia $2,843,496,907
16 Avastin $2,688,414,938
17 Lantus $2,556,825,619
18 Oxycontin $2,534,909,675
19 Lyrica $2,415,254,835
20 Epogen $2,280,696,834

では、1位から見ていきましょう。( )は国内での発売名です。

 1位 Abilify(エビリファイ)、$6,460,215,394。売上はなんと64億ドル(約6400億円)!!。このブログでも何回も登場しているエビリファイ。ついに全ての薬剤の中で抗精神病薬が売り上げNo1に輝きました(2012年度は11位)。これは史上初の快挙ではないでしょうか。エビリファイは、アメリカでは、いろんな適応症を既に取得しています。統合失調症だけでなく、双極性障害(躁、うつ、どちらの病相でもOK)、発達障害(自閉症を含む)の関連精神症状(癇癪発作、等)、小児双極性障害(このような病態があるのかは、私はまだ疑問に思っていますが)、うつ病へのSSRIへの補完(増強)療法、不安障害(これはまだ適応外だが)、などなど、様々な精神疾患に処方されているようです。だからそんなに売れるんですね。国内でもエビリファイが大好きな精神科医が増えています。とにかく何でもいいから、精神疾患にはとりあえずエビリファイを出しておけばいいんだという感じで処方されているのかもしれません。私は、「とりあえずエビリファイ療法」と呼んでいますが、たとえ結果オーライで良くなったとしても、こういった使用方法は診断を疎かにしてしまい、診断が未確定のままで飲み続けることになりかねないため私は好みません。心理療法の方が好ましいようなケースは薬物療法ではなく心理療法が中心になされるべきです。精神疾患にはドーパミン機能失調(機能亢進や機能低下、ドーパミンの放出と代謝やクリアランスのバランスの異常など)という共通のメカニズムが絡んでいるのかもしれませんが、ドーパミンだけでは各疾患の本質は説明できないと思うからです。

 しかし、エビリファイはドーパミン受容体にはアゴニストとしてもアンタゴニストとしても作用するという不思議な薬です。一般に低用量ではアゴニストとして、高用量ではアンタゴニストとして作用すると言われていますが、では、個々のケースで実際に何mgからと言われるとよく分かりません。もしかしたら、病態に応じて、アゴニストとして作用すべき時はアゴニストとして、アンタゴニストとして作用すべき時はアンタゴニストとして作用する便利な薬なのかもしれません。それを証明するような論文はまだありませんが。受容体への濃度による作用や解離実験などのデータからは、エビリファイはドーパミン(-セロトニン)システム・スタビライザー(Dopamine-Serotonin System Stabilizer)であると、大塚製薬のMRは宣伝しています(下図。ハロペリドールは濃度が変わってもドーパミン受容体への作用は常に一定なのに対して、エビリファイは濃度に応じてドーパミン受容体への作用が変化する)。しかし、機能の面から、それが証明された訳ではありません。前回のブログを参照してほしいのですが、いろんなタスクを被験者に試みてもらい、ドーパミンのレベルを上げた方がいいようなタスクと、逆に、ドーパミンのレベルを下げた方がいいタスクが、双方伴にエビリファイにて向上したという、ドーパミンレベルの柔軟性が保持されており、人の遂行機能からの証明がなければドーパミン(-セロトニン)システム・スタビライザーだとは言えないと思えます。
http://www.gjpsy.uni-goettingen.de/gjp-article-bandelow-aripiprazole.pdf
エビリファイはドーパミンシステムを安定化させる

 従って、製薬会社が言うような高用量が必ずしも必要という訳ではないようにも思えます。個々のケースで微調整をしていくべきでしょう(統合失調症でも3~6mg/日でも効果が十分に得られる場合がある)。セロトニン受容体に関しては、5-HT1Aに対してはアゴニストとして、5-HT2Aにアンタゴニストとして作用すると言われていますが、これがドーパミン受容体の時のように、用量などによってアゴニスト、アンタゴニストとして作用が変化するようです。こうなると、かなり複雑な薬だと言えます。予想とは逆に作用してしまうことがあり得るはずです。エビリファイでは使用量の微調整が重要なように思えます。使用用量によっては、必ずしも下の図のようにはならないと思えます。
aripiprazole as partial agonist
 一方、他のSGAよりも代謝障害(肥満や高血糖)を引き起すリスクが非常に低いということが、処方する側の医師に好まれているのかもしれません。確かに他のSGAよりは代謝障害のリスクは確実に低いと思えます。唯一の難点は他剤からエビリファイへとスイッチする際に失敗することがあることと、アカシジアが出やすいことですが、これを軽視しているドクターが時々おられます。特に、アカシジアは軽視すべきではありません。軽度ならばまだ我慢できるでしょうが、中等度以上のアカシジアは危険です。これほど辛い状態はなく、アカシジアの辛さに耐えられず死にたいと口走る患者さんがいる程です。私は中等度以上のアカシジアではただちにその薬剤を中止しています。

 大塚製薬としては、本年度(2014年10月)中にアメリカでのパテント(特許)が切れてジェネリック攻撃に晒されるのが今から怖いようであり、今、このエビリファイの仲間の新薬の治験を日本でも行っています。なお、エビリファイのデポ剤が近々発売されることでしょう。デポ剤に切り替えてもらえば大塚製薬としてはまずは一安心かもしれません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%94%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%AB
(エビリファイのデポ剤の治験結果について。再発予防効果、PANSSスコアからみた病状の安定度など、かなり良い成績だったようです。下図。)
aripiprazole vs placebo

 上の論文では、エビリファイのデポ剤の半減期は400 mgの用量では46.5日、300mgでは29.9日だったと述べられています。エビリファイのデポ剤では4週間に1回の注射で十分に維持していけることでしょう。6週間に1回の筋注でも維持できるかもしれません。元々、経口投与でも半減期が異常に長いので(なんと75時間)、その半減期の長さとドーパミンD2受容体への高親和性の特性からは、隔日投与も可能なはずであり、私は、他剤からエビリファイへスイッチする際には、置換が失敗しないように当初は2日に1回の上乗せ投与も試みたりしています。隔日投与でも同等の効果が得られるのであれば薬剤費の節約にもなります(隔日投与だと売り上げが半分になってしまうから、大塚製薬は絶対にこんな投与方法があるなんては言わないでしょうけども)。

 2位 Nexium(ネキシウム)、$6,135,667,614、プロトンポンプ阻害剤であり、逆流性食道炎に使用します。アメリカ人はフライドポテトとか脂っこいものを食べ過ぎなんでしょうね。酒も度数が強いものをストレートで飲むし。そりゃ、胃を壊して胸やけがするはずです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%BD%E3%83%A1%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%AB

 3位 Humira(インフリキシマブ)、$5,549,996,855、TNFα阻害型抗炎症剤であり、バイオ技術で作り出されたモノクローナル抗体です。「慢性関節リウマチにおけるヒトモノクローナル抗体 human monoclonal antibody in rheumatoid arthritis」の頭文字をとってHumiraと名づけられました。難治性である自己免疫疾患(関節リウマチ、乾癬性関節炎、強直性脊椎炎、クローン病、潰瘍性大腸炎、乾癬、若年性特発性関節炎など)に使用されます。バイオ技術で作った製品のため非常に高価な薬です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%AA%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%83%96

 4位 Crestor(クレストール)、$5,310,818,889、ストロングスタチンです(リピトールよりも強力な最強の高脂血症治療剤)。欧米人のコレステロールの高さは半端じゃないのかもしれません。

 5位 Cymbalta(サインバルタ)、$5,219,860,418、本来はSNRIであり抗うつ剤として使用すべきものかと思えます。しかし、うつ病以外にも、全般性不安障害、末梢神経障害、特に糖尿病性神経障害、線維筋痛症への適応症がアメリカでは取得されています。うつ病への処方ではなくて、内科での糖尿病の神経障害や、整形外科での腰痛や坐骨神経痛などへの処方が増えているため5位にランクインしたのではと思えます。サインバルタは下行性疼痛抑制系に作用し、脳が痛みを感じないようにしているだけなのではとも思えますが、痛みの根本治療ではないことに留意すべきです。疼痛の原因が慢性の炎症である場合には、炎症という原因が除去されていなければ、サインバルタをずっと飲み続ける必要があります。サインバルタを急にやめてしまえば、その反動で逆に激痛が走るかもしれません。今、国内でもこういった処方が増えており、精神科医の私からしてみれば????に思えるのですが・・・。

 6位 Advair Diskus(アドエア○○○ディスカス)、$5,121,312,668、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療薬(β2刺激薬+吸入ステロイドの合剤)です。アメリカでは禁煙が進んだけど、なぜか未だにCOPDが多いようです。アメリカは車社会ですから、ニューヨークやロサンゼルスなどの大都会では大気汚染がひどいせいなのかもしれません。

 7位 Enbrel(エンブレル)、$4,681,201,645、3位のHumiraと同じタイプ製剤です。国内ではタケダ薬品が発売しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%88

 8位 Remicade、$4,098,233,242、第3位のHumiraと全く同じ製剤です。販売会社が違うだけ。人気商品のiPHONEをソフトバンクだけでなくAUやドコモでも発売するような感じですね。

 9位 Copaxone(国内未発売)、$3,697,182,238、グルタミン酸、リジン、アラニン、チロシンという4つのアミノ酸のランダムポリマーからなる新しい作用機序を有する薬剤。ミエリン塩基性タンパク質(MBP)のデコイ(ダミー)として機能するユニークな薬理作用に基づく免疫調節剤です。多発性硬化症(MS)ではこのデコイの方を攻撃するように欺き、神経系への攻撃を回避する仕組みです。中枢神経系の自己免疫疾患に威力を発揮します。このMBPのデコイは、もしかしたら、統合失調症(SZ)や双極性障害(BP)の治療にも応用できる可能性があります。SZやBPではMBPとの関連が強く指摘されているからです。難治性のうつ病やアルツハイマー病にも応用できるかもしません。この薬剤は精神疾患への応用が期待できる全く新しいタイプの薬剤のように思えます。
 10位 Neulasta(国内未発売)、$3,580,364,758、組み替えヒトG-CSF持続型製剤です。抗がん剤などで生じた白血球減少症を治療します。いずれ国内でも協和発酵キリンから発売されることでしょう。精神科領域ではクロザピンへの副作用対策としてこの製剤が使用されることになります。

 11位 Rituxan(リツキシマブ)、$3,288,614,045、抗ヒトCD20ヒト・マウスキメラ抗体からなるモノクローナル抗体です。非ホジキンリンパ腫などの治療に用いられます。自己免疫疾患への使用も検討されています。1瓶21万円もする非常に高価な薬です。統合失調症が自己免疫疾患であるならば統合失調症にも応用できるかもしれません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%84%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%83%9E%E3%83%96

 12位 Lantus Solostar(ランタス注ソロスター)、$3,005,681,663、持効型インスリン製剤(基礎インスリン製剤)です。このランタスのおかげで、インスリンの日内動態が安定しインスリンの使い方が大分スマートになりました。

 13位 Spiriva Handihaler(スピリーバ吸入剤)、$2,998,207,542、閉塞性肺疾患(COPD)の長時間作用型の吸入治療薬です。

 14位 Atripla(アトリプラ)、$2,856,818,557、HIV感染治療薬。

 15位 Januvia(ジャヌビア)、$2,843,496,907、経口抗糖尿病薬です。 DPP‐4阻害剤。DPP‐4を阻害することでインクレチンが分解されなくなり、そのインクレチンが膵臓からのインスリンの分泌を刺激することで効果が発揮されます。

 16位 Avastin(ベバシズマブ)、$2,688,414,938、VEGFに対するモノクローナル抗体製剤です。血管新生を阻害するため転移性癌への抗がん剤として使用します。加齢黄斑変性や糖尿病性網膜症の治療薬としても期待されています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%90%E3%82%B7%E3%82%BA%E3%83%9E%E3%83%96

 17位 Lantus(ランタス)、$2,556,825,619、12位を参照のこと

 18位 Oxycontin(オキシコンチン)、$2,534,909,675、半合成オピオイド製剤。癌の疼痛抑制として使用されています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%B3%E3%83%89%E3%83%B3

 19位 Lyrica(リリカ)、$2,415,254,835、このブログでも紹介したことがあるリリカ。N型電位依存性カルシウムチャネル阻害剤として疼痛性疾患(神経障害性疼痛)に使用します。マイルドで使いやすい薬なためか、売り上げはさすがに上位に食い込んできています。カルシウムチャネルに作用するので、疼痛だけでなく、気分などにも効くはずであり、リリカにて気分や感情も何となく安定するかもやしれません。

 20位 Epogen(エスポー)、$2,280,696,834、エリスロポエチン製剤。エリスロポエチンには神経保護作用があり、精神科領域では統合失調症のアドオンとして応用できるかもしれません。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%AD%E3%83%9D%E3%82%A8%E3%83%81%E3%83%B3

21位以降は商品名だけとします(太字は精神科関連薬剤)。

21 Celebrex $2,237,658,764
22 Truvada $2,235,712,145
23 Diovan $2,169,819,482
24 Herceptin $1,938,804,857
25 Gleevec $1,896,982,614
26 Lucentis $1,859,463,484
27 Namenda $1,856,822,750 (認知症治療薬)
28 Vyvanse $1,743,115,521 (ADHD治療薬、覚せい剤)
29 Zetia $1,710,526,476
30 Symbicort $1,563,242,161
31 Levemir $1,547,629,745
32 Suboxone $1,450,554,130
33 Novolog Flexpen $1,377,221,614
34 Novolog $1,349,403,122
35 Avonex $1,240,754,136
36 Seroquel Xr $1,226,532,019 (SGA)
37 Viagra $1,196,812,385
38 Alimta $1,192,134,813
39 Humalog $1,184,189,487
40 Nasonex $1,137,402,455
41 Victoza 3-Pak $1,104,811,637
42 Cialis $1,086,355,583
43 Gilenya $1,059,346,323
44 Flovent Hfa $1,050,009,900
45 Procrit $1,030,419,958
46 Isentress $1,014,678,055
47 Xarelto $996,441,091
48 Prezista $992,087,940
49 Janumet $987,663,598
50 Stelara $965,072,892
51 Neupogen $958,807,372
52 Orencia $957,680,500
53 Renvela $955,330,199
54 Reyataz $934,879,388
55 Vesicare $933,311,254
56 Dexilant $916,401,204
57 Tecfidera $879,673,483
58 Humalog Kwikpen $879,632,962
59 Synthroid $858,725,708
60 Vytorin $858,576,112
61 Lunesta $851,791,226 (睡眠導入剤)
62 Pradaxa $836,573,805
63 Benicar $832,276,970
64 Evista $823,647,433
65 Xolair $821,783,471
66 Aranesp $809,245,700
67 Prevnar 13 $806,129,346
68 Sensipar $786,320,942
69 Xgeva $785,725,436
70 Invega Sustenna $779,834,172 (SGA)
71 Zytiga $775,269,249
72 Avonex Pen $768,655,140
73 Synagis $767,786,422
74 Betaseron $767,648,290
75 Xeloda $754,133,787
76 Ventolin Hfa $745,629,470
77 Zyvox $726,184,205
78 Afinitor $721,629,719
79 Gardasil $710,208,856
80 Zostavax $705,140,729
81 Incivek $701,317,408
82 Sandostatin Lar $697,961,265
83 Aciphex $683,359,951
84 Benicar Hct $681,353,719
85 Bystolic $681,318,227
86 Treanda $679,052,250
87 Focalin Xr $660,161,202
88 Erbitux $648,984,405
89 Tamiflu $641,134,799
90 Tarceva $640,597,157
91 Pristiq $632,619,542
92 Complera $630,039,312
93 Cubicin $628,034,439
94 Velcade $621,800,823
95 Strattera $616,604,042 (ADHD治療薬)
96 Viread $599,074,197
97 Stribild $598,844,153
98 Welchol $573,939,710
99 Combivent Respimat $573,179,772
100 Xifaxan $569,762,570
Source: IMS National Prescription Audit, IMS Health

 ここで注目すべきことは、このブログでも紹介したことがある、Vyvanse(国内未発売)です。2007年にFDAによって承認され、2012年度に大人のADHDの使用が承認されたばかりにも係らず(2007年度から使用していた子供が成人に達したからでしょうけど)、28位にランクインしていることに注目すべきです。Vyvanseよりははるかに安全なストラテラは95位です。Vyvanse(一般名Lisdexamfetamine)は覚せい剤系のADHD治療薬です(phenethylamineとamphetamineのプロドラッグ)。子供時代からADHDと診断されて、この薬が開始され、以後は生涯にわたって少量の覚せい剤を使用し続け(生殺しのような状態)、国のために働き続けるといった現代社会の奴隷がどんどん製造されているようです。インカ帝国と全く同じですね。北朝鮮でも覚せい剤を巧みに使い国民を奴隷のように支配している疑惑があります。ADHDと診断されVyvanseを飲むことになったら、それは国によって飼い殺しの人生となることを意味する時代になったのかもやしれません。(関連ブログ2013年11月20日 大人のADHD)
(北朝鮮の国民は覚せい剤で汚染されている)
http://www.cnn.co.jp/world/35036635.html

一方、売上ではなく1年間の処方数は以下のようになっています(2012年10月1日~2013年9月30日までの総処方数)

1 Crestor 23,736,568
2 Synthroid 23,407,581
3 Nexium 20,689,735
4 Cymbalta 19,436,224
5 Ventolin HFA 17,531,384
6 Advair Diskus 16,604,511
7 Diovan 13,101,107
8 Vyvanse 10,409,180
9 Spiriva Handihaler 9,594,938
10 Lantus 9,498,954
11 Lyrica 9,406,166
12 Celebrex 9,288,870
13 Lantus Solostar 9,052,819
14 Abilify 8,922,954
15 Januvia 8,745,980
16 Namenda 8,464,036
17 Nasonex 8,388,973
18 Viagra 7,751,484
19 Zetia 7,714,153
20 Suboxone 7,658,467
21 Cialis 7,469,372
22 Bystolic 6,795,951
23 Tamiflu 6,415,670
24 Flovent HFA 6,154,584
25 Oxycontin 6,005,158
26 Symbicort 5,908,888
27 Dexilant 5,196,874
28 Nuvaring 5,188,089
29 Benicar 5,018,438
30 Levemir 4,749,858
31 Premarin 4,639,414
32 Loestrin 24 FE 4,590,856
33 Proventil HFA 4,402,561
34 Afluria 4,396,084
35 Novolog 4,200,166
36 Thyroid 4,146,906
37 Voltaren Gel 4,087,123
38 Vesicare 4,035,018
39 Benicar HCT 3,961,216
40 Novolog Flexpen 3,796,220
41 Vytorin 3,733,052
42 Lunesta 3,573,075
43 Humalog 3,567,750
44 Focalin XR 3,483,905
45 Toprol-XL 3,426,000
46 Pristiq 3,414,341
47 Ortho-Tri-Cy Lo 28 3,406,933
48 Lumigan 3,265,438
49 Janumet 3,262,008
50 Travatan Z 3,099,633
51 Evista 3,037,813
52 Lo Loestrin FE 2,896,633
53 Xarelto 2,845,724
54 Avodart 2,780,336
55 Pataday 2,747,016
56 Pradaxa 2,688,081
57 Zostavax 2,577,330
58 Combivent 2,564,776
59 Seroquel XR 2,553,562
60 Strattera 2,524,961
61 Detrol LA 2,318,229
62 Trilipix 2,272,817
63 Xopenex HFA 2,249,145
64 Chantix 2,236,551
65 Humalog Kwikpen 2,234,056
66 Lipitor 2,183,138
67 Exforge 2,009,256
68 Exelon 1,893,886
69 Aciphex 1,889,412
70 Welchol 1,849,687
71 Humira 1,840,089
72 Actonel 1,833,889
73 Onglyza 1,780,339
74 Combigan 1,778,837
75 Premarin Vaginal 1,720,394
76 Diovan HCT 1,716,985
77 Victoza 3-Pak 1,684,293
78 Enbrel 1,656,421
79 Truvada 1,608,426
80 Tricor 1,593,716
81 Micardis 1,558,847
82 Azor 1,540,801
83 Alphagan P 1,537,012
84 Patanol 1,482,109
85 Norvir 1,455,910
86 Aggrenox 1,446,475
87 Effient 1,443,887
88 Ranexa 1,421,595
89 Viibryd 1,404,896
90 Dulera 1,381,074
91 Advair HFA 1,332,348
92 Prempro Low Dose 1,314,444
93 Atripla 1,289,014
94 Amitiza 1,287,691
95 Asmanex Twisthaler 1,257,602
96 Levitra 1,257,292
97 Micardis HCT 1,249,265
98 Beyaz-28 1,244,195
99 Ortho Evra 3 1,220,696
100 Humulin N 1,216,524

 ここで注目すべきは、Vyvanseが8位にランクインしていることと、20位にランクインしたSuboxone(国内未発売)です。今アメリカではADHDと診断されている人が実に多いことが分かります。しかも、Vyvanseは売り上げだけでなく処方回数でもストラテラ(60位)を圧倒しています。アメリカ国内ではADHDと診断されて覚せい剤を飲む人がどんどん増えていることが分かります(;゜Д゜)
 
 一方、Suboxoneは、ブプレノルフィン(オピオイド受容体へのパーシャルアゴニスト)+ナロキソン(オピオイド受容体へのアンタゴニスト)の舌下フィルム製剤です。麻薬中毒に対する治療薬なのです。こんな薬の処方数が20位だなんて、アメリカでは麻薬中毒もいかに多いかが分かります。覚せい剤とそれに対抗するような麻薬中毒の治療薬が数多く処方されているのです。アメリカは心が思いっきり病んでいる国なんですね。

 なお、7位のDiovan(ディオバン)は降圧剤(アンジオテンシンⅡ受容体阻害剤)です。国内では京都府立医大での論文データ不正操作事件が発覚し、製薬会社と研究者との癒着の構図が学術論文の改ざんにまで及んでおり大きな社会問題になった薬剤です。その論文を基に、高血圧だけでなく、狭心症や脳卒中などの心血管イベントも減るとPRされていたのですがが、そのデータは製薬会社がでっちあげた嘘だったのです。ひどい話ですが、日本のマスコミはなぜか大騒ぎはしませんでした(だって製薬業界はTVの大切なスポンサーなんだもん)。
 
 12位のCelebrex(セレコックス)は、消炎鎮痛剤(COX2阻害剤)です。NSAIDsよりも胃粘膜障害が少ないので使いやすい薬です。CNSへの移行に優れているため、精神科領域でも抗炎症作用を期待して統合失調症などの多くの精神疾患のアドオン療法として応用されています。私も、どこにも炎症がないはずなのにCRPが1.0以上の精神疾患のケースにアドオンとして使用することがあります。

 16位のNamenda(メマリー)は、認知症治療薬です。NMDA受容体をアロステリックに阻害するためマイルドな薬理作用の薬剤です。メマリーは、認知症に対しては何となく効いているような、いないような印象があります。しかし、アリセプトなどよりは、ずっといい感じの認知症のご老人になってくれます(中核症状には効果は乏しくボケは治りませんが)。精神科領域では、認知症以外にも、双極性障害への認知機能の改善への効果、ギャンブル依存や統合失調症、うつ病などへのアドオン的な使用も試みられています。

 18位は、皆さんご存じのViagra(バイアグラ)です。処方された回数が堂々の18位にランクイン。欧米人はどうしてもセックスがしたいんでしょうね。麻薬にセックス。やはりアメリカは病んでますね。実は、夫ではなくて妻の方が買って夫に飲ませていたりして^^;

 19位のZetia(ゼチーア)は、世界初の小腸コレステロールトランスポーター阻害薬。小腸でのコレステロールの吸収を54%も抑制するそうです。もう食事中のコレステロールなんか気にしなくてもいいんだぜ。この薬を飲んでアメリカ人は安心してステーキやハンバーガーをバンバン食べているのかもしれません。しかし、そんなにうまくいくのでしょうか。

  さて、2014年度はどうなるのでしょうか。特にADHDの治療薬であるVyvanseがさらに売り上げを伸ばすのかが気になるところです。そんなに売れるのならばと発売元のShireという製薬会社と契約を結ぼうとする日本国内の製薬会社が出ないとも限りません。Vyvanseが日本の児童に使用されるような事にならないように祈るしかありません。既にShire社の事務所が日本にも進出しています。