HFDLをRTL-SDRで受信できることは検証済みですが、周波数の変動がHFDL受信の壁でした。TV28Tv2DVB-T(R820T)の水晶振動子を国産に換装したところ周波数のズレ、変動とも改善し非常に良い結果が出たのですが、TV28Tv2DVB-T(R820T)のチューナーは、あまりにも感度が良くゲインを下げないと受信出来ない状態です。ノイズフロアが-120dB以下が良いと思われます。また、発熱による周波数変動は0ではありません・・・夜間は比較的安定しているものの日中は若干なりとも変動が大きくなります。チューナーを触ってみると判るぐらい熱くなりますので、周波数変動がないとは言えません・・・E4000チューナーも使ってみたのですが、E4000チューナーの場合発熱による感度低下が問題です!
このままでは、八方塞・・・と思っていたのですが、ふとLT-DT309を思い出しました。と言うのもLT-DT309は発熱が少ないのです。LT-DT309にはESD非搭載でしたので、半田付したのですが、半田が溶けずに大変でした。基板を見るとどうして半田がのらない?と思うのですが、基板に熱が取られて半田ののりが悪いのです。と言う事は、グランドベタがしっかりしていると言うことになります。それだけ熱伝道が良く放熱性も良いといえます。実際使ってみるとわかりますが、チューナーを触っても熱くなりません!HFDLに使ってみましょう。
↓ESD搭載前です。
LT-DT309 基板
受信設備
①アンテナ:ΔLoop9(自宅1Fベランダ)
②チューナー:LT-DT309(FC0013)
③コンバーター:HF UP Converter(Made By TT@北海道さん)
④PC:Lenovo X201s X64 Win7
⑤SDRソフト:SDRRadio V2.0
⑥プロッター:KG-HFDL
⑨オーディオ:NETDUETTO
劣悪な受信環境でしたが、6MHzの受信で検証してみました。
San Francisco 6559KHz
Molokai 6565KHz
の2波受信です。実際に受信してみると-14PPMの調整で済みました。あまりズレはないようです。
ゲインは、最大感度19.7dB、AGCは、OFFです。(条件によってはAGC ONも効果があります)
画像を見て判る通りアメリカ西海岸~本土にもプロットがあります。San Franciscoのスキッターも上がってきます。感度としては十分です。問題は周波数変動なのですが、約3時間受信して50Hzシフトしました。HFDLの場合ギリギリ±70Hz程度なら受信できますので、年中PCに張り付いている必要はなくなります。気がついたら若干修正すれば良いわけです。周波数変動が全く無いわけではありませんので注意です。LT-DT309の影が薄かったのですが、HFには最適かも知れません!ただし6MHzのみの検証ですので、ハイバンド帯でどのような結果が出るかは今後検証してみます。R820T搭載のチューナーの場合感度が良すぎてよけいなものまでガンガン受信してしまうのが問題かもしれませんね!
130305 6MHz
ただし、今回の検証は、アクティブ型のアンテナ(アンプで増幅)での事例です。パッシブ型のアンテナで使用する場合は高感度のR820Tチューナーが良いかも知れませんが、未確認ですので、ご了承願います。
0:30での画像です。きれいに太平洋横断しています。チャンネルは同じです。
130305 6MHz-2
2013/03/09追加情報:FC0013チューナーは、夜間のローバンドのみ有効です。日中のハイバンド21MHz帯等には適さないようです。