2016年06月01日

贅沢な旅行はどんなもの?

 こんにちは。クズザンポラー。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今、実は・・・休暇でブータンの国内旅行に来ています。今回は、いつもにも増して計画をきちんと立てていないので、まだ何を書いてよいのかわからないのですが(笑)

本日の朝の様子は、、、

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あ~とってもきれい。雲の動きを眺めていると癒されます。そして、今回はちょっと贅沢に過ごしています。

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上手に写真に撮れていないのですが、

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このブログでもご紹介したことのある、大きなチョルテン(仏塔)が丘の上に建っているのを眺めながら、

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卵の白身部分だけを使ったホワイト・オムレツをいただきながら、朝食を楽しんでいます。

さて、私は今、何県にいるでしょうか

先ほど、贅沢に過ごしていると書きましたが、贅沢の感じ方もいろいろありますよね。ホテルのグレードが高くていつもよりちょっと違ったサービスを受ける贅沢もあるし、キャンプ地で何もない森の中でセットアップしてもらう贅沢もあるし、特に最初から目的を持たずに旅行をする贅沢もありますよね。

今回はどんな楽しみ方ができるかを行き当たりばったりで考えながら、旅行をしてみたいと思います。

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:僕は、、、お留守番なの??



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bhutan_diary at 13:57|PermalinkComments(2)TrackBack(0)

2016年05月28日

トゥルクを敬う、ブータンの人々

 こんにちは。クズザンポラー。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。

今回はシリーズのお話で、チベット仏教圏で信じられている生まれ変わり(転生活仏)のことを書いています。日本の現代社会では、こういったお話はなかなか話題にはならないとは思いますが、こういったお話が苦手ではない方は読みすすめてくださいね。

サンチェン・チョコルにいらっしゃる17歳のトゥルク(転生活仏)との謁見で、日々の生活についての私の素朴な質問に答えていただいた後、同じ敷地内にある、トゥルクの師であるお坊さんの暮らす場所にもご案内いただき、ここでもお話を伺うことができました。

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(サンチェン・チョコル 本堂への入り口)

このサンチェン・チョコル仏教大学には200人近くの学僧が学んでいますが、何人の先生がいますか?授業の長さが1クラス2時間というのは、学僧にとって長く感じませんか?

教師として授業を担当しているのは、約20人程度ですが、クラスによっては、一度に80人近くの生徒を同時に教えることもあります。2時間は長くはなく、生徒は興味深い、知的好奇心を働かせて授業をうけているのであっという間に感じることが多いです。

途中で、お坊さんをやめて、俗世に戻りたいという生徒はいませんか?

この仏教大学にはいません。年が小さな少年僧は、最初のうちは慣れない生活で苦労をしてそう感じる子もいるかもしれませんが、仏教大学に通うレベルになると、学べば学ぶほど、どんどん精神的に成長をし、僧を辞めたいと言い出した生徒はいません。本当に仏教を学ぶということは面白いのですよ。

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(サンチェン・チョコル のお堂をトゥルクにご案内していただいた)

ブータンではドゥック・カギュ派が国教であり、瞑想を中心に行うと聞きましたが、ディベート(討論)も他の宗派のように行いますか?

はい、ディベートももちろん行います。瞑想もいろいろな段階があり、ドゥック・カギュ派の僧はレベルに応じて、3年3ヶ月と3日の瞑想を師の指導の元に行います。高いレベルになると、眠っている間にも、こうやって誰かとお話をしている時や食事をしているときでも、精神は別のところにあり瞑想をすることもできるようになります。

眠っている間にどうやって瞑想をするのですか?

説明をするのがちょっと難しいのですが、眠っていても、全てが無意識になるというわけでなく、眠っていることを自覚することができる、精神は深いところにあっても、別のところで集中しているような状態です。それでもやはり、深い眠りにつく瞬間もあります。


やっぱり、お坊さんってすごいなぁ。。。。一生をかけて仏の道を学ぶこと、その面白さを私が知ることはほんのちょっとしかないのであろうけれど、実際に修行をされている方のお話をこうやってじっくり聞くことができて、心を動かされました。

そして、現在、トゥルクの暮らしている建物を新しく同敷地内に建設していて、もうすぐ引越しをする予定ということで、新しいお部屋を見学させてもらいました。

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じゃじゃ~ん。この筋斗雲のような雲の壁画で描かれているお部屋は、仏間になります。かわいい~。しかし、このモチーフは、色合いも含めてとてもクラシックで昔からの伝統的なデザインなのです。確か、中央ブータン・トンサで訪れたクンガ・ラプテン宮殿()でも、色は黄色だったけれど同じような仏間があったような気がします。

あまり長い間お邪魔するのも気がひけますし、こうやってお話が出来て光栄だったので、失礼しようとしたときに、な、なんと、トゥルクが「今日は、私がランチを作りました。一緒に食べましょう」とおっしゃいました。これには、ブータン人も私も驚愕しましたが、そのご好意をうれしく頂戴しました。

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(トゥルクはオレンジ色の袈裟をまとっていらっしゃいました)

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(パロの谷を見下ろす絶景の場所で、セットアップ)

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(椅子に座れているのがトゥルクの師である先生)

ちゃくちゃくと、セットアップがされ、本日の昼食の発表です。

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こちら。赤米に、豆のカレー、レタス、きのこのスパゲッティ、ティーモモ、インド風ジャガイモのロースト、アスパラガスのソテー、それと写真には写っていないのですが、ほうれん草のスープもありました。さて、トゥルクがお料理されたのは、どれでしょうか!?

正解は、アスパラガスのソテーです。どのお料理も大変美味しかったです。しかし、トゥルクには師もいらっしゃり、そして何人かは常に身の回りのお世話をするお付のお坊さんがいらっしゃいます。そう、トゥルクがお料理をすることなんて、きっと滅多に無いことなんです

今回、食事に参加しながら、そしてその様子を見て、新たな発見がありました。

トゥルクはまだお若く、師である先生がつきます。授業の時は、もちろん先生が教えます。しかし、それ以外の時、こういった食事の際には師がトゥルクを敬う自然な様子が何度も見受けられました。食事をサーブするのは、師がトゥルクに先に行います。ブータンでも日本と同じように年配の方を敬い、食事などの礼儀作法は年配の方から行うことが多いのですが、ここでは目上の人=トゥルクから始まりました。

そう、ブータン人が言っていたように、トゥルクは年齢が若くても、生まれ変わりとして千年以上の時を越えてその智慧を持って、今の世に現れてくださった方、なのです。

食事の時だけでなく、法要(プジャ)などを行うときにも、トゥルクはその地位としての行動をおこないます。

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(写真はこちらPel Drukdraling Foundationのホームページより)

そして、その後、写真撮影をしました。この写真を↓↓見ていただくとわかるのですが、

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ブータン人は、まっすぐ頭をあげるのも恐れ多い様子なのがわかります。実は、この写真を撮るときにも、トゥルクや先生は「じゃあ、こちらで撮りましょう」という感じだったのですが、一般のブータン人2名は写真撮影すらも恐れ多い、失礼なことなのではないかと、なかなか歩き出しませんでした。

食事の時も、同じ席に座ることはせず地面の上に座り、いただいていました。

この後、急な大雨が降り、傘を差してトゥルクをお部屋までお送りしたのですが、その時に傘は人数分あったのに、彼らは傘をさすことなく手に持って傘を開くことなく、トゥルクをお送りしました。ブータンでは、ゾン(お城)などでは傘をさしてはいけません。傘は、高貴である方がその下におわすもの、とされ、トゥルクの前ではさすことを遠慮したのでしょう。トゥルクは、あなたも傘をさしてください、と何度もおっしゃったのに、それをしない彼らの姿をみて、若い世代であっても礼儀作法を守る、あぁブータン人だなーと思いました。

そして・・・いつもは写真を欲しい、なんていわない彼らが、帰路の途中、開口一番に「あの写真を見せて。今から印刷屋さんに行って、この写真を大きなパネルにして、仏間に飾るんだ」と言いました!!

もう、こういったところがブータン人の愛嬌のある可愛らしさです(笑)

このトゥルクは、未来がよめる力があるいわれています(注 テルトン ドゥクダ・ドルジの予言)。しかし、直接的に重要なことを相手に対してトゥルクが助言をしたり、トゥルクに未来をたずねるような行為はブータン人はしません。実は、私の友人は「ここ数日、犬に気をつけなさい」とトゥルクに言われたことがあって、その数日後、このお言葉をすっかり忘れてしまったらしいのですが、本当に犬に噛まれました 

今回、同行したブータン人は「あなたはXXをする習慣が幼い頃からありますね。でも、それはやめたほうがいいですよ」とお送りするときに言われたそうで、それは単純にしぐさからはわからないことだったそうで、それには驚き、恐縮していました。

私にかけていただいたお言葉は、、、「7月2日にみなが私の誕生日を祝う計画をしているので、それにまたいらっしゃってください」でした

今回、とても貴重な経験ができて光栄でした。トゥルクとの謁見ができたことも、そういった方を他のブータンの人はどうやって接しているのか、お坊さんの暮らしはどんなものなのかを改めて感じ、とてもブータンらしいなと思った一日でした。


:僕もお誕生日の日にお呼ばれした??

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2016年05月27日

トゥルクに聞いてみたかったこと

 こんにちは。クズザンポラー。
いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。今回はシリーズのお話で、チベット仏教圏で信じられている生まれ変わり、転生活仏について書いています。

チベット仏教では、テルトンと呼ばれる、特別な力を持ち、宝を探すことができる人がいると言います。ブータンに仏教を伝えたグル・リンポチェは、自身により後世のために多くの宝を隠しておいたとされます。グル・リンポチェの教えが時代に合うまで、そのきたる時が来るまでは、テルマと呼ばれる宝(埋蔵宝典や仏像など)を自然の中の岩山や洞窟、湖、ストゥーパの中に隠しました。その宝(テルマ)を探すことができる人がテルトンです。

チベットやブータン、遠く離れた別の国でも、そして今までの歴史の中でテルトンは何人もいます。

現在、サンチェン・チョコルにいらっしゃる17歳のトゥルクは、18世紀に第四代国王陛下が1955年にデチェンチョリンにて誕生すると予言をした、高僧テルトン、ドゥクダ・ドルジの生まれ変わりと信じられていますが()、このテルトン自身は、9世紀に活躍したグル・リンポチェの25人の弟子の一人(Lhalung Pelgyi Dorji)の生まれ変わり(トゥルク)でした。

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(Lhalung Pelgyi Dorji。 イメージはこちらPel Drukdraling Foundationのホームページより

そう、転生活仏トゥルクは21世紀になっても、千年以上も前に活躍した高僧の教えを引き継ぎ、前世やそれ以前からの役割を受け継ぎ、それに則した哲学や教えを絶やすことなく継承していくための活動を行うことを使命とします。

さて、謁見するのに隣室で、トゥルクの小さな少年僧のころを写真を眺めながら待っていましたが、入室するように呼ばれました。ドキドキしながらお部屋に入室し、お話をしました。どんな生活をしているのかを伺いました。

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(サンチェン・チョコル仏教大学に描かれた看板)

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(トゥルクのお写真 こちらのPel Drukdraling Foundationのホームページより

このサンチェン・チョコル仏教大学には、200人近くの仏教僧が学んでいる。だいたい、一日に朝と晩の2クラスの授業を受ける。1クラスは約2時間ずつ。通常の僧とは違い、普通の授業の他、トゥルクには一人の師が専門教師のようにつき、勉学の指導をし、定期的に試験もある。本当は来年に受ける予定の試験を、一年早めて挑戦しようと思っている。

今は、歩いて15分離れた森の中に、この仏教大学のためのバレーボールとサッカーのグラウンドを別に作っているが、そのための寄付を集う代表に学僧のみんなから選ばれたけど、それがとっても大変だけど、みんなは休憩時間に運動をするのを楽しみにしているから、頑張らないといけない。

トゥルクご自身はどんなスポーツが好きですか。

一番好きなのは、泳ぐことで、なぜか泳ぐのが大好きです。サッカーはプレイするのも、見るのも好きだし、その他にも自転車や弓道をすることもある。弓道は、ブータンの竹製のものではなくて、インドの古典マハーバーラタのアルジュナが使っているような、昔のクラシックなものがよくて、マハーバーラタの古典ドラマを見るとつい夢中になってしまう。

三歳のころからご家族と離れて暮らして、寂しいと感じたりすることはありますか?

不思議に思われるかもしれませんが、そういった感情は小さなころからありません。みなが元気で暮らせるようにと思うだけです。

お好きな食べ物はありますか?

チョコレートが好きです。


先生の授業は難しく感じるときもありますか?

自分のレベルにより、今まで何人もの先生に教わりましたが、今の先生はとても理解がある良い師です。以前の先生には、怒られたり、イラクサの葉で叩かれた(注 とても痛いです・・・)こともあったりしました。

先ほどのお部屋で日本での写真を拝見しました。日本の印象はいかがですか?

寺院やその庭がとても美しく清らかで感動しました。また行きたいです。

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(サンチェン・チョコル 庭で経典を復習していた僧)

他にもいろいろなお話をしたのですが、私はこの会話を帰宅してから反芻してハッとしたことがありました。トゥルクは泳ぐことが大好きだ、とおっしゃいましたが、私は今までブータンで泳ぐことが得意だ、大好きだという方にはほぼ会いしたことがありません。ブータンの環境では、海や泳ぐのに適した川は無いようなもので、沢などで水遊びをすることはありますが、本格的に泳ぐことはまずありません。

そういえば、トゥルクは湖から仏像を探し出したテルトンの転生活仏・・・だから泳ぐのが得意なのかな。それにインドの超クラシックな古典がお好きだというのも、関係があるのかな。

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(サンチェン・チョコル お供え物を片づけていた僧)

そして、もうひとつ。トゥルクは、不思議と小さなころから家族と離れても寂しいと感じたことがない、とお話されたことです。

一般の私たちから見れば、3~4歳といった可愛く愛らしい時期に家族と離ればなれになり、それから仏門に入ることは、胸が裂けるような想いだろうと想像します。しかし、ブータンでは家族の誰かがお坊さんになることは誇らしいことであると考え(もちろん、全ての人が同じ想いではないと思います)、また特に数十年、何百年に一度の可能性でしか転生しない高僧のトゥルクとして我が子が生まれてきたのであれば、それは至極よろこばしいことである、と捉えます。

でも、本当に幼少の頃からある日、お父さん・お母さんと離れてお寺にやって来て過ごすことは、本人にとっても辛いことじゃないのかな・・・

ブータンの友人にこのことを話してみると、

うん。トゥルクのようなお方は、高僧の教えの精神を次いで生まれて来られた方。見た目や年齢が若いからと感じても、トゥルクの精神はすでに私たちの考えるところよりも、より高い次元にあるから、家族と離れて寂しいと感じることは無いというお答えを聞いて私はすごく納得するよ。

そうなのか~。私の頭の中は、帰宅後もぐるぐると思いふけってしまいました。熟達した、達観されているような雰囲気と、でも、チョコレートが好き!という一面もおありになって、少年っぽいところもあってほっとした気持ちになってみたりして(笑)

そして、トゥルクの先生にもお話を伺うことができました。

続きます。

:僕も泳ぐのは得意ですからね!
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