英国一般

January 11, 2021

IR35延びて... 英国は再びロックダウン

3月に自主的に(勝手に)家から働く(テレワークというんですね、日本では。)事にして、早や、9ヶ月。この間、結局IR35の件で完全降伏して、とは言え、非常に幸運な事に契約社員から正社員にしてもらい、仕事にあぶれる事なく働き続ける事ができた。と思った矢先に、コロナの影響でIR35の規制の件はあと1年延長する事が決まり、おっと!と思ったがいずれにしろ、いつか叩かれる可能性大なので、今回はいろいろ飲み込んで、良い面だけを見て、正社員にしてもらってありがたやー。と思う事にしている。

今まで、やっぱり契約社員だったので、会社の行方とか方針も気にはなってはいたが、そこまで影響力を与える立場ではなかったので、もどかしい思いを抱えつつ、性格的には正社員が向いているんだなー、とは思っていたが、割り切っていた。ここで、正社員、頑張ろう、と思ったものの、やっぱり、先立つものはお金。契約社員時代の私はそれとも低い方のレートで、英国平均よりは上だとは思うが、贅沢な生活を送っていた訳ではない、と思う。正社員になった後は自由になるお金の範囲が非常に狭まった。ボーナス時期も逃したので、臨時収入もなく、毎月毎月決まった給料を有難くいただくだけ。

そんな中、誠に自分勝手な観点から、幸運だったのは今回のコロナの影響でお出かけコストが断然と下がった事。つまらない生活ではあるが、金銭的には非常に助かった。そもそも、常につまらない生活を送るべきだったのかもしれない。

しかしながら、昨年の税金はまだ払わなくてはいけない。そんな中、うちの会計事務所(以前は会計士だったのだが、いつの間にか中規模に拡大していて、もはや、仲良し会計士とも直接話はしていない。。。)から、税金は通常は一括でHMRCに払うのだが、コロナの影響で支払いが苦しい人には分割も可能、とのメールが入ってきた。

私の2019/2020年の税金は2020/7月末に払わなければいけなかったのだが、今回のコロナの状況を鑑みて、全員、それは2021年1末にシフトしてくれた。(ほー。私はIR35の影響で苦しいだけなんだけど!)一方で、計算づくしでお金がないー!と思っていたのではないので、もしかしたら払えたのだが、債権者が待てる、と言うなら、待ってもらおう、と軽い気持ちで支払いはやめて、その間は投資ファンドでちょっとお金を増やして、1月に払おう、と準備していた。すっかり忘れていたのだが、その後の2020/2021年の税金も申告したのだが、その期限も1月末に来ていて、年末が近づき、HMRCから新しいステートメントが来て、おっと!1月に払う税金が忘れていたには忘れていたが、あ、そうだ、分割オッケーと言ってたよね、と思い出し、HMRCに電話して、状況を説明した。

1月末に2019/2020年の税金を払おうと思っていて、と説明したにも関わらず、12月末までにその支払いを終える事で合意。その後、残りは月賦で月いくら毎、と俺の名前にかけて、それは保証するから、また1月半ばに電話してね、その時に月賦のアレンジしてあげるから。と。親切な英国紳士ぶりを久しぶりに聞いた。紙に書いてないけど、合意したから!と。久々の紳士協定ぶりに感動。「俺の名前にかけて、月々、いくらの支払いで合意」って、素敵。最近、こう言う英国っぽいのに全く触れてなかったなー。

ところで、話は戻るが、正社員生活は訳もなく忙しかった。1週間がものすごい勢いで過ぎた。月曜が始まって、はー、とため息をついている間に木曜の夕方、金曜になって、土曜と日曜がすぎて、また月曜、のような1週間が何週間過ぎたんだろう?運動不足で足が浮腫んで、足置きを買ったり、家でできるエクササイズのプログラムにサインアップしたり。以前からジョギングをしていて、仕事の合間に近所にジョギングに出かけたりしていたが、ある事に気づいた。

ジョギング中に出会う一般人。普通に観光モード全開でとっても楽しそうなのである。一方で私は家から仕事だが、昼時間の1時間に仕事に戻ろう、と、走って、シャワー浴びて、ランチをすごい勢いで食べて、と運動中も頭の中は忙しい。結局無理するのはやめたが、1時間半以内くらいはターゲットにする事にした。

なぜ、フラフラ日中に歩いている人たちがいるのか確かな事は分からないが、一つ考えられるのは、コロナの影響でFurlough 対象になった人たち。例えば、飲食業やサービス業でコロナのロックダウンで営業停止を強いられた人たち。彼らは政府により、上限があって、100%ではないのだが、休業による手当てが70%くらいだったか?貰えるのである。

走りながら思った。

仕事があって、ありがたい。絶対にこれは有難い。でも、この人達、仕事できないから、日中散歩して、政府からお金もらって、楽しそうな生活して、私はこの人たちのためにも税金払って、足がむくんで。。。こんな中でもお金を稼げる人たちは健康を蝕まれて(大袈裟だけど。)言葉は悪いが能天気な人々が生き残っていくんだな、ダーウィン言ってたな、変化に適応できる人が生き残る、と。私の適応能力と適応すべき点はどこなんだろう。

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April 05, 2020

本当はIR35について語りたかったが、Covid-19

おっと!またもや3年近く間が空いてしまったが、皆さん、お元気でいらっしゃることをお祈りします。

この3年間で、ローン組み替えも2回やってしまった。不動産購入当初では考えられないような低金利で、最後の組み替えは3回目に使った銀行で借替えしただけ。いつものMortgage Brokerから、0.03%程度の違いのためにいろいろ手数料払ったりする苦労考えたら、そのままでいいんじゃない?との非常に親切なアドバイスのもと、また任せっきりでお願いしたところ。

さて、この3月まではIR35が熱い話題だったのだが、コロナウイルスで世界の上下がひっくり返ったかのような事になってしまったので、今回はCovid-19、コロナウイルスの私的な話を先にする。IR35の件も忘れずに近いうちに書きたいとは思うが、覚えていたら。

コロナウィルスに関する当地英国での反応は1月中旬か末ごろまでは国営のBBCでも報道されていなかった。

去年始めたフランス語の教室で時事のフランス語の勉強をしていて、インターネットのLe Mondeを読み合わせしていた時に、「中国でミステリアスな新型ウイルスが発生」との見出しがなーんとなく分かり(わーい、上達した!)、家に帰って、BBCで調べたところ、何も報道されてなかった記憶がある。確か1月中頃だったような気がする。

イタリア北部でも感染が広がり、入国制限、感染危険国から帰ってきた人は14日間自主隔離しなければいけない、と何となく緊張感が出ていたのが2月ごろか?でも、冷や冷やしながらも出かけたりはしていたな。今思うとあの頃が懐かしい。

私は今期、作戦を間違えて、フランス語の他、イタリア語のレッスンにも通う事になってしまい、月曜はフランス語、火曜はイタリア語のレッスンに通っていた。イタリア語の先生はイタリア人で、イタリアは1月末ごろだったかな?からロックダウン、死者数が毎日増加して国中がえらいことになっていたので、先生の話が生々しく、英国も早く対応しないといけない!と訴えていた。多勢のイタリア人が当初真面目に捉えていなかった事が状況を悪化させてしまった事、友達や家族が困っている話をしてくれた。お陰で、恐怖感をばっちり植えつけてもらった。

3月に入り、職場の危機管理対策で2チーム体制を作るよう指示され、会社に出勤するチームと自宅勤務チームを2週間ごとに交代で分ける事になった。ウィルスの潜伏期間は2週間だから、これでヘッジができるでしょう、という論理。今から考えればかなりゆるゆるな対策だが、うちの会社にしてはものすごく思い切った対策。他の大規模グローバル企業はこの頃、すでに全員自宅勤務になっていたらしい。

私は最初は出勤チームに割り振られていたのだが、イタリア人先生から教授されたコロナウイルスの恐怖に煽られ、上司に「私はオンラインで十分仕事できるので」と無理やりお願いしてうちのチーム全員(二人だけだけど)自宅勤務にしてもらった。

この頃、トイレットペーパーが店頭から消える騒ぎがあり、うちの近所は比較的普通と思っていたところ、だんだん品薄にはなってきていた。ある日、うちの近所の店で一個だけポツンと置かれていたのを発見。家にまだ1パックあり、買い溜めは止めましょうと言われていて罪悪感を覚えたが、購入。これが後に功を奏す。次のトイレットペーパーとはなかなか出会えず。

この時、抗菌グッズもまだ店頭にあって、念のためいくつか購入してみたところ、3日後くらいには同じ棚がすっからかん。

万が一の時のため、トイレの後はインド式を導入してみようかと練習してみたが、どうもおかしいのと、ペーパーを使う量は結局あまり変わらなかったので、却下。かつてインドを貧乏旅行した時は大丈夫だったのに...?トイレットペーパーについてはひたすら在庫を切らさないよう、節約を心がけ、店の棚に常に目を光らす事にした。

周囲では「世間がヒステリックに騒ぎすぎなんだよ」とか「所詮インフルエンザの仲間でしょ?」という人も居たが、私は無視。肺炎はなった事はないけど、息ができくて苦しむなんて考えただけでも恐ろしい。

趣味の教室に行くのも自主的に止めようかと考え始めた3月16日に外出自粛が発令。その日はフランス語の日で、日中に先生から「今日は来るか?」メールが来た。考えあぐねて、行かないと返事したが、その後、先生からは全く連絡がない。さすがフランス人。その後、学校も自主休業に入り、残りのレッスン分は返金となった。イタリア語はオンラインで最後までやってもらった。

フランス語の先生にはその後、さよならメールも打ってみたが(もうレベルが高すぎて着いていけないのでいずれにしろ止めるつもりだった)返事なし。さすがフランス人だからなのか、無事なんだろうか。さすがフランス人でいて欲しい。

1週間後、公園への異常な人出に政府がついに基本的にはロックダウンを発令した。私は悲しいけれど、一安心。イタリア語の先生や私のように、ある意味勝手に出勤はしません宣言を出せない人達も多勢いて、同僚の中でも出勤をしている人達もいた。これで、全国民、本当に基本的に「家から働かなければならなくなった」ので良かったと思う。

さて、ロックダウン後。

家にいるのが原則だが、1日の中で次の三つの場合のみ家を出てもいい。

1. 生活必需品の買い物(宅配サービスを利用しろ、と言われているものの、予約の枠も取りにくいのでやむを得ない)
2. 医者や薬局に行く時
3. 1種類の何かしらの運動、自転車、ランニング、ウォーキングなど

但し、外に出る時は一人か、同居する人とのみ。また、人との距離を6フィート(2メートル、3歩ほど離れた距離)空けなければならない。

私は1日おきに1と3でジョギングを励行していたのだが、日本人の私は距離を6フィートではなく2メートルで考えていた。しかし、この2メートルが人に寄っては50cmくらいの感覚のようで、時に他人がもの凄く近くに居たりして、危険を感じるので、出かける回数を減らした。

小学校の頃、両手を広げた長さと身長はほぼ同じ♪と教わったので、確認してみた。

私の身長は160cm位なので、両手を広げて、かつ誰かの体一つ分くらいでやっと2メートル。走りながら歩道の長さを自分の体で測ってみると、多分、2メートル弱くらいか。そこを人とすれ違おうとすると、2メートルの距離なんて取れる訳がない。

そこを二人連れなどが歩いていたら、間違いなくアウト。

今は車もあまり走っていないので、前後を確認しながら車道に出て追い抜いたりしているが、心の中で、「2メートルってみんな分かってんのかー!」と叫びながら走っている。が、あまりにも多勢いるので声に出さないように気を付けている。でも、いつか本当に叫んでしまいそう。

で、ところで、元々出されている6フィートってもしかして2メートルに達していないんじゃないか疑惑がもこもこと盛り上がってきた。よくよく考えると、1フィートは大体30cmって言われているので、じゃ、180cm?とGoogleに尋ねたところ182.88cmじゃありませんか。このほぼ20cmは歩道の単位で考えるとかなり大きい誤差なんだけど、さすが英国人。適当。

そうは言っても、ニュースとかでも一般的には2メートルと言う事が多いので、世間の認識を正して欲しい(恐怖心いっぱい)

本日4月5日はロックダウン2回目の週末。かつ、天気はとても良い。普通の時なら公園日和。政府は天気はいいけど、出かけないでねーと呼びかけていた。

普通の時なら、と思ったら、その他多勢に取っては昨日土曜日は公園日和だった模様だったらしい。大きな公園は鍵で閉鎖しているものの、川沿いの芝生で寝転んでいる人々の横を多勢の人が散歩している映像が報道された。どう見ても1日一度の運動の機会をかなり拡大解釈している模様。

私の観察によると英国は細かいルール設定を避ける傾向がある。

今回も1日の運動とは一体どういう運動だ?と世間の質問に対し、大体30分から1時間くらい、自宅の周辺で終わりそうな運動と指針は出していたものの、おしゃべり程度の指針だったので、関心のある人には響くガイダンスだが、関心の無い人は知らないんだろうな。

うちの周辺はウォーキングコースになっていて、よく外から人が来る。外を眺めると、普段より人出は少ないか?でも、二家族で散歩(一緒に住んでないでしょ?)、写真を取ったり、建物を眺めたり、と激しく観光しているっぽい人達(近所の人じゃないよね?でも、建物の観察もウォーキングというスポーツの一部かしら?)も見かける。一方で、うちのマンションの人達はみんな室内に篭っている模様。

今朝のニュースで保健相のマット・ハンコックが今回のロックダウン直前と非常に似たコメントをしていた。

「一部の勝手な人達のせいで1日一回の運動も禁止するような事はしたくない、みなさん、どうかお願いだから、ルールを守って、基本的には家に居てください。NHS(国民保険サービス、全ての病院はこの機関の下にある)と命を守るために。」

今回ロックダウン直前の時は、

「お願いだから、できるだけ家に居てください。みなさん、我々にロックダウンを発令させないで欲しい。」

で、翌日かその翌日にはロックダウン。

イースター(復活祭)の週末を前にイタリアのような完全ロックダウンが施行されてもおかしくなさそうな予感。



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June 28, 2017

Property Ladder その後

さて、前回の記事からかなり間が空いてしまった。

と気付いたのは、1軒目から2軒目へのはしごの段は登ってはいないものの、ローン組替えを行ったからである。しかも、それも去年の話。

英国のローンの金利は大抵、最初の2年から5年くらいが固定で、その後は変動というか、突如金利が上昇するものが一般的である。それ以外のローンも組めるらしいのだが、時間と手間がかかるらしく、余程忍耐強い人、かつ、デポジットを多く払える人でないと難しそうである。

いろいろ話を聞いてみると、私のようにMortgage Brokerを使う人より、自分で銀行に行ってお金を借りる人の方が多いよう。かつ、最初の固定金利の後、そのまま払い続けている人もいるようである。

私もそのまま払い続けようと思っていたのだが、前回のローンの2年の固定金利満期が来そうなところで、Mortgage Brokerから組替えるよう勧められ、ぼーっとしている間に組替え完了したのである。

そもそも、組替えずにそのまま払い続けようと思っていたのは、またMortgage Brokerに手数料払うのもナンだし、と思っていただけなのだが、組替えた今のほうが生活がかなり楽になったのである。

家を買って、ほぼスッカラカン状態に陥っていた為、全く余分な返済はしなかったのだが、ロンドンの不動産価格の上昇に乗って、うちのフラットも微妙に評価額が上がっていた為、LTV(Loan-to-Value)と呼ばれる不動産価値に対する借入金の割合が下がった。当然、LTVが低いほうが好条件のMortgageを借りられる。

また、不動産購入後、低金利政策が実施されたおかげで、購入時より全体的に金利が下がったのである。

ぼーっとしていた私はそんなのは全く気付かなかったのだが、気の利いたMortgage Broker様のおかげで、月々の支払いが2割近く下がったのである。手数料と法務関連で手数料は払ったが、それでもかなりお得だった。元々大した額を返済していた訳でもないのだが、物価の高いロンドンではかなり嬉しい展開なのである。

一方で、First Time Buyerと呼ばれる初めて不動産購入を試みる人にとってはロンドンで小さくても一人で一軒を買うのはかなりハードルが高くなった。3年前でも出遅れた感はあったものの、今では最早買えなかっただろう。どうせならもっと大きい所を買っておけば良かったと欲も出るが、当時、本当にお金無かったしな。。。

生活はちょっと余裕できたが、次の段までまだまだ長い模様。仕事、頑張ろう。うぅっ。

でも、宝くじも当たりたい〜!


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September 01, 2015

Property Ladderに乗ってみた

最近職場の身の回りで流行っているのが不動産購入。

「流行っている」というのは恐らく正しい表現ではない。むしろ、英国に住んでいて、まあまあの仕事に就いていれば、不動産購入は普通の事のようである。最近不動産価格が高騰する以前、10年くらい前までは、20代で最初の一軒目を買えるような状況だったらしい。

私の昔からの英国人の友達は皆、1軒目はすでに支払いを終えて、2軒目を買っていたり、3軒も持っている人もいる。ああ、なぜ、もっと若い時に英国に来なかったのか!残念な限り。

最近の不動産価格高騰、何年か前のバブルで住宅ローンの審査が厳しくなったのを受けて、20代、30代で一人で家を買うのはかなり難しい。それでも、不動産市場にデビューし、所謂Property Ladderに乗る(階段を登る喩えになぞって、段階的に高い物件に買い替えていく事)のは英国に住んでいれば人生において重要な過程と捉えられているようである。政府が初回購入者に限り、援助、推進するフレームワークもあるくらいである。

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私と言えば、去年小さいフラット(マンションを英国ではフラットと呼ぶ)を購入してみた。ちょっと遅出であったが、人生で初の不動産購入。

先述のとおり、ロンドンの不動産価格は年々上がっていて、下手に借りても家賃はびっくりするような額である。一人暮らしの高い家賃と不動産ローンの月々の支払い額はそんなに変わらないのである。1年経った今、賃貸市場も上昇する中、家賃よりローンの方が月々のコストは安いかも知れない。

突発的に購入を決めたので、手持ちはあまり持っていなかったので、多少の不安は感じたが、「最悪売ればいいし...」という悪魔の囁きに負けた。

ローンを組むのはびっくりするほど簡単だった。不動産購入に至る最後の段階までほぼ口約束と最少の手数料で様々な事が進んでしまい大丈夫だろうか、と心配になるほど。

そうは言っても、契約社員の身で貯金もない私。ローンを申し込むにも普通に銀行の戸を叩いても貸してくれなそうだったので、貸手探しはMortgage Brokerという、ローンの紹介専門業者に依頼し、お金を手配。保証人を付ける必要もない。ローンを組むにあたり、必要なのは収入証明くらい。

法務関連は法務事務所にお願い。

後は待つだけ。

と思っていたら、あれよあれよ、と事が運び、ほんの2ヶ月後にはフラットの鍵をもらった。私の場合はかなり早かった模様。それと引き換えに、なけなしの銀行残高は空っぽになり、人生最大の借金を背負ったのである。

ファイナンシャルアドバイザーには「良かったね!Property Ladderに乗るのはとても大事な事なんだよ!」と激励を頂いたので、1年経った今でも、銀行残高は依然空っぽに近く、自転車操業状態でも、きっと良い決断だったのだ、と信じる事にしている。

次の段に登るのはまだまだかなーり先の模様。

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November 18, 2014

在英10年記念。この10年ロンドンで変わったこと

このロンドンという街のせいか、年を取ると時間が経つのが早く感じるからなのか、はっと気付いたら、今年で在英10年。

さて、2004年に来た頃はすごかったなー、と感慨深くこの10年で変わった事に思いを馳せてみた…いろいろ考えたのだが、ほとんど感覚的なものばかり。
客観的な大変化はたったの一つ。それは!

バスでアナウンスが導入されたこと。

今思うと、自分でもよく分からない中、よくもバスに乗る気になったなと思うが、まさに「無知は美学」("Ignorance is a virtue") 。10年前の自分をあたかも他人のように褒めてあげたいくらいだ。

当時、バスのアナウンスはなかった。

東京から来たばかりの私はしらーっと運行するバスの中で不安を抱えながら、周囲の人の動向を観察しつつ、ポケットサイズのAtoZ(ロンドンの地図本)を手に、通り過ぎるストリート名と今の位置を確認しながら目的地に近くなったところでブザーを鳴らし、次に止まった停留所で取り敢えず降りて、またAtoZとにらめっこしながら目的地に辿り着いていたのである。

おかげで、東京にいる頃は地図を手にしながら道に迷う程地図を読めなかったが、読めるようになった。

当時、バスの運転手に「どこそこに行きたいんだけど、このバスは行くか?」と不安になって聞いても平然と「知らない」などと言われたりもした。一体何を元にバスをルート通りに運行していたのだろう!?

そもそも、当時のバスの運転手はバス停の名前をそもそも把握してなかったのではないかと思う。必要に駆られてとは言え、運転手すらどこに止まるか把握していないようなバスをよく乗りこなしたものだ。

友達の家に初めて遊びに行く時は、「何番のバスに乗って、OOストリートを過ぎてスーパーがあるから、そこを通り過ぎたらブザーを押して次の停留所で降りて!」と言った感じで案内を頂いていたものだ。スマホの地図片手にの今とはエライ違い。

そもそも、2004年に来た頃、携帯なるものはあったが、日本ではi-modeで地下鉄の中でもインターネットで乗り換え案内など見れたのは覚えているが、私が来た頃の携帯はものすごい白黒でインターネットなんてまるで存在もせず、びっくりした。携帯でインターネットらしきものが使えるようになったのなんて、結構つい最近な気がする。

今では全てのバスでアナウンスがあり、あまり気に留めていなかったバス停の名前も覚えられるようになったが、昔、といっても10年前の適当な感じが懐かしく愛おしくも感じる。

行き先がよく分からない人が今より多かったので、隣同士でルートチェックし合ったり、運転手の訳の分からない返答に、別の乗客が変わって大声で行き先を教えてあげたり、なんていう今より微笑ましい光景はよく見られたかも。

最近は時たま行先を聞く人もいるにはいるが、随分少なくなった。2005年から2008年まで田舎に住んでいた頃の通勤電車では、私が「女」というだけで男性から席を譲ってもらったりなんていうのもあったが、最近は私の美貌が落ちただけでなく、というのはもちろんものすごい冗談だが、そんな光景はまず見られなくなった。

最近は人が増えてみんな余裕がないのかなー、なんて思う。

私の勝手な論理では、人が増えると人々が粗野になる一方で、群衆の中で混乱を抑制するようなある程度の秩序が生まれるのでは無いかと考えている。東京はロンドンよりかなり人が多い印象だが、公共のマナーは全体的にはかなり素晴らしい。

当時、結構びっくりする場面に出くわしたのだが、例えば、バスの車内でラジカセで音楽をかける人がいたり(イヤフォン持ってないのか!?)、地下鉄の車内で本気で持ち帰りピザを食べて、箱はそのまま座席に置きっ放しとか、なんなんだ!?この街は?この人は!と思う事が時折あった。

最近は私が見慣れたのか、このような一般人の反社会的行動はあまり見なくなった。

地下鉄に乗る時も以前は人々がダダー、と降りる人を待たずに乗ってくるのが普通だったが、最近は待っていることが多い。

さて、私の勝手な論理の正当化のため、人口推移をチェックしてみた。

Office for National Statisticsという英国で公式統計を出す機関のデータによると、2004年のロンドンの推定人口(住民票などの登録システムが無いので「推定」なのか???)は743万人。2013年は841万人で、この10年ほどの間に約100万人もの人口が増えている。

あと10年もしたらロンドンの地下鉄でも、乗客がドアの近くで固まらず、奥まで詰めてくれるようになるかな?



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August 12, 2014

イングランドも日本も去り、ワールドカップも終わったけど

今年のワールドカップ、個人的には期待がかなり大きかっただけに、日本もイングランドもあっけなく敗退でイマイチやる気が出ないというか、なかなか気分が盛り上がれなかった。

かろうじて、ワールドカップに関心を寄せられたのは、社内「賭け」のおかげとも言える。

ワールドカップ開催まで2週間という頃、社内メールで、一人5ポンド(約850円)で社内ギャンブルに参加しませんか?とのお誘い。

注意書きがいろいろあり、家族の参加も参加費用を支払えばエントリー可能。年齢制限はなし。
場合によっては4歳児が優勝することもあるけど、勝負は勝負だから、などとつらつらと結構長いルール説明が付いている。

子供まで駆り出して賭けなんかしていいのか?と心配にはなるものの、英国は私営ギャンブルは全然OKなのである。実際に子供のエントリーもあった。親も拒否反応無し。

一応、日本人の私は、遠い昔、賭け事はなんとなく悪い事と育てられた。ましてや私営ギャンブルなんてとんでもない。その手前、多少の抵抗は毎回感じるものの、ここは英国。

郷に入りては郷に従い、長いものには巻かれるのである。

一番最初に体験した公認社内ギャンブルは最初に就職した英国企業での競馬の賭け。毎年4月恒例のThe Grand Nationalという何十頭もの競馬の障害競走でその勝ち馬を当てるもの。上司からも「どの馬にかけるの?」と普通に聞かれ面食らった。

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さて、今回のワールドカップの賭け。

各試合のスコアを予想し、スコアがばっちり合った場合は何点、勝ち負けが当たれば何点、などとかなりシンプルだが、ギャンブル責任者は各参加者の予想の当たり外れと点数をはじき出さないといけない。

考えただけでも面倒だが、毎回、ヨーロッパ選手権など、なんらかのサッカーのトーナメントの時には恒例の行事となっている。

純粋な意味でワールドカップにイマイチ乗れなかったが、別の社員も別のワールドカップ「賭け」を開催してくれたおかげで、私の持ち券は2つ。準決勝くらいまでは結構楽しめた。

ちなみに、私の成績も毎年恒例の全滅。

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と、今は8月。

例のギャンブル責任者からまた、サッカー関連のメールが来た。

はて?時期的にプレミアリーグかいな。

と、やはり、8月半ばから始まるイングランドプレミアリーグ関連の賭けのご案内だった。

内容は各チームの勝ち負けだけでなく、チームに関係なく何人かの選手を選出して得点を競い、来年5月終了時に勝者が賞金を貰うというもの。途中で選手を交換しても良い。しかし、結構ハイレベルというか、プロの技が要求されそうである。

プレミアリーグは5月の終了時期まで、インターナショナルの試合時期などを除き、ほぼ毎週開催。数あるチームの中からこれぞ!と思う選手を選出するにはほぼ全ての試合を注意して観ないといけないか。

一度賭けて放っておくという手もあるにはあるが、そうはいかないだろうな。すると、1年近くも毎週毎週各試合と賭けに注ぐエネルギーと、万が一、勝ってしまった場合(かなり低い可能性)、飲み会を開かないといけないのか!?英語で話すの面倒だ〜!などと考えただけで疲れてきたので、今回は私は不参加。

しかしながら、ギャンブル好きな英国人。
陰から皆さんの健闘を祈ってますよん。

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January 07, 2014

案外、適当な時間感覚

早いもので、今年で渡英10年経つのだ。

年を取ると時間の経過がより早く感じるからなのか、ロンドンがそうさせているのか、気分的にはまだ渡英5年くらいである。そのうち、働いたのは賞味6年くらいなのだが、よく生きながらえたものだ。

この10年を振り返り、成長した点は特に思いつかない。どちらかと言うと同年代の友達がいろいろな達成を遂げている中、悲しいかな、10年前の私と今の私、あまり変わりはない。仕事関連についてはむしろ後退しているかもしれない。

しかし!数少ないが前進した分野もある。一つは料理。オーブンを使えるようになった。渡英当時は使い方が分からず、最初の2年くらいはオーブンは遠巻きに見ていた。日本料理については後退しているかも知れない。

二つ目は、やはり(住んでいるだけに)英語。ネイティブに比べたら微々たる進歩であるが、進歩は進歩。そうは言っても、最近になり、私が偉そうに友達に教えていた英語の使い方が間違えていたり、などの失態が判明したりもあったりして。

でも、スコットランド訛りもアイルランド訛りも分かるようになった。それ以外の田舎部はまだよく分からなかったりもする。まあ、そのうちに。

さて、失態事件のうちの一つが、「next +曜日」の使い方で、例えば、"are you free on next Friday?" (次の金曜日暇?)と使う。私なりの当初の解釈では、「next +曜日」の時は、next week(来週)のxx曜日と思っていて、next Fridayとは来週の金曜日と思っていた。ちなみに、今週のFridayは"this Friday"だと。

偉そうにそれを友人に説明したのである。後で、その友人はイギリス人に聞いて確認したところ、それは場合による、との事で、月曜日に "next Friday" を発令した場合は今週かもしれないし来週かも知れないので要確認、との事。

悔しいので、私も周囲方々に確認したところ、同様の返事が。

仮に、水曜や木曜に "next Friday"と言った場合は大方、来週の金曜らしいのだが、それでも、不安な場合は 「来週だよね?」と確認するらしい。

なんて曖昧。日本語ではどうだろう?次の金曜、と言ったら今日から数えて次の金曜か。
今日が月曜であれば、今週の金曜日だろうか。いやいや、曖昧さを責めている手前、そうあって欲しい。

という訳で、私もかつての自信はなく、月曜、火曜に "next Friday" と言われた時は確認している。また、今では自分でも、"next Friday"を使った時は「来週のね♡」と付け足す始末である。(ごめんね、友達)

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もう一つ。

untilの使い方。皆さんはとっくの昔にご存知かも知れないが、私はよく知らなかった。

日本語的には「〜まで」と解釈していた。会社を休む時に設定する自動応答メッセージでよく、"I am out of office until xx" (xxまで会社を留守にしています(直訳))と設定されていて、このxxを会社に復帰する日を入れるのは以前から知っていたが、違和感が払拭できずにいる。

日本語でxxまで休暇を頂いております、と言った場合は、xxは休暇の最後の日を入れるだろう。

仮に、休暇で1月14日までお休みで、15日から職場復帰の場合、untilを日本語の「〜まで」と思っていると、"I am out of office until 14th Jan"と打ちたいところ、"I am out of office until 15th Jan" と設定しないといけない。

で、自己完結型の理解方法で、なーんとなく、15日には"out of office" (会社の外)状態が開けるのだ、と感覚的に覚えたと思っていた。

そこで、別の問題が生じた。"He is off until xx" (彼はxxまでお休みです)という状況が生じて、彼がxxに戻るのか、xxの次の日に戻るのか訳が分からなくなってきた。勢い余ってイギリス人同僚にもついチャレンジしてしまったのだが、私が間違えているのは火を見るより明らかで、彼はxxにオフィスに戻ってくるのであった。

現契約先の日系企業では日本人が多いからか、休暇メッセージの後に"inclusive"(含む)や "Exclusive"(含まない)などの念のため注意書きが付いている事が多い。

と思いきや、外部の非日系企業の取引先の休暇メッセージにもinclusiveやexclusiveが付いていたり、"I am back in the office on xx." と会社に戻る日を明記している場合もあり、ひょっとしてユニバーサルに "until"は物議を醸し出しているのではないか?と淡い期待をするばかりである。

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曖昧ついでの余談だが、先日、友人に教えてもらった The Settlers of Catanというボードゲームで、持ち札の資産カードを別プレーヤーのカードとトレードできる。

この時、"Anyone want to trade Ore for Wood?" (誰か鉄鋼を木と交換しない?)と声をかけるのだが、ほぼ毎回、"Do you want Ore or Wood?" " I want Ore!" と言った会話が必ず繰り返される。にも関わらず、出したカードが双方で同じだったり、と、「あれ?英語って曖昧さがない、って教わってたんだけどー」と毎回にやりとしながら、"Anyone want to trade Sheep for Brick? I want Sheep!"などと確認しながら楽しくプレイする。

元々持ち来んだ友達がアメリカ人なので、アメリカ人同士ではこういった混乱は無いのか聞いたが、アメリカでアメリカ人同士でも同じ、との事。

日本語ではどうかと言ったら、やっぱり同じか。「鉄鋼と木、交換したいんだけど。私は鉄鋼が欲しい!」みたいな感じか。

この曖昧な感じも楽しいゲームの一部とも言えるかな。


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October 23, 2013

失われてゆく清潔感の中で...

さて、この写真。

Inside Desk Drawer


職場の机の引き出しの一番上の写真である。

ある日、おやっ!と気付いたのだが、かつては職場の周りの皆さんがよくやっていて「汚いのに嫌だわー。」と思っていた事をいつの間にか知らずのうちに自分でもやっていたのである。

普通の日本人の感覚をお持ちであれば、既にお気付きとは思うが、プラスチックのスプーンやフォークがペンなどの文房具に混じって机の中にそのまましまってあったのに自分でも驚いた。

一体どうしてこの形態が始まったのかまるで記憶にないのだが、慣れてしまった今、別段汚いという感覚も無い。

少なくとも、1年半前頃、別の職場に居たとき、隣のデスクの女性がペン立てに20本ほどのスプーンやフォークを差していて、プラスチックが埃を呼ぶのかフォークの筋が煤けていた。

同僚の「誰かフォーク持ってない?」という呼びかけにニコニコしながらフォークを渡し、もらった人も何の抵抗も無くそのフォークを使ってモリモリ食事しているのを見て、「おお、なんて汚れに対して抵抗感がないのだ!」とびっくりした事を確かに記憶している。


が、今!

私もほぼ同じ船に乗ってしまった。

しかし、実際には、フォークやスプーンは緊急用としてキープしているので、使用する機会はほとんどない。

でも、使う時もある。拭いて使った覚えは... ない。うーむ。

更に説明させて頂くと、中トレイの下に見え隠れする白い物体は、キッチンに行く手間を省くためにキープしている紙コップ。私は水はミネラルウォーターをボトルで買って、机で飲んでいるのだが、日々、この紙コップを一つずつ使っている。拭いていない。

そして、手前は日本に帰った時に買って来たキシリトール。ランチの後はガムで健康な歯を維持。のはずだが、今では食べてしまったので、現地のガムを入れている。こちらのガムは一つ一つ包装されていないので、一度口を開けたら、全部素のガムになるのだが、この入れ物に入れておけば、埃よけになる。

そして右上にあるのはコーヒーやお茶を入れるタンブラー。貰ったのだが使わないので入れっ放し。やっぱり紙コップのほうが楽だし。埃にまみれていても。

真ん中下の中トレイの中は別のガム。これは一つ一つ包装されているので、このまま。その下には弁当を頼んで余ったインスタントみそ汁のもと。この間見たら、賞味期限が切れていたので、この写真を撮った後、捨てた。

そうは言っても、こうして書いている今も反省している訳でもなく、これからもこの形態を続けるであろう。そうしてだんだん日本人らしい清潔感が抜けていくのかな。

そのうち、会社バッグにハイヒールとウォーキングの靴を素で入れるのも平気になるんだろうか。

時々見かけるのだが、会社訪問後や飲みに出かけた後の女性がハイヒールを履き替える場面に出くわす。多くの場合は当然かかとの低い靴に履き替えるのだが、よく見かけるのは、会社バッグの中から靴底がすり減って更に平べったくなった、くたびれた様の靴をポーンと地面に放り投げて履き替え、さっきまで履いていたハイヒールを会社バッグにそのまましまい、ペタペタと歩き去るのである。

ここまで落ちないようにはしないと... な。

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March 03, 2013

イギリス人がすごいと思える季節

英国の今年の冬は日本と同様、いつもより寒くて長い気がする。

私が暮らす英国南東部はそれでも比較的穏やか(?)な気候だそうで、雪が降るのは東京と同じくらいの頻度か少ないくらい。しかし、雨でジトジト。あまり気分的にもよくない。

以前、東京で働いていた頃、東京赴任された外国人の人が「東京の冬は美しいね!」と言っていて、「風は強いし、寒いし、え〜どこが?」と返答したところ、「だって、晴れてるじゃん!」と言われて、あ、そうかー。と逆輸入的に納得した事がある。

みんなが言うとおり、ロンドンの天気、かなりDepressing(気が滅入る)である。これも慣れるもんでもあるが...

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さて、この寒くて気の滅入る冬。

私は英国に来てからしばらく止めていたスキーを再開。一年に一度はスキーに行くようにしている。

なので、冬前半はかなり心ウキウキなのである。

当初英国に来たばかりの頃は、英国では雪も降らないし、山もないし、スキーはあり得ないなー、と思っていたのだが、結構皆さん、飛行機でアルプスのほうへスキーに出かけている事が判明。スイス、フランス、オーストリア、とアルプスの山々へ出かけていく。アルプスは長い長い。

当初は友達も少なかったので、会社の同僚がスキーに行く話を聞いて、へー、なんて思っていた程度。

時を経て、友達もできて、私もスキーに行けるようになった(涙)。

そして、個人旅行だけでなく、飛行機、移動、宿をセットにしたスキーパックなどもある事が分かった。しかも、冬はチャーター便も増発している模様。

空港に到着すると何台もの大型バスが待っていてくれて、私達ツアー参加者は、それぞれ目的地別に分かれてバスに乗り込んで行く。

泊まる宿によっては、フランスだろうが、スイスだろうが、イギリス人スタッフがお世話してくれて、食事もイギリス人が好きそうなものを用意してくれる所も数々ある。イギリス人のスキー需要はかなり高い。

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群馬のからっ風地域で育った私は冬山とは縁は遠いのだが、地域の一日スキー教室に参加したり、東京に住んでいたときも、電車や友人の車に乗り込んで、一日スキーやら、週末スキーなど、それこそ、固い決心無しに気軽にスキー・ボードに行ける環境にあった。

私は運動神経はかなり鈍いので、もし、「よし、飛行機に乗って、重い荷物もって、スキーに行くぞ。」と決心しなければスキーに行けない状況にあったとしたら、スキーを履くことは一生無かったかもしれない。

それを考えると、イギリス人、パスポート持って、飛行機に乗って外国へスキー。(車・電車でも行けない事はないが。)スキー宅配便もないので、すべての荷物は自分で運ばなければならない。この時点で、多少の決心をしてスキーに行っているはずなのである。

しかも、全員、運動能力に自信満々という訳でもないだろう。(「自分は平均かそれ以上」と思っている人はたくさんいると思うが)

それにもかかわらず、老若男女問わず、多くのイギリス人がスキーに出かけているよなー、と、毎年、空港のチェックインカウンターの長蛇の列に並んで、うんざりしながら感心するのである。しかも、これは一冬の1日だけで、他の日も考えると夥しい数のイギリス人が国外の冬山に向かっているのでる。

イギリス人、偉い。

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アルプスの山々







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こちらは同僚のスイススキー旅行のお土産。アルプスチョコレートだそう。ほぼ食べられてしまっているが、アルプスの山々の感じが出ている!? 日本にも富士山羊羹なんてありましたよね?


*****
余談ではあるが、英国に来て一番最初に就職した銀行では行内にジムがあって、同僚達に誘われるまま、スピニングクラスに参加させられた。

要は自転車エクササイズで、群馬では自転車にガンガン乗ってたから、OK!などと気軽に参加してみたところ、クラスの半分も経つ前に撃沈。

周りはほとんどイギリス人だったのだが、ぴょんぴょん立ちこぎエクササイズもハーハーしながらも卒なくこなしているのを見ながら、私はただただサドルに座ってのろのろと自転車をこぎながら時間の経つのを待つばかり。

耐久力は日本人が優れているんじゃなかったっけ?と思いながら肩身の狭い思いをした日本人がひとり、サドルに座り続けながら時計と睨めっこしていたのである…

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July 31, 2012

ロンドンオリンピック記念 電車と日本人

さて、契約社員生活に戻って早3ヶ月が過ぎた。

久々の職種に戸惑いつつ、社内の規則やシステムなど覚えられないのは年のせいか、元々頭が悪かったっけ?などと惑いながらもなーんとなく軌道に乗ったかどうかという所である。

今回の目標は出来るだけ長居しようと心に決めている。

長く居ようと思っていると、私の態度も心なしか良いような気さえする。

とはいえ、比較的新しい組織編成に組み込まれているので、人の出入りが激しかったので、同僚が変わったり、上司が変わったり、と出来るだけ、ポジティブな態度で接しようと思っていても、元々、面倒くさがりな性格なので、人事の変化にややイライラしてもいるのである。

しかし、「長居」をスローガンにしているため、ムッとしないようには心がけている。

今の契約先に入ってから2ヶ月ほど経ったところで、新しく上司が出来た。いい人そうなのだが、何分よく分からないので、慎重に接していたところ、彼はかつてはRoyal Army(英国軍)で働いていたという事が判明。

英国に来てからというもの、意外と軍関連の人が多い事に気付いた。たまたま、周囲に軍関連が多いだけかも知れないが、なんとなく、物事の捉え方、アプローチが似通っているような気がする。

気のせいかも知れないが、サバサバしている方が多いような?というか、仕事には感情入れず、時間が経ったらさっさと帰る、というかサバサバ、サッパリな感じがするので、そういう点は学ぼうと常に思うのである。そう、時間はかなりきっかりしている。

あくまでも、気のせいかも知れないけれど...

という訳で、元軍出身の上司、サバサバ。仕事も出来るというか記憶力も良いし、パワフルだけど、時間になったらさっさと帰る。

ある日、彼に聞かれた。

「日本人とはかなり時間に几帳面なんだと思っていたけど、ミーティングには遅れてくるし、一体どうして!?」

私「さー、仕事第一なのは確かなので、前の会議が長引いたりした場合とかは仕方ないと思ってるんじゃないの?」(他人事)

「でも、電車の時間とか分刻み、秒刻みで走ってるんでしょ?なのになんで、会議に遅れるわけ?俺は時間に遅れるのも待たされるのも大嫌いなんだ!」

私「まー、5分くらいはいいんじゃない?大体、私だって、英国に来るまで、待ち合わせに遅れて文句言われたり、いじめられたりした事はないよ。日本にいる頃だったら15分位は遅れても許してもらえたよ。今はイギリス人がワーワーうるさいから、時間には遅れなくなったんだよ!」

軍関連の人でなくても、結構イギリス人、待ち合わせの時間に結構うるさい。

というか、日本人、優しいだけだったのかも。

なので、私は今は結構時間には正確になってきた。

この間、軍関連系の友達に会い、「新しく出来た上司が元軍人で、日本人が時間に遅れるのはなんで?と言われて...」と話しかけたところ、途中で遮って、「そうそう!だって、日本は電車の時間が分刻み、秒刻みなんでしょ、だから私も日本人は時間に正確だと思ってたのよ!」

ほら、やっぱり似てる、軍関連系。


さて、オリンピック記念なのだが、開催地と同じタイムゾーンで暮らしているのは思えば初めて?の経験なのである。これには重大な欠点があることが判明。

日中の試合が仕事中なので観れないのである。あー、柔道とか観たい〜!

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オリンピック第一日目、柔道観戦。ラッキー!

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